陸軍士官学校 (アメリカ合衆国)
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アメリカ合衆国における陸軍士官学校(りくぐんしかんがっこう United States Military Academy)は、ニューヨーク州ウェストポイントにある。地名より、ウェストポイントと通称される。
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[編集] 概要
1802年に設立されたアメリカ合衆国で最も古い士官学校であり、学校の設立以前は要塞があった。敷地面積は65平方キロ以上で、世界で最も広大な敷地を持つ学校の一つである。多くの校舎、研究棟、運動施設に加えて、スキー場や原子力研究施設、射撃場まである。卒業後はアメリカ陸軍に少尉として任官し、最低でも現役士官として5年、さらに予備役として3年従軍する義務がある。
[編集] 歴史
ニューヨーク州ウェストポイントは、ジョージ・ワシントンによって、1778年に建設された要塞が始まりとなっている。ハドソン川沿いにあり、舟運をコントロールすることが目的であった。1802年にトーマス・ジェファーソン大統領によって、設立が認められ、1802年7月4日に開校している。
女性の入校は、1976年から行われている。現在では、新入生の15から17%は女性となっており、体力要件を除き、男性と同じカリキュラムを受けている。
[編集] 服制
制服には、いわゆる「肋骨飾り」のついた灰色の上衣と白色のパンツの組み合わせか、灰色の上下(上衣は立襟、前あわせがファスナー)が用いられる。いずれにせよ「灰色」は陸軍士官学校を象徴する色となっており、たとえば、同士官学校を舞台にした1955年のアメリカ映画「長い灰色の線The Long Gray Line」(ジョン・フォード監督、出演、タイロン・パワー他)の題名もこれに由来する。
儀礼服の制帽には、いまなおシャコー帽を着用している。