プレイステーション2
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プレイステーション2 | |
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メーカー | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
種別 | 据置型ゲーム機 |
発売日 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
対応メディア | DVD、CD |
対応ストレージ | メモリーカード、HDD |
コントローラ通信方式 | デュアルショック2(有線) |
外部接続 | イーサネット、USB、IEEE1394(一部のみ) |
互換ハードウェア | PSX |
前世代ハードウェア | プレイステーション |
次世代ハードウェア | プレイステーション3 |
プレイステーション2(PlayStation 2)は、プレイステーションの後継機として開発された家庭用テレビゲーム機。発売元はソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)。プレイステーションと同様に、ユーザー間では「プレステ2」、または「プレ2」と略されることが多いが、CMや自社製品内での記載では一貫して「PS2(ピーエスツー)」としている。
目次 |
[編集] 概要
外観はSF映画『2001年宇宙の旅』に登場するモノリスをイメージしているとされ、極めて直線的であるが、これは従来の家庭用ゲーム機と同様の「横置き」と、新たに「縦置き」というスタイルを考慮し、どのような配置であっても不安定にならないようにしているものと思われる。なお、縦置きの際には転倒防止のため専用スタンド(別売り)を併用することが推奨されている。
DVD-ROMドライブを搭載し、DVD-Videoの再生が可能である。USBやIEEE1394(i.LINK)端子といったパソコンと同じインターフェースも備える。USB端子はキーボードやUSBマウス、マイクを利用したゲームなどに使用される。一般のUSB充電ケーブル類を使うことも出来るが、本体のUSB端子への電源供給は本体起動時のみ。i.LINK端子はコストダウンのためSCPH-50000以降で廃止された。SCPH-30000以降で搭載されたHDD搭載用エクスパンションベイはSCPH-70000での大幅な小型化のため廃止された(HDD内蔵タイプも併売)。
Graphics Synthesizerは4MBのDRAMをチップ内に形成している。従来は論理LSIとDRAMを同一チップ上に形成するのは製造プロセスの違いから難しいとされており、当時としては大容量のDRAMを用いたDRAM混載LSIの先駆け的存在となった。なお、DRAM部分と論理LSI部分をそれぞれ別々のチップとして製造し、LSIパッケージ上にそれぞれ搭載する形態をとることもできるが、LSIパッケージとして完成させるまでの工程増加などの問題がある。
[編集] 上位互換性
プレイステーション用のソフトウェアの大部分をそのまま利用できるというハードウェアの上位互換を持つ。しかし、一部のプレイステーションソフトでは互換性に問題があり、プレイステーション2では正常に動作しない。また、PS2専用ソフトであっても本体のバージョン(型番)によっては動作に支障をきたす場合もある(#仕様変更にまつわる互換性参照)。
ちなみにプレイステーションのゲームソフトに対して、以下の2点でパフォーマンスを強化することが可能である。これらのモードはサポート対象外であり、上記の一部ソフト以外でも動作に問題が生じる場合がある。
- テクスチャマッピング補間 - 3DCGのテクスチャを多用したゲームで大きな効果があり、グラフィックが格段に滑らかになる。ただし、スプライト的に使用されているポリゴンのテクスチャまでも補完してしまう場合があり、文字や静止画がぼやけるなどソフトによっては不都合となる。
- CD-ROM高速読み込み - PS2のCD-ROM(24倍速)と同じ速度で読み込む。しかし低速でもロード時間を短くするよう工夫されたソフトが多いため効果が薄く、動作に不具合が生じやすい(例えば、メタルギアソリッドで使うとテクスチャの一部が点滅する など)。ドライブの騒音が大きくなる弊害もある。一部のソフトにおいてはBIOSまでは起動する(プレイステーションのロゴまでは出る)が、タイトル画面が出ないこともある。また、ゲームによっては、サウンドが音飛びを起こしたり、サウンドの再生が異常に速くなってしまうものがある(幻想水滸伝2の一部のシーンなどで発生する)。
