韓国の知的財産権問題
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この項目 韓国の知的財産権問題 では、韓国における著作権をはじめとする知的財産権問題について取り上げる。
目次 |
[編集] 概要
過去、韓国においては海賊版や模倣品が横行してきたことから、(行政・立法を含め)知的財産権の保護に対する意識が低いと指摘されてきた。
韓国では1960年代から日本製アニメが放映されていたが、日本の番組の放送は違法であったため制作国を伏せて放映されていたり、内容を改竄していたりしたため、多くの韓国人は韓国製アニメと信じて見ていたという。[1] また、韓国独自の続編が不法に作られる事例もあった。[2]
近年は韓国での知的財産権保護が強化され、一定の改善が認められるも、なお改善の余地は大きいと各方面から指摘されている。特に、著作権や商標権によるマーチャンダイジングが収入の大きな柱になっているアニメではその影響は大きい(下記「ガンダム」商標問題を参照のこと)。
[編集] 知的創造物についての権利
[編集] 特許権
[編集] 実用新案権
[編集] 意匠権
[編集] 著作権
[編集] 漫画
1997年に「青少年を日本の文化影響から保護する」との名目で行われた海賊版検挙の際に、摘発された漫画だけで100万部を超えたという。[要出典]減少はしているものの、現在もなお海賊版の漫画が売られている。[要出典]
また、海賊版では上記のように舞台を勝手に韓国に変更し作品内の描写を改竄することも行われており[3][4]、例としてはキャプテン翼のアニメ版の放送が検討された際、海賊版の存在とそのような改変に激怒した原作者の高橋陽一が韓国での正規の発売やアニメ版の放映を許可しなかった、などというものもある。[要出典]
- ドラえもん
- 1970年代に「トンチャモン」、「ドングリ」などの名称で、コミック・アニメーション・キャラクターグッズが流通。
- テコンV
- 1970年代に制作された韓国の国民的アニメ「テコンV」は『マジンガーZ』や『グレートマジンガー』のデザインに強く影響を受けており、一部からは盗作・盗用のレベルであると指摘を受けることもある(テコンVの作者は日本アニメの「インスパイア」であると主張している)。作中では敵役に日本のその他アニメからのロボットを多量に盗用(こちらは明らかな書き写し)するなど、問題点は多い。
- マクロス
- 上記「テコンV」の監督、金青基のテコンVの次の作品「スペースガンダムV」の主役ロボットのデザインは、超時空要塞マクロスのバルキリーに外観が酷似しているのみならず、変形パターンまでもがほぼ同一であることから、これも盗作ではないかと強く疑われている。
- その他
- ロボットやキャラクターのデザインのみならず、日本製アニメ作品(の映像)を無断で使用した例、韓国のアニメスタジオに下請け作業を委託した作品が無断で使用された例などがあり、問題は非常に多い。キャラクター商品の無断製造も後を絶たず[5]、マーチャンダイジングが重要な資金回収手段となっている日本のアニメーションにとって大きな問題である。
[編集] プラモデル
- 韓国の大手大手玩具メーカーアカデミーは、日本のタミヤやハセガワの製品からコピーしたプラモデルを多数販売しており、タミヤの場合は
- 自らの発行する書籍において名指しで批判
- 主催する見本市に日本国内向け輸入代理店の参加を拒否
- などの対応をとっている。詳細はアカデミー科学およびプラモデル#メーカー間のコピーを参照のこと。
[編集] TV番組など
- 地上波放送局が日本をはじめとした他国のバラエティ番組や歌謡番組のフォーマットを無断使用していると見られるケースが多く見受けられる。
- フジテレビが「トリビアの泉」をKBS第2テレビ(「スポンジ」)とSBSテレビ(「テレビ奨学会」)に盗作された疑いがあるとして、法的対応の検討に乗り出した。[6]
[編集] 楽曲・歌謡曲
- 著名な例では、日本国内でNHKが放送した冬のソナタのテーマソングが挙げられる。この曲は雅夢の『愛は陽炎(かげろう)』との共通点が非常に多く、特にサビの部分はコピーと言っても差し支えの無いレベルである。[7]
- また、海外の著作権所有者らが韓国のミュージシャンに対する訴訟に及ぶ例も散見される。[8]
[編集] 回路配置利用権
[編集] 育成者権
- レッド・パール
