金精峠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
金精峠(こんせいとうげ)は、群馬県利根郡片品村と栃木県日光市との境にある峠であり、片品村菅沼と日光湯元温泉とを結ぶ。峠の標高は2024mである。
多くはその付近を指すが、歩道の峠を金精峠と呼び、下を貫く国道120号のトンネルは金精峠トンネルと呼ばれ、峠下標高1840m、長さ1230mにわたって貫いている。
目次 |
[編集] 概要
温泉ヶ岳(ゆせんがたけ-2333m)と、金精山(2244m)との鞍部にあたる。日光山の修行僧の峰修行の路として開かれたと言われ、峠の頂上には金精神社がまつられている。峠に近い道路を貫く国道は国道120号であり、日本ロマンチック街道の一部に属す。またこの道路はかつて有料道路であったことから「金精道路」という名称がつけられている。日光側はいろは坂を登り、中禅寺湖、戦場ヶ原、湯ノ湖の先に位置し、沼田方面の片品側は片品村役場から丸沼、菅沼を通った先に位置する。周りを白根山、男体山などの高い山で囲まれ、峠の標高は2024mと非常に高い。区間にはヘアピンカーブが続く場所もある。また、温度が低いことから、積雪が多く5月頃まで残るため、峠近くはスノーシェルターで覆われ、冬季は完全閉鎖となる。たびたび付近で雪崩が起こるため、春期に開通しても通行止めになることがよくある。
[編集] いわれ
道鏡が下野国薬師寺別当に左遷され、上野国より下野国へ険しい山道を真夏のあまりの暑さに褌を外して峠を越えた。道鏡の男根が並外れて大きかったので、村人達は肖ろうと金精さまとして祀ったという。金精神社は、県境の金精峠の頂上にあり、群馬県側には、白根魚苑(こちらは精明神社という)や大滝ドライブインに祀られている。むろん、ご神体は男根である。現在でも子宝、安産、子孫繁栄の神様として信仰がある。