BREAK-AGE
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『BREAK-AGE』(ブレイクエイジ)は、1992年から1999年にかけて『月刊アスキーコミック』(後に『月刊コミックビーム』)に連載されていた馬頭ちーめい・STUDIOねむ原作の漫画作品。略すときは「B-A」と称される。
本編である全10巻の単行本が発売された他、同じ作者による漫画『BREAK-AGE外伝 ボトルシップ・トルーパーズ』や小説版などにおいて、世界観を同一のものとした外伝が展開されている。
1999年にはビームエンターテインメントより本編序盤の内容を描いたOVA作品も発売された。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
西暦2002年、アミューズメントセンター「コニーパレス」において、話題の大型体感ゲーム『デンジャープラネット』(略称DP)が稼動された。リアルなグラフィックと奥深いシステムを持ち、さらに専用回線を用いて全国規模でのネット対戦までが可能な『DP』はたちまちに日本中のユーザー達を熱狂させ、その波は世界にまで広がっていった……。
そして2007年。主人公の仁村桐生は、『DP3』をプレイ中に「弁慶」とマーキングされたバーチャル・パペット(VP)と遭遇する。常識を超えた怪物VPを前に一瞬にして敗北を喫してしまった桐生は「弁慶」との再戦を誓う。
人気ゲーム『DP』を通じて主人公達は様々な人達と出会い、成長してゆく。そして『DP』開発の裏に隠された悲劇は新たな悲劇を生み、ある者は大きなトラウマを抱え、ある者はそれに真正面から立ち向かい、そしてまたある者は人生そのものを狂わされる事となる……。
[編集] 用語解説
[編集] デンジャープラネット
- デンジャープラネット
- 略称DP。2002年にデッガー社の開発した体感型アーケードゲーム。星間戦争を舞台にしたストーリーモード、任意の人数による対戦モード、乱入自由のバトルロイヤルモードを備えており、いずれのモードにおいてもVP(バーチャル・パペット)と呼ばれるメカニックに搭乗して戦うゲームであることに変わりはない。
- ISDN網によって国内のアミューズメントスポット同士の連携を実現しており施設間での対戦が行える他、機体選択(カスタマイズ)の幅が異常なほど広く、プレイヤーは市販のエディットツールによってビス1本から機体を作り込むことも可能である。
- 物理法則に反する機体やゲームバランスを著しく破壊する機体は、ゲーム内の物理法則である「マスターシステム」によって随時排除されるため、常時高いゲームバランスを保っている。
- バーチャル・パペット
- 略称VP。デンジャー・プラネットの世界で活躍する架空の兵器全般を指す。狭義においては人型または有脚型兵器のみをVPと称し、それ以外をバーチャル・ユニット(VU)などと呼び区別することもある。
- 多くのメーカーから機体データが販売されている他、PC用のエディットツールも広く市販されており、ユーザーは既製のVPをベースに自分なりの改造を施すことが可能となっている。
- メーカーから市販されている既製(レディメイド)VPに対して、ユーザーが改造したりゼロから作成したものは、カスタムVPやフルカスタムVP、ハンドメイドVPなどと呼ばれる。
- プレイヤーはVPのデータをMOなどに記録してアミューズメント施設へと持ち寄り、施設内でDP専用規格のディスクに機体データを転写、コックピットに備えつけられたドライブにディスクを挿入することによって愛機に搭乗する。
- TOWER
- Terminal Of Workable Expression Rullerの略。6基のコックピットを装備するゲーム用大型筐体である。2001年に全国の数々のアミューズメントスポットに設置された後、デンジャープラネットのヒットに伴って爆発的な人気を得た。
- ランク
