画像エンジン
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画像エンジン(がぞう-)とはデジタルカメラ、デジタルビデオカメラにおいてCCD、CMOSなどの撮像素子から得られた電荷を映像として記録するための半導体。「映像エンジン」とも言われることもあるが、この言葉はキヤノンの登録商標となっている。
かつてデジタルカメラにおいて画像エンジンは汎用のDSPが使用されていたが、デジタルカメラがメガピクセルクラスになるころにはその処理能力に限界が訪れるようになってきた。このころのデジタルカメラでは多くの機種が1枚撮影するたびに画像の処理が数秒間に渡って行われるようになり、連続撮影ができないことが問題になっていた。そのため、専用の画像処理用半導体が製造されるようになり、各メーカーがこれを消費者に対して製品の差別化に使用するようになってからその存在が知られるようになってきた。
撮像素子から送られてきた電荷を画像ファイルへと変換することがもっとも大きな役割であるが、その他のデジタルカメラの動作をも司っていることが多い。省電力性能の高い画像エンジンであれば、撮影可能枚数にも寄与する。また、起動や連続撮影などにおいても画像エンジンが高速であればより速い処理が望める。
[編集] 主な画像エンジンのブランド名
- キヤノン - 映像エンジンDIGIC/DIGIC2/DIGIC3
- カシオ計算機 - EXILIMエンジン
- パナソニック - ヴィーナスエンジン
- オリンパス - TruePIC TURBO
- コニカミノルタ - SUPHEED
- ソニー - Real Imaging Processor(Cyber-shot - 2006年以前のモデル)、Bionz(α、Cyber-shot - 2007年春以降のモデル)
- リコー - GR ENGINE(GR DIGITAL)、スムースイメージングエンジン(Caplio)
- 富士フイルム - リアルフォトエンジン
- ペンタックス - PRIME(K10D)
- エプソン - EDiART
- 三洋電機 - プラチナエンジン
- シグマ - True(トゥルー)