満月
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満月(まんげつ)とは、月と太陽の黄経差が180度となること、あるいはその瞬間。これを望(ぼう)ともいう。またこの時に見られる月の形をも指す。これを望月(ぼうげつ・もちづき)ともいう。
満月の時、月と太陽は地球を間において反対側にある。これが正反対になるとき、月食が起こる。満月の日周運動は春と秋、夏と冬を逆にした太陽の日周運動とほぼ同じである。日没頃に昇り、夜半に南中し、日の出頃に沈む。日本では、夏は南東から昇って低く南の空を横切る。冬は北に寄り、南中時の満月は天高く位置する。春分・秋分頃は真東あたりから昇り真西あたりに沈む。
太陰太陽暦では15日前後がかならず満月になる。このため中国暦では15日を望日と呼んだ。
満月はしばしば鑑賞の対象となり、月見が行われた。特に秋の満月は美しく、旧暦8月15日(中秋/秋夕)は、日本・中国・韓国などでは特別の日として年中行事が行われている。満月の夜には犯罪が増えると言われていて、これを証明するデータも存在しているとされるが、全くの迷信である。