玉島笠岡道路
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玉島笠岡道路(たましまかさおかどうろ)は倉敷市玉島阿賀崎から笠岡市西大島新田に至る全長13.9kmの国道2号バイパスである。
岡山県西部地域の通過交通を受け持つことで、浅口市金光町・鴨方町・里庄町の慢性的な交通渋滞の緩和や、同地域の活力を向上させることを目的としている。地域高規格道路倉敷福山道路の一部を構成する道路であるが、現時点では供用区間は全くない。
当初の予定では玉島阿賀崎から浅口市寄島町を通る瀬戸内海沿岸を計画していたが利便性の観点や周辺住民の反対などにより、現在の計画路線に変更された。
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[編集] 概要
- 起点:倉敷市玉島阿賀崎(国道2号玉島バイパスと接続予定)
- 終点:笠岡市西大島新田(国道2号笠岡バイパスと接続予定)
- 延長:13.9km
- 規格:第1種第3級(自動車専用道路)
- 道路幅員
- 土工部:20.5m
- トンネル部:17.0m
- 橋梁部(長大橋):19.5m
- 車線数:4車線
- 車線幅員:3.5m
- 設計速度:80km/h
[編集] 沿革
- 1994年(平成6年)12月16日:倉敷福山道路が地域高規格道路の計画路線に指定。
- 1998年(平成10年):倉敷市玉島阿賀崎~浅口市金光町佐方間が地域高規格道路倉敷福山道路の整備区間に指定。
- 2000年(平成12年)8月29日:都市計画決定。
- 2001年(平成13年):事業化。(倉敷市玉島阿賀崎~浅口市金光町佐方:L = 4.5km)
[編集] インターチェンジ(仮称)
[編集] 当該道路の位置関係
[編集] 幻の玉島笠岡有料道路
- 玉島笠岡道路という名称を用いた道路計画は実はこれが初めてではない。というのも1970年代に岡山県道路公社が経営する有料道路として玉島笠岡道路が計画されていたからである。倉敷市玉島勇崎(水玉ブリッジライン終点)から笠岡市入江に至る道路で、経路は現行計画路線の南側を通り、途中に鴨方・寄島の2つのインターチェンジが設けられることになっていた。1975年(昭和50年)10月21日岡山県告示第970号で岡山県道458号勇崎入江線として認定されたのだが、その頃相次いで開通した岡山県道路公社経営の道路の営業不振や沿線住民の強硬な反対がもとで着手には至らないまま歳月が流れた。結局並行して現在の玉島笠岡道路の計画が浮上したこともあり、2001年(平成13年)11月、計画撤回が決定し、翌2002年(平成14年)4月19日岡山県告示第252号で岡山県道458号勇崎入江線は全く供用されることのないまま廃止されている。
- なお、現在の玉島笠岡道路には水玉JCTが設けられているが、そこから水玉ブリッジラインの終点に通じる道路が計画されている。未着手のまま挫折した玉島笠岡有料道路の遺志を継ぎ、倉敷市水島方面と笠岡方面の交通の利便性を図る措置とも見られるが、現時点ではその道路の種別は決定していない。
[編集] 今後の展望
- 平成20年代:暫定2車線供用(唐船IC~金光IC:L = 4.5km)