野付半島
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野付半島(のつけはんとう)は、北海道標津町・別海町にある半島である。延長28kmに及ぶ砂嘴(さし:波の働きにより漂砂が押し集められてできる釣鈎状の砂州)であり、規模としては日本最大。
トドマツが立ち枯れたトドワラやサンゴ草が観察できる。 かつては、江戸時代後期まで千島列島での交易や漁業の拠点となる集落キラクが存在した。現在もその時代の墓地などの遺構が存在するが、足場が悪くぬかるんでいる。近年は、砂州からの砂の流出が激しく野付半島自体が消失の危機となって問題化している。
半島の先は、野付水道(ロシア語地名,イズメナ海峡 пр.Измены)をはさんで、北方諸島の一つ国後島のケラムイ崎(ロシア語地名、ベスロ岬 м. Весло)と向き合っている。好天時には、かなたに、泊山(ロシア語地名、ガラブニノ火山 вик. Головнина)がくっきりと望まれる。
2004年10月22日北海道遺産に打瀬船と共に選定される。
2005年11月8日第9回ラムサール条約締約国会議において湿地登録される。