Apocripha/0
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Apocripha/0(アポクリファ・ゼロ)は2001年にスタックソフトウェアより発売された、Microsoft Windows用カードバトルアドベンチャーゲームである。主人公は双子の王子で、兄のアレクを主人公にしたアレクディスクが7月27日に、弟のプラチナを主人公にしたプラチナディスクが8月10日に発売されている。また2004年10月28日にはWindows用で発売された2つのディスクを1つにまとめたプレイステーション2移植版が発売されている。
原作・脚本・キャラクターデザインはゆうきあずさが担当した。 また、ゆうきあずさにより「月刊Gファンタジー」(スクウェア・エニックス)で漫画が連載された。
現在は続編となる「Apocripha/0 PANDRA」が制作されている。 (ゆうき氏のブログにて開発凍結と書かれていた)
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
その世界は「奈落」と呼ばれていた、「奈落」は弱肉強食で強い者が弱い者を支配する世界である。その「奈落」を一つにまとめている奈落王の力が次第に弱まりつつあった、そんな時継承者候補である双子の兄弟が生まれた。兄の方をアレク、弟の方をプラチナと名付け、奈落王は二人を戦わせ生き残った方を次の継承者とすることに決めた。性格が全くの正反対であるアレクとプラチナは、それぞれの参謀、部下と共にそれぞれの未来を信じて動き出す…。
[編集] スタッフ
- 原作・脚本・キャラクターデザイン:ゆうきあずさ
- 監督・プロデュース:大沼明夫
- 音楽:peak a soul+
- 音楽プロデュース:伊藤善之(ランティス)
- 主題歌「誓いのエスペロス」
[編集] キャラクター
[編集] 双子の王子
- 通称・アレク、奈落の第一王子、性格は単純で基本的にわがまま、だが優しい一面を持ち、根がまっすぐな少年である。通称「アレク」。金髪で赤い瞳をしていることから「赤の王子」とも呼ばれる。サフィルスの教育が行き届いているのか、弟のプラチナとは違って好き嫌いはあまりない。プラチナよりも体躯が小さいものの、体力的には彼のほうが上。その反面、魔法といった細かなことは少し苦手。
- 元々はセレスが自分が復活した際に使用する器として作られた。よって、彼の顔はセレスとそっくりなのである(しかしユーザーからはあまり似ていないという意見がほとんど)。
- 彼とプラチナはホムンクルスなので、他の魔人よりも寿命が短い。
- 名前の由来はアレキサンドライトから。
- プラチナ・パストゥール 声:鈴木千尋
- 奈落の第二王子、アレクとは正反対で剣や魔法に関する腕は上手だが、生真面目で冷静なためか、心乱されることがあるとすぐ怒る。銀髪で青い瞳をしていることから「青の王子」とも呼ばれる。ジェイドのいい加減な教育のせいなのか、兄のアレクとは違ってかなりの偏食家。年の割りに体が急激な成長を遂げたためか、体力方面ではアレクより負けていて、反対に魔法といった精神的なことは得意である。
- 元々生まれる予定ではなかったのだが、アレクを作ったときに核が分裂してしまったため、彼は予備として生まれた。顔はセレスが殺してしまった神様とそっくり。ただし、作ったのはセレスが見た神様の顔をイメージしたベリル。
- 名前の由来はプラチナから。
[編集] 参謀
- サフィルス・ホーソン 声:関智一
- アレクの参謀で教育役も務めている、アレクに関してはべたべたに甘いが、それ以外の者に対してはかなり冷ややか。参謀や教育係、というよりは位置的に「お母さん」と言ったところ。家事全般が得意だが中でも料理が上手い。が、時々作りすぎることもある。なぜか右目を前髪で隠してある。発音しにくいためか、アレクからは「サフィ」と呼ばれている。
- 実は天から追放されてしまった天使。羽根は普通の羽が2枚であった。彼は普通の天使で、神の存在を信じ続けていたが、なんらかの理由により、天界を追放されてしまった。
- 名前の由来はサファイアから。
- ジェイド・デイヴィス 声:森川智之
- プラチナの参謀で教育係ではあるが、教育の方に関してはプラチナ曰く「辞書を投げられて終わり」というかなり投げやりかつ放任的な教育。プラチナに関しては滅多なことでは甘やかすことはせず、また人に対して嫌味も言ったりするが、本人はそれを知ってて楽しんでいる節がある。
- サフィルスとは同期だったが、そのサフィルスともかなり険悪な仲で顔をあわせるたびに言い争いをする(とは言ってもジェイド本人はほとんど真面目に話すことはない)
- 実はサフィルスと共に天から追放されてしまった天使。彼は天使の中でもかなり位の高い天使で、羽の数は生まれつき4枚であった。額のビンディのようなものは、高い階級の天使に与えられるもの。実は階級の高い天使を監視するためのものなのだが、ジェイド本人はそれを知らない。高い階級に生まれ、さらに高みを目指そうと神様について調べたことが追放された理由だという。
- 名前の由来は翡翠から。初期設定の名前は「ヒスイ」であった。
[編集] 部下候補
