静岡県東部 政令指定都市構想
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静岡県東部 政令指定都市構想(しずおかけんとうぶ せいれいしていとしこうそう)とは、静岡県の沼津市と三島市を中心とした広域合併によって、静岡市・浜松市に次ぐ、県内第3の政令指定都市を目指す構想のことである。
現在合併が検討されている自治体は、沼津市・三島市・裾野市・御殿場市・伊豆の国市・小山町・函南町・清水町・長泉町である。なお、富士市や場合によっては富士宮市を、もしくは伊豆半島の全ての自治体も仲間に入れようという話も浮上している。
現在のところ、2013年の合併、政令指定都市移行を目標としているが、議論は思うように進んでいない。
さらに御殿場市が、裾野市・小山町との合併を決め、「この構想から脱退する」と話しているため、伊豆半島の市町(もしくは北伊豆3市)か富士市のどちらかがこの構想に参加する可能性がでてきた。(ただし正式な脱退表明ではないため、下記のデータにはこの3市分も加わっている。)
ちなみに、御殿場市・裾野市・小山町の人口は併せて16.1万人。
富士市は24.3万人、熱海市・伊豆市・伊東市を併せて15.1万人、三島市・伊豆の国市・函南町を除く半島全域では23.1万人である。
観光都市にしたい場合には伊豆半島を、工業都市にしたい場合には富士市を含めるのが妥当といえる。
富士市と伊豆半島両方を含めるといった話は今の所出ていないが、決して実現が有り得ないということもない。
目次 |
[編集] 移行までのステップ
[編集] 伊豆半島を含めた場合
- いずれも合併時期は不明。なお、ここで示す伊豆半島とは、三島市、函南町、伊豆の国市を除いた地域を示している。
- A
- 沼津市・三島市・裾野市・函南町・清水町・長泉町で合併
- 御殿場市・小山町で合併
- 熱海市・伊豆市・伊東市・伊豆の国市で合併
- 下田市・東伊豆町・河津町・南伊豆町・松崎町・西伊豆町で合併
- その後、上記4市で合併し政令指定都市へ移行
- B
- 沼津市・裾野市で合併
- 三島市・函南町・清水町・長泉町で合併
- 御殿場市・小山町で合併
- 伊豆市・伊豆の国市で合併
- 伊東市・東伊豆町で合併
- 下田市・河津町で合併
- その後、上記6市と現存1市4町で合併、政令指定都市へ移行
- C
- 現存の9市9町のまま合併、政令指定都市へ移行
[編集] 富士市を含めた場合
- D
- 沼津市・三島市・裾野市・函南町・清水町・長泉町で合併
- 御殿場市・小山町で合併
- その後2市と伊豆の国市・富士市で合併し、政令指定都市へ移行
- E
- 沼津市・裾野市で合併
- 三島市・函南町・清水町・長泉町で合併
- 御殿場市・小山町で合併
- 上記の3市と伊豆の国市・富士市で合併し、政令指定都市へ移行
- F
- 現存の6市4町のまま合併、政令指定都市移行
[編集] どちらも含めない場合
- 「富士市を含めた場合」から富士市を省く。
[編集] どちらも含めた場合
- 「伊豆半島を含めた場合」に富士市を追加。
[編集] 市の概要
[編集] 市の名称
この地域全域にあたる地名はとくにない。このため、新市名は駿河・東駿河・駿東・駿豆市などといった名がふさわしい。なお、沼津や富士の名が使われる可能性は薄く、行政区の名称となる可能性が高い。
[編集] 人口・面積
- 1 伊豆半島を含めた場合
- 2 富士市を含めた場合
- 3 どちらも含めない場合
- 4 どちらも含めた場合
※冒頭で述べた駿東北部3市町を除く場合は、下記人口から161,000を、下記面積から469.15をそれぞれ引く。
人口 | 面積 | 人口密度 | 概要 | |
1 | 872,000 | 1658.56 | 525.7 | 人口・面積共に浜松市を越え、国内最大面積の政令市に、及び県内最大の人口・面積の都市となる。岐阜県高山市に次いで国内第2位の面積をもつ自治体となる。 |
2 | 883,000 | 738.41 | 1195.8 | 人口は浜松市を上回り、県内一の人口を持つ都市となる。 |
3 | 640,000 | 524.31 | 1220.6 | 人口が70万人に満たず、このままでは政令市になれる確率は低い。そのため、実現は難しい。 |
4 | 1,115,000 | 1872.31 | 595.5 | 上記①に加え、さらに神戸市や福岡市、仙台市などとほぼ同等の人口で、工業・観光を備えた大都市となる。 |
[編集] 静岡県の存在価値の低下
仮にこの構想が実現した場合、静岡県は政令指定都市を3市有することになり(相模原市が2010年に政令指定都市に移行した場合、神奈川県に続く例)、静岡県の人口の6割以上が政令指定都市の市民となる。そのため、静岡県の統括する地域は実質的に少なくなり、静岡県の存在価値が低下することが予想される。静岡新聞社では静岡県の解体に進むことも予想している。