異食症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
異食症(いしょくしょう)は、栄養価の無いもの(土・紙・粘土・毛・氷など)を無性に食べたくなる症候。小児と大人の妊婦が多い。異食症とはラテン語で、PICA(ピカ)と言い、カササギを意味する。カササギは何でも口に入れることから名づけられた。
目次 |
[編集] 分類
[編集] 原因
- 栄養障害・栄養不良(特に鉄欠乏性貧血・亜鉛欠乏)が原因のことがある。特に貧血の場合には氷食症、土食症が多い。
- 若い女性で、妊娠時に軽い病態がみられることがある。鉄欠乏性貧血が強くなることが原因。氷食症が多いが、火を通していないジャガイモや小麦粉を食べるなどの異常行動も多い。脳への酸素供給量の不足により、満腹中枢障害や体温調節障害が起こるためと考えられている。
- 極度の精神的ストレスが原因のことがある。食毛症・抜毛症からの移行もある。ストレスによりセロトニン不足が生じ、感情や欲求が抑制できなくなるのが一因と言われている。
- 精神遅滞・精神疾患合併の一症状としての原因が考えられる。
- 脳腫瘍による異常行動の一症状としての原因が考えられる。
- 寄生虫の感染(特に鉤虫症)の場合がある。
[編集] 合併症
- 胃炎・胃潰瘍-消化の悪いものを食べることによる。
- イレウス(腸閉塞)-消化の悪いものを食べて腸が詰まることによって生じる。
[編集] 治療
異常があれば、病院を受診することが望ましい。貧血に対しては、鉄の補給が必要であるが、症状緩和には2~3ヶ月かかることもある。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 医学関連のスタブ項目 | 精神疾患