メモリーカードスロットも互換性があり、プレイステーション用メモリカードを直接使用できる。PS2用メモリーカード(8MB)にもブラウザによってプレイステーション用のセーブデータをコピーすることができ、バックアップとして保存できる。ただしプレイステーション用ソフトを起動しているときにはPS2用メモリーカード(8MB)にはアクセスすることはできない。また、メモリーカードの読み書きを高速化する機能も案としてあったが(技術的には十分可能)、読み書き速度に依存したソフトが多いことを理由に採用されなかった。
[編集] 仕様
- CPU
- GPU
- Graphics Synthesizer
- GPUクロック周波数: 147.456MHz
- VRAM: 4MB DRAM混載
- DRAMバス・バンド幅: 48GB/秒
- DRAMバス幅: 2560 bit
- ポリゴン描画性能(SCE公表値)[1]
- 7500万ポリゴン/秒(微小ポリゴン)
- 2000万ポリゴン/秒(微小ポリゴンにテクスチャ、光源計算、半透明、Zバッファを施したとき)
- サウンド
- メディア
- I/O プロセッサ
- CPUコア: MIPS R3000カスタム(33.8/37.5MHz)
- サブバス: 32 Bit
- プレイステーションのメインチップを流用したもので、プレイステーション用ゲームの再生にも用いられる
- インターフェース
[編集] その他
プレイステーション同様、一般的には「プレステ2」と略されているがSCEIのCMでは「PS2」と略されている。
日本では日付の語呂にあわせて2000年(平成12年)3月4日に発売開始された。発売開始後のわずか3日後に約90万台以上の出荷を記録。2002年5月には全世界で3000万台の出荷台数を記録した。
なお、使用部品の高性能さから「兵器転用の恐れがある」として輸出規制の対象となり、発売当初は話題になった。
[編集] 発売後の評価
2000年の発売開始当時、すでに世界での出荷台数の累計が7000万台を超えていたプレイステーション用のソフトウェアの大部分をそのまま利用できるというハードウェアの上位互換性はゲーム専用機として画期的であった。旧来ユーザーはプレイステーションのゲーム資産がそのまま引き継げること、新規ユーザーはプレイステーション2だけ購入すればプレイステーション用ゲームも遊べること、ゲーム開発者はプレイステーション用ゲームを引き続き製作してもソフトウェアの売り上げに響かないなど、大きな利点があった。
もっとも、ソフト開発が難しい仕様である上、当初は十分な開発ツールが提供されなかったため、良質なゲームソフトが出揃うまで時間がかかった。一方で、プレイステーションとの互換性とDVD再生機能および『グランツーリスモ3』や『鬼武者シリーズ』や『真・三國無双シリーズ』など人気ソフトにより、ハードの売り上げは常に好調を維持した。ただし、ハ-ドウェア面での製作上のハードルが上がったことにより、製作本数は減少し、ゲームソフト市場規模がバブル崩壊等も重なり減じているため、ハードウェアの設計を非難する向きもある。
なおゲーム機の上位互換性はプレイステーション2独自のアイディアではない。セガ・マークIIIでは従来のSG-1000/SC-3000用ソフトもそのまま使用可能で、メガドライブでは周辺機器メガアダプタを装着する事によってセガ・マークIIIのソフトをプレイすることができた。また、ファミリーコンピュータに対するスーパーファミコン、セガサターンに対するドリームキャストでも開発当初は上位互換性を持たせようとしていたが、それらは「採算が合わない」あるいは「旧来機の売り上げが落ちて結局は収入減に陥る」といった懸念により仕様破棄されることになった経緯がある。プレイステーション2ではそれらの懸念を杞憂に終わらせる成功を収めたのである。
[編集] DVD普及への貢献
DVD-Videoの普及期に単なるゲーム機ではなく、DVDプレーヤーとして活用できるゲーム機として登場したことは、DVDの普及に大きな弾みを付けることとなった。また、発売当初の39,800円と言うメーカー希望小売価格は既存のDVDプレーヤーと比べて格段に安く、DVDプレーヤーの低価格化の火付け役となった。
2006年現在ではDVDレコーダーの普及により単体DVDプレーヤーの需要が減っている上、プレーヤーの価格も最も安いもので4,000円前後まで低下している。しかしPS2も標準価格16,000円と値下げを重ね、ゲーム機能も含めてコストパフォーマンスが高いと言える。
ゲームソフトにおいてはCD-ROMが採用されたのは初期のものが殆どであり、ゲームデータの複雑化・大容量化に伴って大多数のソフトがDVD-ROMでの供給となっている。また、片面1層のDVD-ROMでは間に合わず2層ディスクを採用したソフトもある。
