萩原葉子
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萩原葉子(はぎわら ようこ、1920年9月4日‐2005年7月1日)は、日本の小説家、エッセイスト。
[編集] 略歴
詩人萩原朔太郎の長女として東京に生まれたが、八歳の時両親が離婚し、前橋の祖母(朔太郎の母)宅に預けられた。権勢を振るう祖母の圧迫で、二番目の妻と離婚させられた朔太郎が1942年、五十代で死ぬという辛酸をなめ、このことがのち小説『蕁麻の家』に描かれることになる。戦時中に結婚して一子を儲けた。これが萩原朔美である。しかし戦後離婚。
- 1959年、『父・萩原朔太郎』を上梓して日本エッセイストクラブ賞を受賞、作家活動に入り、66年、三好達治の思い出を描いた『天上の花』で田村俊子賞、76年に『蕁麻の家』で女流文学賞を受けるが、その内容を信じない批評家もあり、被害妄想と評する者もあった。
- 1984年、第二部『閉ざされた庭』、97年、第三部『輪廻の暦』を書き継いで『蕁麻の家』三部作が完成し、99年、高橋元吉文化賞と毎日藝術賞を受賞した。八十を過ぎてなおモダンダンスに熱中するなどその健在ぶりが伝えられたが、その後長逝。
[編集] 作品
- 木馬館 南北社, 1964
- うぬぼれ鏡 大和書房(銀河選書)1966
- 花笑み 新潮社, 1967
- 望遠鏡 三月書房, 1970
- かえり花 大和書房, 1972
- 束の間の午後 中央公論社, 1972
- 私の変身 大和書房, 1972
- 女と冒険 読売新聞社, 1973
- 柱時計 青娥書房, 1974
- セビリアの驢馬 北洋社, 1977
- 漂泊の記 青春出版社, 1977
- 蛇の花嫁 読売新聞社, 1978
- 仮面舞踏会 中央公論社, 1980
- 万華鏡 中央公論社, 1982
- 初めての季節 海竜社, 1983.10
- 遅咲きのアダジオ 主婦と生活社, 1984
- 生涯楽しめるダンス入門 文化出版局, 1985
- ひとりぼっちの思春期 ポプラ社(のびのび人生論) 1985
- 誰が悪いのでもない 海竜社, 1986
- 毀れた仮面 読売新聞社, 1987
- 置き去りにされたマリア 読売新聞社, 1989
- 出発に年齢はない 岩波書店, 1990
- お姑さんと呼ばないで 海竜社, 1991
- 舞台 中央公論社, 1992
- 美少年虫 筑摩書房, 1993
- 或る酒場 毎日新聞社, 1994
- ダンスで越えた私の人生 海竜社, 1998
- パ・ドゥ・シャ 集英社, 2001
- 小綬鶏の家(朔美と共著)集英社, 2001
- 朔太郎とおだまきの花 新潮社, 2005