- プレイヤーの対人戦における戦績やプレイ時間によって経験値が加算され、そのプレイヤーに与えられた級(ランク)が上昇することがある。N(ノービス=初心者)を始めとして、B・A・SA(スペシャルA)の4種類が存在する。
- 機体には更に細かくランクが設定されており、こちらは加算だけでなく減算も行われる、ややシビアなものとなる。
- サマーグランバトル(夏休み全国大会)
- 夏休みの時期にコニー主催で毎年行われる、DPの全国大会。まず数十ある圏(ゾーン)毎に地区大会が行われ、その後は地区での優勝者たちによって決勝大会が開催される。
[編集] 組織
- コニージャパン(CONNY JAPAN)
- 多国籍に活躍するアミューズメント企業コニーの日本法人。本社はアメリカ。日本各地にアミューズメントスポット(ゲームセンター)コニーパレスを展開する。
- デッガー(DEGGER)
- ゲームソフトメーカー。DPシリーズを開発した企業であり、システム運営に当たる。自社開発のVPやエディットツールなどの関連商品の開発・販売も手掛けており、DP業界を牽引する存在といえる。DP開発のためにコニー社の資本参加を受けて業務提携し、実質的な子会社となる。
- イーディス(EDITH)
- 2006年に設立された新興のゲームソフトメーカー。主業務はVPの開発・販売。社長はディートリッヒ・高原(ディーター)と彩理の母エーファ・高原。ディーターの死後、その死による保険金や弔慰金を出資して設立し、彼の死をきっかけにデッガー社を飛び出した浅野ら開発陣を迎え入れた。ディーターの草案を元にした新機軸のVPを次々と発売し、たちまちデッガーと並ぶトップメーカーとなった。
- NPHエンジニアリング
- 英国・ハイアームズ財閥の一社。コニーUKと提携し、英国におけるDP事業を展開中。トーマス・ブライアン・ハイアームズは常務。
- 国立国府高等専門学校
- 逢羽市にある国立の高専(工業)。4年生以上は私服通学。
- 新屋敷女子学院
- 逢羽市中心部にある女子校。小学校から大学までがある。
- 逢羽工科大学
- 逢羽市にある公立の工学単科大学。入試を遠隔地の会場でネット受験できるようにしたり、海外留学中の学生が遠隔授業を受けられるようにするシステム(TALS=タルス)を導入するなど先進的。
- シトラスハウス
- 逢羽市中心部にあるショーパブ。TOWER筐体をコックピット2基分設置しており、DPを遊ぶことができる。ホステスには、バニーガールとそれ以外の衣装の人がいるが、バニーだけが女性で、そうでない人はママを含めて男性。
[編集] 地名
- 逢羽市(あいばし)
- 物語の舞台。モデルは香川県坂出市であり、浦ノ州(実際は「番の州」)などと地名も似せてあるが、埋め立て地の地形が違っていたり、空港があったりする点が現実と異なる。
- 来瀬市(くるせし)
- 逢羽市の西隣の市。モデルは香川県宇多津町。コニーやイーディスの本社がある。
[編集] 登場人物
- 仁村桐生(にむら きりお、パイロット名:KILIO、VP:九郎(CROW))
- 主人公。国府高専の学生(物語が開始した2007年度では1年生)であり、同校のビデオゲーム同好会会員。小学生の頃からDPで遊ぶヘビーユーザーで逢羽市を含む第27圏(ゾーン)のトップパイロットである。将来は、現実世界でロボットを作るロボット工学者になるのが夢。素直でのほほんとした性格の優男だが、実は腕っ節が強い。不本意ながらシトラスハウスでホステスのバイトをすることがあり、その際の源氏名はクレア。ウィッグとつけ胸で女装した姿は美人で、彩理やジェラルディンも気づかなかった。
- 高原彩理(たかはら さいり、パイロット名:TAKA→SAIRI、VP:弁慶(BENKEI))
- ヒロイン。新屋敷女子学院高校の学生(2007年度では2年生)で、その後は逢羽工科大学へと進学する。ディーターが命名したドイツ名は「エーディト(EDITH)」。第27圏ではトップクラスのパイロットである。
- DPシリーズの開発中からテストパイロットを務めていたが、ディーターの死後、彼を死なせた(と思った)コニー社、そしてDPそのものへと復讐するためにベンケイで戦う。マスターシステム停止事件の後、プレイヤーに復帰。高校卒業後はイーディスの開発担当役員となる。
