海老のチリソース
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海老のチリソース、いわゆる"エビチリ"は、中華(四川)料理人の陳建民が"乾焼蝦仁(ガンシャオシャーレン)"という料理を元にして考案した料理。
日本で中華料理店を営むにあたり、日本人の嗜好に合わせて考案された。現在、中国本土では"乾焼蝦仁"ではなく"エビチリ"の方が逆輸入され当地でも定番となっており、日本においても初期の"乾焼蝦仁"を出す店は既にほとんど無い。
エビチリは、もともとの乾焼蝦仁が海老を薬味と豆板醤で炒めたもので、四川料理らしく少々辛味が強いのに対し、中華料理ブームで一般家庭にも乾焼蝦仁が普及する過程で、まだ豆板醤が入手困難なことや、豆板醤の辛味に慣れていないことなどからこれがケチャップに置き換わり、また調理法そのものも簡易化したことなどにより現在の形へと変化したものである。 これにより、家庭でも作ることが容易になったのと、特に辛さが抑えられたことで大衆に受け入れられることになり、ブームに乗った食品会社の宣伝も手伝って爆発的に普及した。現在では代表的な中華料理のメニューの一つとして広く知られている。
[編集] 作り方
- 殻をむいた海老に片栗粉をつけ、よく揉む。
- いったんすすいで水を切ってから、卵の白身、酒、塩をまぶし良くまぜる。
- 長ネギ・生姜・ニンニクをみじん切りにする。長ネギは最後に使うので分けておいておく。
- 豆板醤とケチャップを合わせる。
- 海老を油通しまたは軽く炒め、軽く火が通ったら器に分けておく。
- 生姜、ニンニクを中火で炒め、香りが出てきたら豆板醤とケチャップを合わせたものを入れる。全体がプスプスと炒まったらスープを加える。
- 砂糖、醤油、酒を混ぜてお好みの味にする。
- 海老を加えて炒め合わせ、長ネギを加える。黄身を流し入れ、ひと回ししたら水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。ただし、ここで煮込むと海老が硬くなるので注意する。
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