部下は全部で6人いるが、それぞれ2人ずつに因縁があるため、1人を部下にすると因縁があるもう1人は自動的に敵方についてしまうので、3人までしか部下に出来ない。
- ルビイ・ジャンクソン 声:石川英郎
- 繁華街に住んでいて、かつては義賊として名を馳せていた。妖しげな関西弁を喋り周囲を煙に巻く賢い人物でもある。今は主に一人で行動しており、自分の身体に傷をつけたある人物を探している。
- 義賊になる前は裕福な家庭に生まれるも、父が天使の女性と恋に落ちたため家は没落し、ルビイは義賊となった。そのため、天使を人一倍憎んでいる。カロールとは異母兄弟。
- 名前の由来はルビーから。
- カロール・マルテル 声:保志総一朗
- さびれた街にいる人物、人の目を見て話さない癖があり他人に興味がないように見えるが、子供には甘い。また思わぬ毒舌で周囲を唖然とさせることもある。
- 魔人と天使の間に生まれた混血児。母は天界から落ちて、奇跡的にも精神崩壊を犯さなかった天使。父はルビイの実父、つまりルビイとは異母兄弟となる。しかし、母を捨てた父を憎み、その息子であるルビイに復讐するため、一時期彼と行動を共にする。
- 名前の由来はカロール鉱から。
- プラム 声:南央美
- 奈落に住む稀少種族でただ一人生き残った。見かけは子供だが年齢は倍以上。何事にも一所懸命だが、要領が悪くいつも損している。猫耳にも見える耳だが犬であり、そして男の子である。甘いものが好き。
- ロード・クロサイト 声:桑島法子
- 見かけは愛らしい美少女だが、中身は30代の男。お金に関することに異常な執着を示しており、そのためならどんな悪事も厭わない。実はかつてプラムを狩ろうとした所で呪いをかけられ、現在の姿になった。呪いをかけられる前は筋肉隆々の大男だったらしい。現在の姿になった理由はプラムの呪いで「自分が一番見たくないもの」という言霊が皮肉にも、自分が手にかけた最愛の少女の姿となった。
- 名前の由来はロードクロサイトから。
- ベリル 声:山口勝平
- 伝説の賢者らしいがその正体は謎に包まれている。常に神出鬼没で疾風のように現れては、すぐに消える。見た目はごくごく普通の男の子で年齢は自称「花の14歳」というが…?
- 実は何百年も前に、天界から追放されたセレスを助けた魔人だった。セレスから助けてくれたお礼として、不老不死の力を貰い、当時自分をいじめてきたアプラサスを滅ぼしてくれるようにセレスにたのむ。その後セレスと行動を共にするも、彼の考えに恐怖を感じ、自分が滅ぼしたアプラサスと強力して、セレスを封印する。その後は一人各地を転々としながら、何百年も生きてきた。そして、現在の奈落を統べる奈落王が彼である。つまり、アレクとプラチナの父親である。
- 名前の由来はベリルから。
- ジル・ヒイラギ 声:菅原正志
- 森の奥深くに住んでいて、普段は陶芸をして骨董を営んでいる、かつては狙った者を仕留める暗殺者。無口で必要なことしか話さないが、その言葉は常に的を射ている。
[編集] ???
- セレス 声:森久保祥太郎
- ゲームの鍵を握るキャラクター、その正体は天から追放された6枚羽を持つ最高位の天使の一人。
- 天界を統べる神を殺したため、天界を追放された最高位の天使の一人。その際に、神の心臓となる石を天界から持ち出してきた。奈落に落ちてきた、落ちてきた場所に居合わせたベリルに救われ、お礼にベリルに不老不死の力を与える。天界へ帰ろうとするが、セレスの考えに恐怖を感じたベリルに封印される。そして、自分と同じように天界を追放されたサフィルスとジェイドに目をつけ、自分を解放してくれるならば、二人を天界へ帰そうという約束を交わす。しかし…。
- 名前の由来はセレスタインから。
[編集] アプラサス
- かつて奈落に存在していた人間と動物との混血種たちのこと。現在はプラムだけを残して滅びてしまった。昔は人間と共存していたが、あるときを境に人間との仲が悪化し、人間を憎むようになる。
- また、彼らはセレスを恐れたベリルがセレスを封印するために、彼らに助力を請い、セレスの封印を役目を担っている。既に肉体はなく、魂のみの存在である。
- 特定のキャラクターを連れて行くことで、対応したアプラサスとは通常とは違った会話が見られる。
- 百合色のニーチェ
- 光の属性を持つアプラサスで女性。魔人を憎んでいるアプラサスの中でも、彼女のみは偏見を持たないでいる。アレク編でのみ戦うこととなる。
- 鴉色のリィン
- 闇の属性を持つアプラサスで男性。猫の耳のようなものがある。プラチナ編でのみ戦うこととなる。
- 桔梗色のイリーガル
- 水の属性を持つアプラサスで男性。魚との混血種なのか、肌は青白く、下半身は人魚のようになっている。セラとは親しいようだが詳しい関係は不明。
- 葦色のセラ
- 風の属性を持つアプラサスで女性。蛇との混血種なのか、体にはところどころ鱗が見える。イリーガルとは親しいようだが詳しい関係は不明。
- 椿色のメイア
- 炎の属性をもつアプラサスで女性。兎との混血種なのか、長い兎の耳がある。イプーとは親しいようだが詳しい関係は不明。
- 苔色のイプー
- 地の属性を持つアプラサスで6人の中では最年少に入る。蝙蝠との混血種なのか、背中には黒い羽根がある。まだ、肌の色が他の5人と違って緑色。メイアとは親しいようだが詳しい関係は不明。