[編集] メモリーカードに関する不具合
初期型のSCPH-10000発売後、PS2専用メモリーカードのデータが壊れる不具合の報告が相次いだ。SCEはPS2専用メモリーカードの不具合と発表し、無償交換に応じることとなった。その後発売されたSCPH-15000では、メモリーカードのリセット回路が改良されており、この問題は解決したかのように思えた。
しかし、SCPH-10000及び15000において、旧世代機のプレイステーション(以下PS1)のメモリーカードのデータが壊れる不具合が発覚した。今までPS1においてメモリーカードのデータが消えてしまう不具合は報告されていなかった。このことから、SCPH-10000及び15000の本体に何らかの問題があると考えるのが妥当であったが、SCEはこの不具合もPS1専用メモリーカードの一部の不具合と発表して無償交換に応じた。SCEはこの不具合を回避するには、「電源投入前にメモリーカードを本体から外し、電源投入後にメモリーカードを本体に刺せば不具合が発生しない」とした。SCPH-15000の一部やPS one Booksには、その注意書きが同梱された(ただしPS one Booksには壊れるという記述はなく、回避方法が書かれているのみであり、壊れるまで回避方法の重要さに気付かなかったユーザーもいた)。ところが、SCPH-18000になるとその注意書きは同梱されなくなり、PS1専用メモリーカードの不具合も発生しなくなった。
[編集] オープニング画面の柱について
起動と同時に、画面上に柱が表示されるがこの柱の数にはちょっとした仕掛けがある。プレイステーション3の画面のインターフェイスを担当した平松修治によると、起動時にメモリーカードの中のタイトル起動回数を読み込みその数に応じて柱の数が変わるという。ちょうど、一般家庭の使用状況下においてプレイステーション3の発売時期に画面いっぱいに柱が立つようになっている。
[編集] 沿革
- 1999年3月、基本仕様が発表され性能デモが公開される。花火やキャラクターの表情が動くなどの高度なCGは当時のゲーム機ではおよそ考えられないものであり、多大な衝撃と期待を集めた。
- 1999年9月、正式名称「プレイステーション2」と価格などを発表。大多数の大手ソフトメーカーが早くから参入を決め、発売前から市場の制覇は確実とされた。
- 2000年2月、SCEが自社のショッピングサイト「PlayStation.com」で先行予約を受け付けた。ゲーム業界でネット販売の導入は画期的だったが、アクセス殺到でサイトがダウンしたりサーバーから個人情報が漏れるなどの問題も発生した。
- 2000年3月4日、日本で発売開始。普段ゲームを取り上げない一般マスメディアも大々的に報道し社会現象となった。
- 発売直後、DVDプレーヤー機能にリージョンチェックを回避できる不具合が発覚。当時プレーヤーソフトはメモリーカードに記録しバージョンアップできる仕様となっており、出荷した全ての本体を対象にユーティリティディスクの交換による無償バージョンアップが行われた(ただし自発的な回収に応じたユーザーのみ)。
- 2000年10月26日、北米発売開始。エクスパンションベイを備えるなど日本仕様より一歩進んだハードだった。
- 2001年には本格的なソフトが出揃い始め、「鬼武者」(カプコン)が初のミリオンセラーに。7月には「ファイナルファンタジーX」(スクウェア)が200万枚以上を売り上げ、ソフト面でもプレイステーションからの本格的な世代交代を果たした。
- 2001年9月にニンテンドーゲームキューブ、2002年2月にXboxとライバル機が出現。これらはPS2を上回る性能とソフト開発の容易さをアピールしたが、PS2の牙城を崩すには至らなかった。2004年時点で日本の据置ゲーム機の8割に上るシェアを握った。日本以外では比較的競争が激しいものの、やはりシェアではトップを維持している。
- 2004年11月には新型のSCPH-70000 CBで、従来機より体積比約4分の1(従来の23%)、重さ約半分(従来の45%)のコンパクトボディでネットワーク接続機能(100BASE-TX)標準装備したモデルを発売した。
- 2005年3月24日、アメリカイマージョン社がカリフォルニア州オークランドの連邦地裁に起こしたコントローラー振動技術の特許権をめぐる訴訟で、SCEなどに米国での販売差し止めと約96億円の損害賠償を命じる判決。