- ディードリッヒ・高原(ディーター)
- 彩理の異父兄。デッガーの開発部員として『デンジャープラネット』を発案した。物語の開始時点で既に故人。統一前の東ベルリンで生まれ、母エーファの再婚により来日、日本国籍を取得した。
- DPを発案したほか、そのマスターシステムと初期にデッガーが販売したVPすべてをほとんど独力で開発する。2005年にガンにより死去。
- 倉田大輔(くらた だいすけ、パイロット名:DAI、VP:サインボルフ)
- 桐生の親友。国府高専1年生(2007年度)で、同校のビデオゲーム同好会会員。
- 実人生でもDPでも、桐生のアシストが主。2009年度サマーグランバトル第27圏で優勝。
- 長船悠樹(おさふね ゆうき、パイロット名:PETER、VP:トリックスター)
- 国府高専ビデオゲーム同好会の会長。通称「会長」。
- 1985年生まれで、2001年度に国府高専に入学後、わざと留年を繰り返し、2007年度(物語開始時)では21歳の4年生。最終的に卒業したのは2010年度という、パイロット名どおり大人にならない人。生粋のマニアで特にゲームに関しての博識が強く、そのあまりのマニアック振りに周囲の人間は全く付いて行けないほどである。
- 学校でも私生活でも自動車の運転時でも着ぐるみを常に着用している。というのも、子供の頃からのゲーム生活によって重度の近視と乱視を引き起こしてしまい、網膜投射のディスプレイシステムを内蔵した着ぐるみに頼らないと日常生活が送れなくなってしまっている為である。もちろん、わざわざ着ぐるみにする必要は無いのだが(ディスプレイ式メガネだけを付けた格好でも出歩いている)、これは個人の趣味によるものだろう。
- 2005年度サマーグランバトル第27圏代表というSA級パイロットで、素顔は美男子だが、桐生たちはそれを知らない。
- プログラムを組んでDP内で使える小物を作るのが好きで、その幅はパイプ椅子、一斗缶、下駄、日本髪カツラ、着物など多岐に渡る。
- 任谷 篤志(とうや あつし、パイロット名:A.T.(アーテー)、VP:トリックスター)
- 国府高専ビデオゲーム同好会の副会長。2年生(2007年度)。
- いつも温厚で何事にも冷静に対処する知的なタイプ。同好会の良心かと思いきや、ときどき突拍子の無い爆弾発言を繰り出す油断ならない人物である。
- 一時期、長船と共に第27圏のトップペアだったSA級パイロットだが、桐生たちはそれを知らない。他にもお茶を点てたりバイオリンを演奏したりと多芸ぶりを見せている。
- 実家はお寺で、姉と妹との3人兄弟。母は早くに亡くしている。寺の蔵から曰くつきの『突撃ピューマン(突撃! ヒューマン!!がモデル)』の枕を持ってきたこともある。
- 木戸初利(きど はつとし、パイロット名:BILLY、VP:グリーナー)
- 国府高専ビデオゲーム同好会会員。2008年度入学。通称も「ビリー」。
- 神戸出身で関西弁を使う。家はウェスタン風内装のステーキハウス。ウェスタンかぶれの父親と米国人の母の間に生まれたハーフで、その影響を受けてか本人もロングコートにブーツといったガンマンルックで決めることが多い。
- パイロット名でもある愛称は、初利→(読みを変えて)ういりー→Willy→Billy。姉の名前が安奈(あんな)で、通称「アニー」であることから、アニー・オークレーとビリー・ザ・キッドというシャレでもあると思われる。
- 積極的かつ金にうるさい性格で、同好会メンバーの中では主にツッコミ役なのだが、そのためか貧乏クジを引かされることが多い。実は霊感が高いらしく、何度も金縛りにあったことがある。
- トーマス・ブライアン・ハイアームズ(パイロット名:THOMAS、VP:ゴールディ)
- 英国人。貴族でもある英国ハイアームズ財閥当主の長男。2007年現在、18歳にしてブリッジズ工科大学大学院博士課程在学の天才。祖父の死によりコンツェルンの役員になる。2007年度英国サマーグランバトル優勝(個人戦・タッグ戦)。ゲイを装って桐生をからかうのが趣味という危険人物だが、実際には一途で良識的な人間である。
