野獣 (美女と野獣)
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野獣(Beast)は、1991年公開のディズニーの長編アニメーション映画「美女と野獣」の主人公。ビーストと表記されることもある。映画以外には続編「美女と野獣 ベルの素敵なプレゼント」と「美女と野獣 ベルのファンタジーワールド」の二本のOVA作品や、ゲームソフトキングダムハーツシリーズなどにも登場している。
野獣(ビースト) Beast |
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種類 | 変身させられた人間 / ♂ |
初作品 | 美女と野獣 |
作画監督 | リンダ・ウルバートン |
現地声優 | ロビー・ベンソン |
日本版声優 | 山寺宏一
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目次 |
[編集] 容貌
野獣の容貌は特定の動物のものではなく、複数の動物の姿が組み合わさったものである。野獣のデザイナーとアニメーターであったグレン・キーンは野獣の容貌をバッファローをはじめゴリラ・ライオン・オオカミ・クマ・イノシシを合成した姿と認めている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 美女と野獣
王子としてフランスのとある古城で召使いに甘やかされ暮らしていた。傲慢で冷酷な性格が原因で、11歳の冬の晩に魔女から呪いで醜い野獣に変えられてしまう。彼や召使い、城全体にかけられた呪いは彼の21歳の誕生日まで咲き続けるバラの最後の花びらが散るまでに彼が人を愛し人に愛されるという「真実の愛」を見つけなければ、二度と解けることはない。醜い姿を恥じた野獣は城に閉じこもり続けた。
20歳になりバラの花びらが散り始めた頃、父モーリスのかわりに城の囚人となった若い娘ベルと暮らし始める。当初野獣に嫌悪感しか抱かなかったベルだったが、城から逃げ出しオオカミの群れに襲われた彼女を野獣が助けたことがきっかけで少しずつ友人として心を開いていく。野獣もまた、優しい心を育んでいった。
ある夜召使いらの計らいでベルとダンスを楽しんだ野獣はベルからモーリスに会いたいと言われ、かつて魔女に与えられた何でも映し出す鏡をベルに差し出す。鏡が映しだしたのはベルを助けようと森に入り、倒れているモーリスだった。動揺するベルに野獣は彼女を釈放するのでモーリスのもとに行けと言った。ベルを釈放することは野獣たちの呪いが解けないことを意味するが、ベルを愛した野獣は承知の上で彼女を自由にしたのだ。
ベルが城を去った後、野獣は生きる気力を失う。城の侵入者の一人ガストンが野獣を殺しに野獣のいる西の棟の部屋に入ったときも、ガストンに傷つけられても無反応・無抵抗だった。しかし城に戻ったベルに気付くと反撃を開始し、ガストンを追いつめる。ガストンの命乞いに応じ、野獣を待つベルの元に近づくが、今度はガストンに不意打ちを食らい腹部を刺され絶命する。深く悲しんだベルは野獣の亡骸に愛の告白をした。その直後にバラの最後の花びらが散る。
野獣が期限内に「真実の愛」を見つけられたので、彼の呪いは解け人間の王子の姿に戻った状態で生き返った。それから召使いと城も無事元に戻る。人間の姿のルミエール、コグスワース、ポット夫人を見て王子は大喜びした。
[編集] 美女と野獣 ベルの素敵なプレゼント
呪いが解ける前のクリスマスの話。野獣の回想を通した王子が呪われるときの様子や、呪いが解けた年のクリスマスに王子たちが近隣の町人を城に呼びパーティーをする描写などが見られる。
[編集] キングダムハーツシリーズ
[編集] その他
映画に野獣(王子)の本名は出ず、英語版でベルは野獣を「Beast」と呼ぶ。一部の書籍には野獣の本名が「Adam」と表記されている。