衣浦臨海鉄道
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衣浦臨海鉄道(きぬうらりんかいてつどう)は、愛知県半田市を中心に貨物輸送を行う第三セクターの鉄道会社。本社は愛知県半田市11号地19番地2号。
1960年代の高度成長時代に衣浦湾が工業地帯として開発されることになり、旧国鉄と愛知県、半田市、碧南市、高浜市、川崎製鉄(現JFEスチール)の出資により1971年(昭和46年)設立、1975年(昭和50年)に開業。
本来は衣浦湾沿岸の工場への原材料、製品輸送のほか、地元で古来生産されている製品を輸送することが目的だったが、思ったように輸送量が伸びず、社会情勢の変化の影響で肥料、穀物、地元特有の産業である瓦の輸送が打ち切られ、早くも廃止が噂されていた。しかし、碧南市に石炭を燃料とする火力発電所が開設されたことにより、現在はセメントや建築材料の原料として使われる石炭灰(フライアッシュ)、炭酸カルシウムの輸送を行っている。
半田線の終点、半田埠頭駅は廃車車両の解体場所としても利用されている。貨物車両鉄道ファンの中では古い車両で「半田埠頭行」の行き先標がつけられている場合は「墓場行き」といわれており、あまりみたくない行き先標といわれている。