逆刃刀
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逆刃刀(さかばとう)は、和月伸宏の漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する架空の日本刀である。
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[編集] 概要
主人公・緋村剣心が所有する日本刀。刃と峰が逆さになっているので人間を斬っても殺めることはない(但し、作中で剣心が「人間以外のものは容赦なく斬り捨てる」と語ったように、相手の武器などは斬っている)。
本作品の作者・和月は、「主人公に人を殺させたくないが、竹光や木刀では格好が付かない」と考えていた時、「峰と刃を逆にすれば普通に斬った時は峰打ちとなり人は死なないのでは」と考え、この刀を登場させたと語っている。
[編集] 作中の逆刃刀
[編集] 逆刃刀
幕末の刀工・新井赤空が、剣客を辞めて流浪の旅に旅立とうとする剣心に、「剣を捨てることで人斬りであったことを忘れるな」という思いを込めて授けた。以後剣心の愛刀として活躍してきたが、新月村での瀬田宗次郎との戦いで折れてしまう。
尚、この刀は、後に剣心が使用する「逆刃刀・真打」の影打に当たる。
[編集] 逆刃刀・真打
京都・白山神社に御神刀として奉納されていた、新井赤空最後の一振り(御神刀として奉納されていた為か、登場当初は鞘も柄も白木拵えだった)。その刀身には、殺人剣を作り続けた赤空の、平和を願う辞世の句が刻まれていた。
飛天御剣流では「師匠・比古清十郎の命と引き換えに奥義を習得する」という習わしが存在するが、剣心の奥義伝承の際、この刀の目釘が緩んでいたおかげで十三代・比古清十郎は死を免れている。まさに「不殺」の念を貫く剣心の為に生まれた刀と言っても過言ではない。
本作の最終幕、15歳の誕生日を迎えた明神弥彦に「不殺」の信念と共に託された(更にOVA『星霜編』では、弥彦から緋村剣路に渡される)。
ちなみに和月の構想では、後に剣路と明神心弥(弥彦と三条燕の息子)がこの刀の継承を巡って争う宿命にあるとされている。
[編集] その他
[編集] 類似の武器
『るろうに剣心』以前にも既にゲームでは『ロマンシング・サガ』シリーズで同等の形状の刀が登場しているが、和月はその存在を知らなかったようである。
また、漫画『小鉄の大冒険』で逆刃刀に似た内反りの日本刀(内反りの日本刀の作刀を得意とした実在の刀工・月山の作という設定)が登場する。
ほかにも、漫画『ハヤテのごとく!』に気絶した綾崎ハヤテを起すために出てきている。
なお、『るろうに剣心』完全版における緋村抜刀斎の再筆で抜刀斎の愛刀として新井赤空初期型殺人奇剣『全刃刀』という刀が登場している。こちらは峰と刃を逆にして殺傷力を抑えた逆刃刀とは対照的に、峰と鍔も刃となっている両刃の日本刀である。
[編集] 破壊力
漫画のファンの要望から、同形状の模擬刀が作成され、一般に販売されている。 実際に刃の付いていない部分の破壊力については、実際に実験してみた者(探偵ファイル)がおり、パイナップルを一刀のもとに両断している。 これは、峰に刃が入っていなくとも楔状の断面であるから、対象物が柔らかければ、あるいは刀身の強度を上回らない範囲で、十分な速度があれば、そのまま食い込むのは当然である。 このことから作中のように単純な鉄の塊のようなことはなく、十分に殺傷能力はあるものと考えられる。 『るろうに剣心』作中は廃刀令が出た時代であるが、剣心の逆刃刀は(少なくとも剣心の住んでいる地域の町では)「仕込み杖よりも安全な代物」として不問とされている(ただし、読み切り版や京都編で東京を離れている時は廃刀令違反で追いかけられる事もあった)。
[編集] 関連項目
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