- 日本で開発されたイチゴの品種「レッド・パール」の苗等が無断で韓国に持ち込まれ、栽培・販売されている。韓国は2002年に植物新品種保護国際同盟に加入したため、2008年以後はロイヤルティを支払う義務が生じる。[9]
[編集] 営業秘密
[編集] 営業標識についての権利
[編集] 商標権
- ガンダム
- 角川歴彦が知的財産戦略本部関連の会合において、バンダイから聞いたこととして発言した内容によれば、韓国での「ガンダム」の商標登録出願が、当初、ガンダムはロボットの普通名詞であるという理由で拒絶され、その後、商標登録されたとされる。[10]本件については種々の情報が流布されているが、その信憑性は確認されていない。[11][12]
- ちなみに、上記「テコンV」の監督、金青基のテコンVの次の作品の名称は「スペース『ガンダム』V」である。
- YKK
- 「YKK」が韓国UNGWOO社の「YPP」が商標権を侵害しているとし、米国、中国、韓国で裁判を提起。米国や中国では2002年にYKK側の訴えが認められたが、韓国では一審で敗訴し、2005年にはソウル高等裁判所でも両者は紛らわしくないので商標権の侵害に当たらないとの判断がなされた。[13][14][15]
- スターバックス
- 韓国において、2005年にスターバックスコーヒーが、韓国企業スタープレヤの女神の図形商標がスターバックスのセイレーンの商標に類似しており無効であるとして、特許法院に取消を求めたが、類似していないと判断され訴えは棄却された。また、2006年には同様にスタープレヤの登録商標STARPREYAがSTAR BUCKSに類似しているとして、特許法院に訴えたが、これも棄却された。[16]
[編集] 商号
[編集] 商品表示、形態等
- PlayStation、PS
- 韓国の企業、株式会社プルスバンドットコムが、SCE Korea(SONY Computer Entertainment Korea)が権利を有する「PlayStation」「PS」などの登録商標の知名度を営業目的に利用しているとした不正競争防止法に関わる事例。
- ソウル中央地方法院第50民事部は、申請人の本件標識に対するサービス標登録出願は「플스」、「PS」の顧客吸引力に便乗して自分の商品又はサービスを促進する意図から行われたものであり、申請人が本件標識を申請人の名義で商標登録を済ませたとしても、被申請人に対して商標権者としての権利を主張することは権利濫用であって、許容されないと判断した。[18]
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 朝鮮日報の記事「アトムだけではない。初めて私の神話的想像力を刺激した『火の鳥』や『ジャングル大帝』まで、すべてが日本の漫画だったという事実は、それらが全部韓国の漫画だとばかり思って、耽読していた私を深い劣敗感へと落とし入れた」
- ^ ハンキョレ新聞の記事。バベル2世の(韓国における)続編「バベル3世」についての記述あり(韓国語)
- ^ 日の丸・日本のイメージの改竄
- ^ 海賊漫画がいっぱい
- ^ ロボットのパクリ
- ^ 朝鮮日報記事 - フジテレビ「盗作疑惑を検討の上、法的対応」
- ^ こちらで比較確認をすることができる。
- ^ 朝鮮日報記事 - イ・ヒョリ『Get ya』の作曲家、米著作権者から告訴
- ^ 朝鮮日報記事 - 1万6000人のイチゴ農家、ロイヤリティー賦課で苦境に
- ^ コンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループ(第1回)議事録
- ^ 韓国ガンダム裁判
- ^ 都市伝説#事実認定が困難なため都市伝説化しつつある話
- ^ YPPマークはYKK商標権を侵害:YKKグループ
- ^ YKK、「YPP」商標をめぐる争いに中国・米国で勝利:YKKグループ
- ^ 朝鮮日報記事 - 韓国の裁判所「YKKとYPP、まぎらわしくない」
- ^ スターバックスの商標紛争…地元業社に敗訴
- ^ 「マイチュウ」の商標権紛争、地裁が森永の請求を棄却
- ^ 韓国の知的財産権侵害判例事例集 - pdfファイル
[編集] 外部リンク
- 知的財産権侵害事例・判例集 - 特許庁
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