長周期地震動
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長周期地震動(ちょうしゅうきじしんどう)とは、地震発生時に、通常の震動とは異なり、数十秒周期で揺れる震動のことである。
このような長い周期での震動は、超高層ビルの固有振動数と一致しやすい。今までこのような震動に対して設計段階での対策が取られてこなかったため、従来、地震に強いとされてきた超高層ビルに対して破壊的ダメージをもたらすものと懸念されている。また、近年注目されている、制震構造、免震構造の建物においても、このような震動は考慮されてこなかったので、研究が急がれている。
低層建築物・中層建築物などにはほとんど揺れを感じないが、高層建築物などでは高い階に行けばいくほど揺れが強くなる。マグニチュード8クラスの地震が新潟県中越地方で発生したと想定し、名古屋市内にあるビルの30階の揺れを再現したところ、1周期だけで約10メートルほどまで大きく揺れる。逆に短周期の場合は、低層建築物に揺れが生じ、高層建築物に揺れが起きにくい。
近年の例で見ると、2003年の十勝沖地震の長周期地震動によって、苫小牧市の石油コンビナートでスロッシングによる火災が発生したり、2004年の新潟県中越地震の長周期地震動によって、震度3だった港区の六本木ヒルズでエレベーター6機が損傷するなどしている。
[編集] 関連項目
- 地震波
- 超長周期地震動