水蒸気爆発
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水蒸気爆発(すいじょうきばくはつ)とは、水が非常に温度の高い物質と接触した場合に気化が一気に起こり、圧力が急激に上昇することにより発生する爆発。高温の液体が低温の液体と接触する事により低温の液体が気化したとき、発生した気体は液体の外へ放出されるが、二つの液体の温度差が非常に大きい場合、一度に大量の蒸気が発生するため、気体の放出が間に合わず水蒸気爆発が起こることがある。
もとは、マグマからの熱により地下水などが水蒸気となり、これが閉じこめられ、次第に圧力を増して爆発する火山の噴火を指す、火山学の用語。マグマの移動が速く、マグマが直接地下水に接触したり海水中に噴出した場合は、より激しい爆発を起こす。これをマグマ水蒸気爆発という。この事案で有名な火山活動は会津磐梯山の水蒸気爆発である。
[編集] その他の例
- 原子炉の炉心溶融 : 多くの原子炉で燃料被覆管に用いられているジルカロイ合金は1400℃で溶融を始め、これに水が接触すると水蒸気爆発をおこす。
- 天ぷらなど揚げ物を調理中に油に火が点いた場合、火を消そうと水をかけると水蒸気爆発が起こるため、注意が必要である。