- ジェラルディン・フレデリク・ハイアームズ(ジェラ)(パイロット名:GERA、VP:アシュレイ)
- 英国人。貴族で財閥オーナー家のお嬢様。トーマスの妹。2007年で13歳だが、飛び級により英国・ブリッジズ工科大学附属高校2年生(新学年)。後に、ブリッジズ工科大学に入学、逢羽工科大学に留学。
- 2007年度英国サマーグランバトル優勝(タッグ戦)・準優勝(個人戦)。
- 素直で努力家、誰にでも愛される金髪碧眼の美少女。桐生に片思いしているが、それが実らないこともまた自覚している。
- 久我透(くが とおる、パイロット名:THOR、VP:クリムゾン)
- フリーのシステムエンジニア。デッガーでのバイト時に知り合ったディーターを敬愛していたが、その死を知った後、イーディスの新製品開発を妨害する企みに荷担する。
- 東海林亜紀子(しょうじ あきこ)
- 新屋敷女子学院高校2年→新屋敷女子学院大学。彩理の親友。コニーパレス新屋敷店アルバイト。
- 山科有珠(やましな ありす、パイロット名:ALICE、VP:飛(フェイ))
- 新屋敷女子学院中学校2年生(2007年度)→新屋敷女子学院高校。ひょんな事から桐生に一目惚れし、少しでも桐生に近づこうとDPまで始めてしまう。そんな不純な動機で始めたDPであったが、次第にDPそのものの魅力にとりつかれてゆく。プレイヤーとしてはまだまだ半人前。積極的な性格で、彩里が居る前でも桐生に果敢にアタックする物怖じしない女の子。勉強の方は今ひとつのようで諺の意味を履き違えて使っていたりした。
- エレノア・キャンベル(ネリー)(パイロット名:LEN、VP:黒曜丸)
- アフリカ系米国人。新屋敷女子学院高校の留学生(2008年度)。
- 己蒼(きそう)流剣道の師範代(師範は大輔の従兄)。流派での名前は「煉」。2008年サマーグランバトル(全国大会)で桐生を破る。師範の影響か、多少時代がかった台詞回しを使う。
- 藤井海音(ふじい かいね、パイロット名:KAIN、VP:ティガー)
- 逢羽工業高校1年生(2009年度)。2007年サマーグランバトルに、中学生として史上最年少で優勝。コニーのテストパイロットになるが、「敵がいない」という状態になり意欲を失い、誘いに乗ってイーディスの新製品開発を妨害する企みに荷担する。全国大会で優勝したほどの腕前だが、作中では久我との対比を強調するためか、負けるシーンが多い。
- 仁村美鈴(にむら みすず)
- 桐生の母。息子と子供のような夫を仕切る強い妻。在宅CADオペレーターという設定は本編に生かされなかった。
- 仁村哲東(にむら てつはる、パイロット名:PAPA/PAPEY、VP:ヒステリックマドンナ)。
- 桐生の父。わんぱくこぞう逢羽店の店長だが、ソフトを売るより遊ぶ方が主。DP使いとしても地区大会準優勝になるほどの腕前(この時の決勝の相手は息子の桐生)で後に藤井のVPも撃破している。
- エーファ・高原(えーふぁ たかはら)
- 彩理とディーターの母。イーディスの創業者・社長。ドイツ人。
- 夫を亡くし、統一前の東ベルリンで息子をかかえて困窮していたときに日本人の学者と出会い結婚、来日。
- ディーターの死後、会社を飛び出してしまった浅野たち開発部員を、ディーターの死によって得られた保険金や弔慰金を出資して設立したイーディスで引き受ける。
- 桑田章弘(くわた あきひろ)
- デッガー開発企画部長。DPのシステム保守責任者。ディーターの親友の一人だったが、死後もあえてデッガーに残り、「マスターシステムの子守じじい」(自称)を務め続ける。
- 浅野秀直(あさの ひでただ)
- イーディスDP事業部長。ディーターの親友。デッガー開発部員としてDPの開発に当たる。彼の死後、デッガーを飛び出し、イーディスへ移籍する。
- 樋口涼子(ひぐち りょうこ)
- イーディスDP事業部主任。ディーターの婚約者。デッガー開発部員としてDPの開発に当たる。彼の死後、デッガーを辞めてイーディスへと移籍。
