航空機の強取等の処罰に関する法律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
通称・略称 | ハイジャック防止法 |
---|---|
法令番号 | 昭和45年5月18日法律第78号 |
効力 | 現行法 |
種類 | 刑事法 |
主な内容 | ハイジャックに関する刑法の特別法 |
関連法令 | 刑法 |
条文リンク | 総務省法令データ提供システム |
航空機の強取等の処罰に関する法律(こうくうきのごうしゅとうのしょばつにかんするほうりつ)は、日本の法令の一つ。通称、ハイジャック防止法。
[編集] 概説
暴行や脅迫により航空機をのっとったり、偽計又は威力により航空機の正常な運航を阻害する行為(ハイジャック)などを処罰する。刑法の特別法であり構成要件は刑法の強盗罪や業務妨害罪のそれに極めて類似している。
よど号ハイジャック事件を機に制定された。憲法の遡及処罰禁止規定(39条前段)により、この法律はよど号事件の犯人には適用されず、略取及び国外移送罪や傷害罪に問われることになる。
[編集] 処罰される行為
- 航空機強取等罪(1条) - 暴行・脅迫その他の方法により、航行中の航空機を強取または運行を支配した場合。無期または7年以上の懲役刑に処される。未遂も処罰される。
- 航空機強取等致死罪(2条) - 航空機強取等を行い、人を死亡させた場合。死刑または無期懲役刑に処される。航空機強取等罪の結果的加重犯。
- 航空機強取等予備罪(3条) - 航空機強取等罪を行う目的で、予備行為をした場合。3年以下の懲役刑に処される。実行着手前に自首した場合は、必ず刑が減免される。
- 航空機運航阻害罪(4条) - 偽計または威力により、航行中の航空機の針路を変更させるなど航空機の正常な運航を阻害した場合。1年以上10年以下の懲役刑に処される。業務妨害罪の特別規定。