神像
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神像(しんぞう)は、信仰の対象となるカミをかたどった彫像、画像である。
日本では、神道のカミをかたどった像が多く、道教由来の神の像も見られる。 神道においては古くは、カミの依り代(よりしろ)である鏡、玉、剣が崇敬されてきた。 偶像崇拝の影響は垂迹思想によるという。 神像は神人同形説の信奉者によって製作された。 ただし全裸ではなく、衣服を着用している。 木彫の坐像が多い。 男神像の髪型はみずらが多く、女神像は十二単を着用しているものもある。 神社に安置される神像は「ご神体」とされて一般に公開されることはあまりなく、寺院における仏像とは対照的である。
[編集] 日本における作例
[編集] 彫像
- 僧形八幡神像(国宝) 東大寺勧進所八幡殿 建仁元年(1201年)快慶作。もと手向山八幡宮の神体。八幡神に菩薩の号を与え、僧形にあらわしたもの。
- 玉依姫命像(国宝) 奈良・吉野水分神社 建長3年(1251年)作。十二単をまとい、黒髪を垂れ、ほおにえくぼをつくり、眼は玉眼とする。
- 僧形八幡神像・神功皇后像・仲津姫命像(国宝) 奈良・薬師寺休岡八幡神社 平安時代前期作。
- 僧形八幡神像・女神像2体(国宝) 京都・東寺八幡宮 平安時代前期作。
- 男神像2体・女神像(重要文化財) 京都・松尾大社 平安時代。
- 熊野速玉大神像・夫須美神像・家津御子大神像・国常立命像(国宝) 和歌山・熊野速玉大社 平安時代
- 八幡神・息長足姫・比売神像(重要文化財) 島根・赤穴八幡宮 嘉暦元年(1326年)作。衣冠束帯姿の男神と宋服姿の女神。
[編集] 画像
- 男女神像 1295年 薬師寺休岡八幡神社 男神は衣冠束帯