- 2005年5月に後継機プレイステーション3の概要が発表され、同年11月にはXbox 360が発売されるなど次世代機への関心が高まり、相対的にPS2の販売台数は縮小傾向となった。だが、後継機のプレイステーション3が販売された後の2007年1月に行ったアメリカでのゲーム機販売台数調査によると、プレイステーション3やXbox 360よりもプレイステーション2の方が販売台数が上という結果が出ており、販売台数は縮小傾向ではないことが証明された。
- 2006年3月14日、アメリカでのコントローラー振動技術の特許権をめぐる訴訟でSCEの再審請求を棄却。これにより、アメリカでプレイステーション、およびプレイステーション2が販売出来なくなる危機に陥る可能性があった。
- 2007年3月1日、イマージョン社の請求金額とライセンス料を全面的に支払い、業務提携する形でSCEが和解した。和解金は非公開。
[編集] 累計生産出荷台数
- 2000年3月4日 日本で発売開始
- 2001年3月23日 世界1,000万台
- 2001年10月10日 世界2,000万台
- 2002年5月 世界3,000万台
- 2002年7月 日本1,000万台
- 2002年9月19日 世界4,000万台
- 2003年1月15日 世界5,000万台
- 2003年9月6日 世界6,000万台
- 2004年1月13日 世界7,000万台
- 2004年12月31日 世界8,000万台
- 2005年6月2日 世界9,000万台
- 2005年11月29日 世界1億台
[編集] 本体バリエーション
[編集] SCPH-10000台
- SCPH-10000
- (2000年3月4日~39800円)
- 最初に発売されたモデル。
- SCPH-15000
- (2000年6月15日~39800円)
- 生産性向上・ユーティリティディスク1.00対策などのマイナーチェンジ
- SCPH-18000
- (2000年12月8日~39800円)
- リモコン対応版DVD再生ソフトを本体に内蔵・リモコン同梱・DVDビデオ再生時にRGBケーブル使用制限
[編集] SCPH-30000台
- SCPH-30000
- (2001年4月18日~オープン価格、6月29日から35000円、11月29日から29800円、2002年5月16日から再びオープン価格)
- PCカードスロット廃止・拡張(エクスパンション)ベイ追加・EEとGSが0.18μm化・ファン騒音増加。また、トレイ開閉時のモーター音が増加。内部的にもハードディスクの接続を見越した部分がある(ハードウェア側ではアクセスランプの内蔵、ソフトウェア側では拡張ベイ部分のドライバを内蔵しているためPlayStation BB Unit使用時にメモリーカードにドライバを組み込む必要がない)。片面二層読み込み不良。
- SCPH-35000 GT
- (2001年6月8日~39800円)
- SCPH-30000にグランツーリスモ3を同梱したセット。
- SCPH-37000 L
- (2002年7月19日~30000円)
- 本体色がOceanBlueのバージョン。縦置きスタンド・リモコン同梱。消費電力が39Wに低下。
- SCPH-37000 G
- (2002年8月1日~30000円)
- 本体色がZenBlackのバージョン。その他の特徴はSCPH-37000 Lと同じ。
- SCPH-39000
- (2002年11月21日~オープン価格)
- コスト削減などのマイナーチェンジ。
- SCPH-39000RC
- ラチェット&クランク同梱。
[編集] SCPH-50000台
- SCPH-50000
- (2003年5月15日~25000円)
- i.LINK端子が削除。リモコン受光部を内蔵。30%の静音化。DVDドライブがDVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RWに対応。DVDビデオのプログレッシブ出力に対応。
- SCPH-50000 MB/NH
- (2003年6月12日~35000円、2003年11月13日から29800円、2004年11月3日から24800円)
- PlayStation 2 BB Pack。本体色がミッドナイトブルーのSCPH-50000にPlayStation BB Unitを標準装備したセット。同色の縦置きスタンドを同梱。(2007年現在も発売中)
- SCPH-50000 NB
- (2003年11月13日~19800円)
- 本体色がミッドナイトブラック(半透明黒)に変更。
- SCPH-55000 GU
- (2003年12月4日~35000円)
- 機動戦士Ζガンダム百式ゴールド・パック。本体色がゴールド。『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』、大河原邦男デザインの特製縦置きスタンド等を同梱。
