茨木春日丘教会
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茨木春日丘教会(いばらきかすがおかきょうかい)は、大阪府茨木市北春日丘にあるプロテスタント系の日本基督教団に所属する教会。礼拝堂(教会堂)の別名は光の教会。一般にはこちらの名前で呼ばれることが多い。竣工は礼拝堂が1989年、併設の「日曜学校」(教会ホール)が1999年。設計は1996年に国際教会建築賞を受賞することになる安藤忠雄。
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[編集] 安藤建築としてのあゆみ・特徴
茨木市の閑静な住宅街の中に位置する。現礼拝堂の建築に当たっては資金の問題もあり、当初は屋根を後から作る青空教会の案もあったという。建物は安藤忠雄の建築によく見られるコンクリートの打ち放し。礼拝堂の祭壇の後ろに当教会堂を特徴づける十字架状のスリット窓が壁面いっぱいに設置されており、この「光の十字架」以外に室内に十字架は無い。カトリック教会と異なり偶像崇拝を基本的には行わないプロテスタントの教会堂建築らしく、簡素な印象の堂内である。(道路に面した外壁には「風の教会」に見られるようなRCフレーム製の十字架が取り付けられている。)床や椅子は木造であるが、工事用の足場板を流用している。木は暗い色に塗られており、「光」を強調するのに役立っているが、冬場は防寒対策のために足元に明るい色の電熱シートが敷かれる為に印象が変わる。通常、教会堂建築は祭壇は最も高いところにある例が多いが、当教会の礼拝堂は音楽ホールや大学の教室のように信者席が階段状になっており、一番下に祭壇がある。壁面いっぱいのスリット窓は構造上・施工上の困難が多かったという。斜めに室内に貫入する壁を持っているが、これは同時期の安藤忠雄設計の兵庫県立こどもの館や姫路文学館等にも似た特徴が見られる。また、光の十字架はその位置を背面壁から天井に移して、2000年に開業した淡路夢舞台にある「ウェスティンホテル淡路」内の「海の教会」にも引き継がれたが、どうしても2番煎じの印象は拭えない。
1999年には隣接地に、やはり安藤忠雄設計による「日曜学校」(教会ホール)が完成する。こちらも床や椅子は木造であるが、木材の明るい地色がそのまま生かされ、礼拝堂とは全く印象が異なる。こちらにはトイレや台所が併設されており、2階もある。信者席はフラットである。子供向けの「教会学校」などが主に開かれている。
2005年には後ろの壁面ほぼいっぱいにドイツ、ボッシュ社製のパイプオルガンが設置される。(従来設置されていたパイプオルガン(辻オルガン製)は移動式の小型のものであり、後ろの壁面はコンクリートの壁がすべて見えていた。)
[編集] 見学について
日曜日の15時までは日曜礼拝のため、見学はできない。水曜日は休館日。それ以外の日の10時から18時までは、基本的には教会の厚意により自由に見学ができる。ただし教会行事などで見学ができない場合も多くあるので、電話やeメール等で事前連絡が必要。堂内に差し込む太陽による「光の十字架」を実感するには、晴天の日の午前中に訪れると良い。また、自家用車で付近まで来た人の見学は一切断られる。見学者は安藤忠雄建築に興味を持つ人が圧倒的であるが、当所はあくまで宗教施設であるので、教会堂内では各々のスタイルで構わないので祈って欲しいとのことである。(また、安藤忠雄は見学者であっても日曜礼拝に参加することを勧めている。祈りの空間を体験してこそ、教会建築を真に実感できるという立場からである。)
[編集] 建築概要
- 設計 - 安藤忠雄建築研究所
- 竣工 - 礼拝堂-1989年 日曜学校-1999年
- 構造 - RC壁式構造
- 施工 - 礼拝堂-竜巳建設 日曜学校-錢高組
[編集] 所在地
- 大阪府茨木市北春日丘4丁目3番50号
[編集] 交通
[編集] 関連項目
- 風の教会
- 水の教会
[編集] 外部リンク
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