蒲生忠知
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蒲生 忠知（がもう ただとも、1604年（慶長9年） － 1634年10月9日（寛永11年8月18日））は、江戸時代の外様大名。蒲生秀行の次男。蒲生忠郷の弟。幼名、母の名は共に不明。諱は「ただちか」との読みも伝わる。正室は内藤政長の娘。官位は従四位下中務大輔、侍従。1626年（寛永3年）、上山4万石を与えられる。支藩として独立したものか、単なる家臣として領地を与えられたのかは不明。
[編集] 蒲生本家相続
1627年（寛永4年）、兄の忠郷が嗣子無くして早世したため、本来ならば蒲生氏は断絶するところであったが、母が徳川家康の娘であるということから、幕府の計らいを受けて忠郷の弟に当たる忠知が家督を相続することを許された。そして、会津60万石から伊予国松山藩24万石に減移封されている。信心深かった正室の影響か、治世は良好で（暴君伝説も伝わるが、定型のもので信じるには足らないと思われる）、寺院の建築、移築を行うなどの治績を残している。また居城である伊予松山城の改修に特に力を注いだと伝わる。
[編集] 致命傷となった家中不和
1630年（寛永7年）、再び勃発した重臣の抗争を裁いた。この裁判沙汰はなかなか決着がつかず3年にも及び、これはたまらぬと思ったか忠知は幕府の裁定を仰いで決着を図り、ようやくにして事態の解決を見た。このとき家祖氏郷、石田三成に歴仕し活躍した蒲生郷舎も暇を出され、召し放っている。
ようやく家中の安定を見、安心を得たと思われたが、1634年（寛永11年）、参勤交代の途上、京都の藩邸で急死してしまう。享年31。転封と家中の内紛に身をすり減らした末の過労死であろう。嗣子が無かったため、蒲生氏は断絶した。
伊予円福寺に肖像が伝わる。祖父氏郷に似つつ、気楽な次男として育ったためか茫洋とした印象を受ける顔である。
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