- SCPH-55000 GT
- (2003年12月4日~22000円)
- 本体色がセラミックホワイト。グランツーリスモ4プロローグ版同梱。
- SCPH-50000 CW
- (2004年3月18日~19800円)
- 本体色がセラミックホワイト。
[編集] SCPH-70000台
- SCPH-70000 CB
- (2004年11月3日~オープン価格)
- 従来機より体積比約4分の1(従来の23%)、重さ約半分(従来の45%)のコンパクトボディ。本体色はチャコールブラック。ネットワーク接続機能(100BASE-TX)標準装備。HDD非対応。トップローディング方式への変更。また、EEとGSのワンチップ化が行われた。
- SCPH-70000 CW
- (2005年5月26日~オープン価格)
- 機能は先に発売された「SCPH-70000 CB」と変化はなく、本体色の違いのみである。本体色はセラミックホワイト。、EEとGSはワンチップ化されていないものがある。
- SCPH-75000 SSS
- (2005年11月23日~オープン価格)
- 機能は先に発売された「SCPH-70000 CW」と変化はなく、本体色がサテン・シルバーになっただけだが、これ以降の型番のハードでは正常に動作しないソフトが存在する。
- SCPH-75000 FF
- (2006年3月16日~オープン価格)
- 「PlayStation 2 FINAL FANTASY XII Pack」。スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXII」をセットにしたパッケージ。本体色はチャコール・ブラックでそこにFFXIIに登場するジャッジマスターの紋章がデザインされている。本体の機能は「SCPH-75000 SSS」に準ずる。
- SCPH-77000 CB
- (2006年9月15日~16,000円)
- 本体価格を下げたモデル。ちなみに、従来のSCPH-70000シリーズの実勢価格は19,800円。性能・機能は「SCPH-75000」と全く同一だが、同シリーズ以降から続く正常に動作しないソフトの一部に互換性の確保がされた。2006年11月22日には、サテンシルバー(SS)が定番色に加わるとともに、限定色としてピンクが発売。
[編集] 仕様変更にまつわる互換性
[編集] SCPH-10000台
本体の形式がSCPH-10000台からSCPH-30000台に上がる際、動作仕様に変更があった。といっても、どちらもソニーの公開する「仕様」通りに動作する事は変わりが無いのだが、10000台の本体には、一部仕様外の挙動をする箇所が有った(バグ)。PS2発売当初に開発された一部のゲームが、この仕様外の挙動に依存したプログラムになっていたため、10000台の本体では「問題なく」動作するのに、30000台以降で不具合が生じる結果を招いた。
なお、その後に開発されたにも関わらず、(開発環境に10000台系の本体を使用していたためか?)10000台のみ「問題なく」動作し、その後の本体で不具合が生じるゲームが僅かだが存在する。(メタルギアソリッド3など)
[編集] SCPH-50000台以降
i.LINK(IEEE1394)端子が無くなったため、グランツーリスモ3A-spec等i.LINKを使って対戦する事が不可能になった。
[編集] SCPH-70000以降
HDDが搭載できないため、ファイナルファンタジーXI、信長の野望Online等のHDDにインストールする必要のあるゲームが出来無くなった。
[編集] SCPH-75000以降
SCPH-75000/77000では、鉄拳5などの一部のソフトで正常作動しないソフトが存在する互換性の問題があり、それらについてはSCEの公式発表として『SCPH-70000シリーズ以前の「プレイステーション2」または「プレイステーション」をご使用いただきますようお願い申し上げます』との告知があった。
なお、2006年9月15日に発売されたSCPH-77000シリーズにおいて、一部互換性が保てなかった鉄拳5を含むタイトルの再生互換が確認された(2006年9月時点では一部のPS2タイトル中心に改善)。
[編集] 周辺機器
[編集] SCE純正、ソニーグループより発売
- メモリーカード(8MB)
- PS2専用。PS用ソフトを使う場合はPS用のカードを使う。PS用ソフトのデータをバックアップなどのためにコピーすることは可能。
- DUALSHOCK2
- ボタンにもアナログ入力機能があるのがDUALSHOCKとの違い。
- DUALSHOCK
