語学教育研究所
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財団法人語学教育研究所(ざいだんほうじんごがくきょういくけんきゅうじょ、The Institute for Research in Language Teaching) はもともと文部省内に英語教授研究所 (The Institute for Research in English Teaching)という名称で設立された。日本における外国語教育改善のために、多くの研究や実践を積み重ねてきた。日本でもっとも古く、時代をリードする外国語教育研究団体である。略称を語研(英名の略称はIRLT)という。
1923年(大正12年) に当時の文部省英語教授顧問ハロルド・パーマーを初代所長として設立された「英語教授研究所」が前身。パーマーが1936年にイギリスに帰国した後は、A・S・ホーンビー (A.S. Hornby) らが後を引き継いだ。
目次 |
[編集] 歴代所長
- ハロルド・パーマー (Harold E. Palmer) - (1923年5月~1936年3月)
- 石川林四郎 - (1936年4月~1939年8月)
- 市河三喜 - (1939年9月~1957年3月)
- 石橋幸太郎 - (1957年4月~1967年3月)
- 上野景福 - (1967年4月~1974年3月)
- 福田陸太郎 - (1974年4月~1982年3月)
- 寺澤芳雄 - (1982年4月~1990年3月)
- 伊藤健三 - (1990年4月~1992年3月)
- 隈部直光 - (1992年4月~2002年3月)
- 伊村元道 - (2002年4月~2004年3月)
- 斎藤誠毅 - (2004年4月~2006年3月)
- 新里眞男 - (2006年4月~)
[編集] 歴代理事長
- 澤柳政太郎 - (1923年5月~1927年12月)
- 櫻井錠二 - (1927年1月~1937年2月)
- 市河三喜 - (1937年2月~1939年9月)
- 千葉勉 - (1939年9月~1957年3月)
- 市河三喜 - (1957年4月~1970年3月)
- 小川芳男 - (1970年4月~1980年3月)
- 梶木隆一 - (1980年4月~1986年3月)
- 伊藤健三 - (1986年4月~1990年3月)
- 隈部直光 - (1990年4月~1992年3月)
- 塩澤利雄 - (1992年4月~1996年3月)
- 土屋澄男 - (1996年4月~2000年3月)
- 若林俊輔 - (2000年4月~2002年3月)
- 斎藤誠毅 - (2002年4月~2004年3月)
- 小菅和也 - (2004年4月~)
[編集] 研究所の賞
- パーマー賞 - 外国語教育界のMVPと言われる。研究所は1949年11月のパーマー没の報を受け、パーマーの功績を記念してパーマー賞を設けた。1951年に第1回贈呈式が行われた。外国語教育の実践に優れた業績をあげた個人、学校、団体に対して贈呈される。
- 市河賞 - 1966年に市河三喜の傘寿(80歳)を記念して、博士からの寄付金を基金として設けられた。1967年に第1回贈呈式が行われた。広義のEnglish Studiesにおける優れた論文の若手筆者に対して贈呈される。受賞者には賞状と、市河博士の東京帝国大学卒業の際の論文のファクシミリ版が贈られる。
- 外国語教育研究賞 - 1996年に設けられた。通称を伊藤健三賞という。研究所の外国語教育の基本的理念を踏まえ、優れた実践的研究論文または著書を公刊した個人、学校、または団体に対して贈呈される。
- 語研パースン・オヴ・ザ・イヤー賞 - 1993年に設けられた。
[編集] 研究グループ
- 第3研究グループ(指導技術研究)(2006年4月~)
- 第5研究グループ(授業研究)
- 第6研究グループ(パーマー研究)
- 第10研究グループ(児童英語教育研究)
- 第20研究グループ(日本語教育研究)(休止中)
- 第22研究グループ(談話文法研究)
- 第26研究グループ(中学高校英語研究)(2001年8月~)(2006年4月より名称変更)
- 学生研修室
[編集] 過去の研究グループ
- 第1研究グループ(検定外教科書)(1981年~1988年)
- 第2研究グループ(文法用語)
- 第4研究グループ(教育法規)
- 第7研究グループ(英語 アンケート調査)
- 第8研究グループ(高校英文法研究調査)
- 第9研究グループ(文法用語再検討)(1986年~?年)
- 第11研究グループ(ティームティーチング)
- 第12研究グループ(高・大の連携)
- 第13研究グループ(言語テスト)
- 第14研究グループ(カリキュラム:文型・文法事項等指導順序再検討)(1990年~?年)
- 第15研究グループ(オーラル・コミュニケーション研究)
- 第16研究グループ(コンピュータ利用の外国語学習)
- 第17研究グループ(視聴覚機器の利用)
- 第18研究グループ(ティームティーチング資料)
- 第19研究グループ(言語活動再検討)(1992年~?年)
- 第21研究グループ(語彙研究)
- 第23研究グループ(オーラル・コミュニケーション再検討)(1997年4月~1998年12月)
- 第24研究グループ(リーディング・ライティング再検討)(1999年1月~?年)
- 第25研究グループ(指導手順再検討)
- 第27研究グループ(教材研究再検討)(~2006年3月)
[編集] 定期刊行物
- The Bulletin(1923年~?年)
- 『語学教育』(1959年~1973年)
- 『語研ニュースレター』(1967年~1993年)
- 『英語教育研究』(FELT)(1985年~2001年)
- 『語研だより』(1986年~)
- 『紀要』(~2001年)
- 『語研ジャーナル』(2002年~)
- 『語研FORUM』