油井
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油井(ゆせい)とは、油田において原油を採掘(採取)するために使う井戸のことである。地上もしくは海上から油層(原油を含有する地層)にボーリング穴を穿(うが)つことにより作る。
油層の圧力が高い状態では原油は自然に噴出する(自噴する)が、油層の圧力が低い状態では自噴せずポンプによるくみ上げにより原油を採取する。これらの方法を一次回収という。
一次回収で回収できるのは油層に含まれる原油の一部でしかなく、一次回収では生産ができなくなった油井では、水やガスを油層に注入し残った原油を加圧して回収する。これを二次回収という。
二次回収でも残った原油を回収するために三次回収(EOR、Enhanced Oil Recovery)の技術開発、実用化が進んでいる。これは水蒸気、炭酸ガス、界面活性剤などを注入して原油の流動性を改善する方法である。