- PS用コントローラ。外見上はDUALSHOCK2と同様でPS2への接続も可能だが、一部のPS2用ソフトではゲームが起動しなかったり起動してもゲームを操作できないものがある。そのためPS2での使用はあまりお勧めできない。
- マルチタップ
- 3つ以上のコントローラを使う際のアダプタ。55000までの機種用と70000用で異なる。55000まではPS2用ソフトのみに対応し、PS用ソフトではPS用のマルチタップを使用する。70000用マルチタップはPS/PS2ソフト両対応。
- PlayStation BB Unit
- 本体の型番によって外付けタイプとEXPANSION BAYタイプが存在(10000系列は外付け型を、30000系列および50000系列はEXPANSION BAYタイプを使用)。LANインターフェースの「ネットワークアダプタ」と「ハードディスクドライブユニット」のセット。EXPANSION BAYタイプは2点それぞれ単品でも発売されている。
- ネットワークアダプタ単独でもインターネットにつなぐことは可能で、別売りもされているが、ハードディスクユニット単独での使用は不可。
- スタンド
- 縦置き/横置き/縦置き(外付けBB Unit対応型)/縦置き(70000用)の4種類
- DVDリモートコントローラキット(~SCPH-39000)
- DVDリモートコントローラ(SCPH-50000~)
- 50000番以降向けの機能(電源/スタンバイ、トレイオープン)が追加されている。受信機は付属していない。
- RFUアダプターキット
- SCPH-1120以降が対応。
- D端子ケーブル(音声出力端子付き)
- コンポーネントAVケーブル
- AVマルチケーブル
- RGBケーブル(RGB21ピン)
- プレイステーション用のケーブルを転用。
- EyeToyカメラ
- USBマウス
- USBキーボード
- PS2 Linuxキット(メディア+キーボード+マウス+ハードディスク+VGAアダプタDTL-H10040(31kHz Sync on Green)
- PS2専用USB接続プリンタ
- ソニーマーケティングより発売。愛称は「popegg(ポップエッグ)」。パソコン無しで印刷できる環境というのが売りだったが、対応ソフトはほとんど売れなかった模様。
- デジタルカメラ
- ソニーマーケティングよりサイバーショットシリーズとして発売。USBで接続してゲームキャラクターの顔にデジカメで撮った自分の顔を貼るといった使い方が可能だがこちらも対応ソフトはそれほど出ていない。
[編集] 他社発売
- beatmania IIDX専用コントローラ
- drummania専用コントローラ
- ポップンミュージック専用コントローラ
- ParaParaParadise専用コントローラ
- 電車でGO!コントローラTYPE2
- HORIフライトスティック/フライトスティック2
- GunCon2(光線銃)
- ロジクール GT FORCE/GT FORCE PRO
- トランスバイブレーター …Rez参照のこと。
- びっくりマウス専用USBマウス
他多数
[編集] その他
フランスの大手自動車会社のルノーの販売する小型車、ルノー・クリオのスポーツバージョンであるルノー・クリオ・ルノー・スポールの「プレイステーション2バージョン」が2004年にヨーロッパで限定発売された。シートに「PS2」のロゴが刺繍で入るほか、フロントサイド部分にもロゴが入る。
なお、このモデルの元になったルノー・クリオ・ルノー・スポールは、プレイステーション2のソフト「グランツーリスモ4」内でドライブ(プレイ)することが出来る。
[編集] 関連項目
- ソニー・コンピュータエンタテインメント
- プレイステーション2のゲームタイトル一覧
- Category:プレイステーション2用ソフト
- PSX
- プレイステーション・ポータブル
- プレイステーション3
- プレイステーション
- グラフィックスシンセサイザー
[編集] 脚注・出典
- ^ a b 「次世代プレイステーション」の基本仕様を公開 国内発売はこの冬を予定, PC Watch, 1999年3月2日
[編集] 外部リンク
- プレイステーション オフィシャルサイト(日本語)
- PlayStation® Global(英語)
- PlayStation.com(英語)
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据え置き型 | プレイステーション(ソフト) - プレイステーション2(ソフト) - プレイステーション3(ソフト) |
携帯型 | プレイステーション・ポータブル(ソフト) |