趙宏博
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フィギュアスケート | ||
銅 | 2002 | ペア |
銅 | 2006 | ペア |
趙 宏博(ちょう こうはく、チャオ・ホンボー、Zhao Hongbo1973年9月22日 - )は、中華人民共和国のフィギュアスケート選手。身長177センチメートル。ハルビン出身。コーチは姚濱。趣味はサッカー、カラオケ。テレビの字幕ではしばしばホンボー・ツァオと表記。
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[編集] 来歴
コーチの勧めでペアに挑戦。その後1992年から申雪とのチームでペア競技に取り組み、1997年ごろから頭角を現し、長野オリンピックでは初出場でありながら5位という好成績を収めた。
高い身体能力を生かしたダイナミックな演技はペア競技の歴史を通して最高峰であり、加えて円熟期を迎えた2003-04シーズン、2004-05シーズンには、従来弱点とされていた芸術性も極めて高いレベルに達し、チームはほぼ無敵を誇った。伊藤みどりはこのチームを「(ダイナミックさを持ち込んだという点で)ペアの歴史を変えた」と評している(2006-2007年グランプリ・ファイナルの解説)。しかし、2005年世界選手権の頃からチームは怪我に悩まされるようになる。トリノオリンピックでは最有力金メダル候補と思われていたが、趙宏博がシーズン当初にアキレス健断裂の重傷を負い、長年のライバルだったロシアのタチアナ・トトミアニナ/マキシム・マリニン組、後輩である中国の張丹/張昊組に敗れ、念願であったオリンピックでの金メダル獲得はならなかった。しかし故障が癒えた2006-2007シーズンには再びチームのコンディションは頂点に達し、2003-2005年と同等の演技を連発している。
2006-07シーズンを最後に引退の予定である。進退について訊かれた際、「競技に出るということは、刺激的ですが大変なことです。僕の前髪も試合に出ると減っていってしまうんですよ(笑)。できれば今後は自分たちのゆとりの時間を取り戻して、生活らしい生活をしてみたい。」[1]と彼らしい言葉で答えている。
[編集] 氷上でのプロポーズ
申雪と趙宏博が恋人の関係にあるのではないかという推測は、ソルトレイクシティオリンピックの前後から根強いものがあった。特に趙宏博はしばしばそうした希望を中国メディアにおいてほのめかせていたが、申雪は「彼はあくまでも競技の上でのパートナーに過ぎない」と断言し続けた。しかし2007年の世界選手権において圧巻のフリー演技が終了した直後、趙宏博は氷上でついに申雪に結婚を申し込んだ。ところが申雪は自分が結婚を申し込まれたことをこの時認識できておらず、趙宏博のロマンチックなプランは空振りに終わった。結局、趙宏博はその日の深夜、夜食を取ってからホテルに戻る途上で改めて申雪に求婚し、申雪もこれを快く受け入れた。
[編集] 歴史的名演「トゥーランドット」
チームは大舞台になればなるほど強く、これまでに数々の名演を残している。中でも2003年世界選手権のフリー・プログラムで滑った「トゥーランドット」は、フィギュアスケート史上でも屈指の名演とされている。2004年世界選手権と2006年トリノオリンピックのフリープログラムで「トゥーランドット」を使い、いずれも金メダルを獲得した荒川静香は、2007年3月21日にフジテレビで放送された番組「ベストハウス123史上最大のプレゼン祭今夜は世界のスゴい(秘)ベスト3が大集合SP」において、「荒川静香が選ぶフィギュアスケートの名演技ベスト3」中の第2位としてこの演技をあげている。なお、第3位はアルベールビルオリンピックにおける伊藤みどりのフリープログラム「ラフマニノフのピアノ協奏曲抜粋」、第1位はソルトレイクシティオリンピックにおけるアレクセイ・ヤグディンのフリープログラム「仮面の男」であった。
[編集] 戦績
Event | 1995-1996 | 1997-1998 | 1998-1999 | 1999-2000 | 2000-2001 | 2001-2002 | 2002-2003 | 2003-2004 | 2004-2005 | 2005-2006 | 2006-2007 |
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オリンピック | 5位 | 3位 | 3位 | ||||||||
冬季アジア大会 | 1位 | 1位 | 1位 | 1位 | |||||||
世界選手権 | 4位 | 2位 | 2位 | 3位 | 1位 | 1位 | 2位 | 1位 | |||
四大陸選手権 | 1位 | 2位 | 1位 | 1位 | |||||||
中国選手権 | 1位 | 1位 | 1位 | 1位 | |||||||
グランプリファイナル | 4位 | 1位 | 1位 | 3位 | 3位 | 2位 | 1位 | 1位 | 1位 | ||
スケートアメリカ | 2位 | ||||||||||
スケートカナダ | 1位 | 2位 | 1位 | ||||||||
ボフロスト杯 | 3位 | 1位 | 1位 | ||||||||
中国杯 | 1位 | 1位 | 1位 | ||||||||
エリック・ボンパール杯 | 3位 | 1位 | |||||||||
ロシア杯 | 2位 | 2位 | 2位 | 1位 | |||||||
NHK杯 | 1位 | 2位 | 4位 | 1位 | 1位 | 1位 | 1位 |