浜王子
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浜王子 | |
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所在地 | 和歌山県新宮市熊野地5158-2 |
主祭神 | 稲飯命、三毛入野命 |
社格等 | 村社 |
創建 | 不明 |
例祭 | 2月17日 |
浜王子(はまおうじ)は和歌山県新宮市にある神社。熊野九十九王子のひとつ。
目次 |
[編集] 概要
浜王子の創建年代は明らかではないが、伝承によれば、神武東征の際に熊野灘で嵐に遭った際、自らの身を投じて嵐を鎮めた2柱の神、稲飯命と三毛入野命を祀ったのが起源であるという。この伝承に見られるように、古くから海の神を祀る海浜の宮であったと考えられるが、熊野信仰の発展とともに熊野権現の御子神を祀る王子社として知られるようになった。
1210年(承元4年)の修明門院参詣記の5月4日の条には、新宮・那智の間に阿須賀、高蔵、佐野、一及野の4つの王子社の存在が言及されているが、浜王子の名は見当たらない。史料上の初見は、1474年(文明5年)の『九十九王子記』に「浜王子」と記されているものである。その後、江戸期に入ると『紀伊続風土記』に方3尺6寸余(約120cm)の小祠と5尺(約165cm)の鳥居からなる「浜王子社」についての記述が見られる。
1879年(明治12年)に阿須賀神社に合祀されたが、1926年(大正15年)に復興した。戦前までは松林に囲まれたゆったりとした景観を誇り、78坪(約258平方メートル)の境内地には現在の大浜(王子ヶ浜)の海浜地をも含んでいたと言う。その当時の景観は旧『新宮市誌』に確認できるが、今日では周囲が住宅地化したことで失われ、社地は大きく縮小した。これは、第二次世界大戦時の空襲で市内が焼かれ、応急に住宅建設の要に迫られたことから、社地を含む周囲の国有地が払い下げられたことによるものである。
[編集] 交通機関
- 徒歩では、新宮駅より約8km、熊野速玉大社より約10km
[編集] 参考文献
- 新宮市、1937、『新宮市誌』、新宮市 → 1984、新興出版社
- 西 律、1987、『熊野古道みちしるべ:熊野九十九王子現状踏査録』、荒尾成文堂(みなもと選書1)
[編集] 関連項目
- 紀伊山地の霊場と参詣道
- 熊野信仰
- 熊野速玉大社
- 阿須賀神社
- 熊野古道 - 中辺路
- 九十九王子