音強
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音強とは、音の大きさ、または音の強さと呼ばれるもののことである。 物理学的には、音の波の振幅の大きさであるが、人の耳に聞こえる音の大きさは、必ずしもそれと一致しない。
音の強さはデシベルまたはそれとほとんど同じ目盛りであるホンないしホーンで表される。
西洋音楽にあっては、絶対的な大きさで示されることはなく、フォルテ()、ピアノ()といった、比較的曖昧な記号によって示される。
西洋音楽では、音の大きさによる表現をダイナミクス、またはディナーミクと呼び、表現の中でも最も重要なものと位置づけている。
電子音楽にあっては、音量とヴェロシティーの2つの概念に分けて考えられる。音量とは純粋に振動の大きさのことであり、音量を変えるとはボリュームを回すようなことである。一方のヴェロシティーは、一般に楽器を弱く演奏したときと強く演奏したときでは音色に変化が生じることに基づいて、音色の違いを加味したものである。
このことでわかるように、音楽的な意味においては、音強の違いとは単に音の振動の大きさの違いではなく、音色の違いも重要である。