白鳥の湖 (映画)
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『白鳥の湖』(はくちょうのみずうみ)は、小野寺昭憲監督による短編映画。2005年5月1日公開。
2006年には、監督自ら再編集し、未公開シーンを追加した完全版『SWAN LAKE』(スワンレイク)も発表された。これらはKENFIL ARTS PRODUCTIONが独自資本で製作したインディペンデント映画である。
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[編集] 概要
死者の魂が白鳥になって還って来るという、古事記にある日本武尊の伝説をモティーフに据えた骨太な人間ドラマ。闇社会に生きる主人公と死にゆく身重の妻を監督自身とその実の妻が実際に演じ、生まれてくる子供も二人の実の娘が演じている。更に物語のクライマックスの出産シーンであるが、これも実際妻の分娩中に監督が撮影を敢行したシーンであり、フィクションであるはずの作品自体に圧倒的なリアリズムを与えている。
真実をフィクションに織り交ぜた独特の演出は高く評価され、映画監督・佐藤純彌は「これはもう自主映画の領域を超越している」と感嘆し、同じく映画監督・村川透は「最初から最後まで凄まじいまでにギラギラしている」と賛辞を送った。2005年の末には米国フロリダ州メルボルンで開催されたメルボルン・インディペンデント・フィルムメーカーズ・フェスティバルにて正式上映され、衝撃的な出産シーンの為にR指定となりながらも絶賛を浴びた。2006年、『SWAN LAKE』は米国アカデミー賞公認映画祭であるショートショートフィルムフェスティバルにおいて全世界91ヶ国2700作品以上の中からコンペティション部門に選出され、東京、名古屋、大阪、広島、メキシコにて公開、熱狂的なファンを生み出した。
なお、チャイコフスキー作曲の同名のバレエ音楽『白鳥の湖』とは、舞台が湖であることと愛と死を描いたことに共通点が見られるが、本作はバレエ映画ではない。
[編集] キャスト
[編集] スタッフ
- 製作:KENFIL ARTS PRODUCTION
- 監督・脚本・編集・製作:小野寺昭憲
- 音楽監督:真柴史朗
- 撮影:小野寺昭憲、関宏和、長澤和弘
- 照明:関口夏子
- 助監督:関宏和
- 製作協力:吉村昌和、関妙子
- ロケ協力:フィルムコミッションあしがら 他
- 協力:田中昭成、YUKIYA