沓掛良彦
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沓掛良彦(くつかけ・よしひこ、1941年 - )は日本の比較文学者。
ロシア、フランスから、古典ギリシャ、ローマ、漢詩、江戸文藝に至る学殖は驚異的な広がりを持っている。長野県生まれ。早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒業、東京大学大学院比較文学比較文化専攻博士課程中退。大阪市立大学、東北大学を経て東京外国語大学外国語学部教授、最後は外国語学部長を務めた。定年後、東京学芸大学教育学部教授を二年勤めた。現在、東京外国語大学名誉教授。数多くの大学での教員経験を持ち、海外の大学でも現地語教育を行った経験が少なくない。「枯骨閑人」を名乗る。
[編集] 著作
[編集] 単著
- 『サッフォー 詩と生涯』平凡社,1988 水声社,2006
- 『讚酒詩話』岩波書店, 1998
- 『詩林逍遥-枯骨閑人東西詩話』大修館書店, 1999
- 『文酒閑話』平凡社, 2000
- 『詩女神の娘たち-女性詩人、十七の肖像』未知谷, 2000
- 『壺中天酔歩-中国の飲酒詩を読む』大修館書店, 2002
- 『エロスの祭司ーピエール・ルイス評伝』水声社, 2003
[編集] 翻訳、編著
- 『ピエリアの薔薇 ギリシア詞華集選 沓掛良彦訳詩集』風の薔薇, 1987(のち平凡社ライブラリー)
- 『焔の女 ルイーズ・ラベの詩と生涯』風の薔薇, 1988
- 安村典子との共訳『古代芸術のコスモロジー』ロジャー・ヒンクス 平凡社, 1989(ヴァールブルク・コレクション)
- 『ホメーロスの諸神讃歌』平凡社, 1990
- 金子美都子との共訳『フランス女流詩人詩抄』木魂社, 1991
- 榎本武文との共訳『愛の女神 アプロディテの姿を追って』ジェフリー・グリグスン 書肆風の薔薇, 1991
- 土屋良二との共訳『ローマの愛』ピエール・グリマル 白水社, 1994
- 川端康雄との共訳『恋愛礼讃』モーリス・ヴァレンシー 法政大学出版局, 1995 (叢書・ウニベルシタス)
- 『トルバドゥール恋愛詩選』平凡社, 1996
- 土屋良二との共訳『地中海』プレドラグ・マトヴェイェーヴィチ 平凡社, 1997
- 『アフロディテ』ピエール・ルイス 平凡社ライブラリー, 1998
- 中島淑恵との共訳『ボードレール伝』アンリ・トロワイヤ 水声社 2003
- 『ビリティスの歌』ピエール・ルイス 水声社, 2003
- 亀井俊介との共著『名詩名訳ものがたり』岩波書店, 2005
- 中島淑恵との共訳『ヴェルレーヌ伝』アンリ・トロワイヤ 水声社, 2006
カテゴリ: 文学研究者 | 日本の学者 | 1941年生 | 人物関連のスタブ項目