霊芝
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霊芝(レイシ)は、マンネンタケ科のキノコであり、漢方成分として高血圧症や高脂血症等に用いられる。別名マンネンタケ。近年サプリメントとして販売される事例もあり、手軽に入る反面、副作用も報告されている。これ以外に、ただ霊妙な働きを行うキノコの事を指して言う場合もある。
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[編集] 概要
霊芝は一般的にマンネンタケ科の万年茸(マンネンタケ)を指し、他に門出茸、仙草、吉祥茸、赤芝、紫芝、黒芝、青芝、白芝、黄芝などの呼称で呼ばれている。成長させ乾燥させたものを霊芝として用いているが、一般には食用とされていない。中医学や漢方として高血圧症や高脂血症等に用いられて来た。子実体にはさまざまな多糖類(β-グルカン)やテルペノイドを含んでいることが分かっている。他のきのこのβ-グルカン同様、抗腫瘍作用の報告は多いが、いずれも試験管、動物実験レベルにとどまり、ヒトでの有効性は定かではない。その一方で近年、サプリメントに含まれる事が多くなっており、少数ながら副作用も報告されている。
- 本来、中医学や漢方では処方をする時には患者の証(体質・状況)を確認し、其々の証に合った薬を処方する事になっており、証に合わない薬は同じ病気であっても同様の効果が得られず害になるとしている。サプリメントの使用は自己判断で行い、治療の為には使用すべきでない。
[編集] サプリメントとしての信頼性
日常生活で摂取される食品と同等のものであり、副作用が起こる可能性やその危険性は低いと言える。その反面、サプリメントには品質にばらつきがあり一定以上の効果が望めない為、治療としては適さないと言える。
[編集] サプリメントとしての機能
古来から高血圧症や高脂血症に用いられてきており、また細胞や実験動物を用いた基礎研究では抗癌作用、免疫賦活作用、血小板抗凝固作用があるとの報告は多い。ただし本当にヒトにおいて有効かどうかはまだまだ研究段階である。
- 副作用らしき症状や身体の変化を感じたら、服用を止め、医師や保健所にご相談をお寄せください。
[編集] 報告されている副作用
口の渇き、めまい、顔面紅潮、胃部不快感、悪心、食欲不振、下痢、血便などが報告されている。(3~6ヶ月の長期間にわたり連続的に摂取した場合の観察例)
- 霊芝成分には血圧を低下させる効果があり、血圧を低下させる薬が医療機関より処方された時は、医師か薬剤師にご相談ください。(血小板減少症の人では出血傾向、血圧低下作用のある医薬品との併用により低血圧を起こす可能性がある。)
- 霊芝成分には血小板の凝集を抑制する効果があり、血液を固まりにくくさせる薬が医療機関より処方された時は、医師か薬剤師にご相談ください。
- 妊娠中、授乳中の安全性については充分なデータが得られていないので、使用を止めるか医師か薬剤師にご相談ください。