- 遠野雅(とおの みやび)
- 久我の恋人。
- 芳村邦香(よしむら くにか、パイロット名:KUNIKA、VU:グレープシード)
- 新屋敷女子学院大学の学生→高校教諭。中学での同級生だった長船に片思いしていたが、教育実習先の国府高専にて「着ぐるみ姿の生徒」という変わり果てた姿の長船と再会しショックを受ける。当初はゲームに偏見を持ったガチガチの堅物だったが、その後は桐生たちとの交流によって頑なさがとれ、DPを始めるまでに。長船とは、その後も水面下で付き合っている様子だが、桐生達は長船の正体を知らないので別の男性と親密な関係をもっていると誤解するシーンがある。
- イーナック・アルター
- デッガー社員。久我と藤井にイーディスの新製品開発の妨害を依頼する。
- 元木桂奈(もとき けいな)、千原智子(ちはら ともこ)、西村依子(にしむら よりこ)、片桐紫(かたぎり ゆかり)、清水綾乃(しみず あやの)
- 新屋敷女子学院高校1年生(2007年度)。彩理と東海林の後輩の、姦しい仲良し5人娘。
- 片桐紫は、カナダから帰化。英名・Julia。「紫」は瞳の色から。
[編集] 登場メカニック
[編集] カスタムVP
- 1型 “九郎”
- イーディス社製VP“ゴブリン”をベースにしたカスタムVP。仁村桐生の搭乗機。当初は一般的な外見のVPとして製作されていたが、「ベンケイ」との再戦にあたって装甲を間接部・胸部装甲以外のほとんどを取り払い、ほぼ骨組みだけに近い外見のVPとなった。長射程の対戦車ライフル「ドーラ」一丁のみを武装とし、軽量・高機動を生かしたヒットアンドアウェイ戦法で敵を破壊する。左腕には小型シールドを装備しており、格闘戦時にはこれをもって相手を殴ることも可能である。
- 九郎 Ver.2
- 1型"九郎"のバージョンチェンジ。対ベンケイ用に即席の改造を施した感が強かった1型と比べ、Ver.2ではさらに改造・調整が施され、以降の“九郎”シリーズに近い形になっている。主にバックパックや肩部等に変更が見られる。
- 九郎 Ver.3.1
- 大破した九郎Ver.2を長船会長の協力によって修理・改造した機体。新たなサブウェポンに使い勝手の悪い武装として有名な“日本刀(ジャパニーズブレード)”を装備し、今までの“九郎”とは打って変わって近接戦闘メインのVP。胸部にはターボチャージャーを搭載し、瞬間的な加速で敵との間合いを詰め、一刀の下に斬り伏せる事ができる。
- 九郎 Ver.3.2
- 上記機体のバージョンチェンジ。外見にほとんど代わりはないが、布地の表現処理に容量を喰っていたのか、腰部分の草摺(くさずり)は取り外され、Ver.2及びVer.3.1では無くなっていた左腕のシールドも復活している。武器は対戦車ライフルと日本刀を装備し、遠近ともに対応可能だが主に日本刀で戦うシーンが多かった。
- 九郎 Ver.4
- これまでの既製品をカスタムした機体と違い、完全に1から創られた“九郎”。ベンケイに搭載されていた戦闘処理ルーチン“Bモジュール”を載せているため、今までにないほどのデータ量で創られている。中央のメインカメラのほかにサブカメラを両脇に2つ持ち、その風貌から「三つ目」と称される事も。ただでさえ高かった機動性はさらに向上し、あまりの速さにレーダー上ではミサイルと誤認されるほどである。主な武装は今まで通りの対戦車ライフル。こちらもバージョンアップされており、命中精度・貫通力共に大きく向上。煙幕弾も搭載している。銃身が長くなってはいるが、折り畳みが可能でコンパクトに持ち歩ける。また、固定武装としてショットシェルを仕込んだ射出式のワイヤーアームも持っている。もはや装甲は無いに等しく、ほぼ骨格のみで動くというある意味異常なVP。
- III対応"ベンケイ"
- 下記のプロトタイプ・ベンケイをマイナーダウンしDP3でも起動可能としたVP。武装は両腕のバズーカ2門をメインウェポンとし、ガトリングガン1門、キャノン2門、グレネードランチャー、ホーミングミサイルと出鱈目な数の重火器を持つ。一方、機動面においても全14基ものバーニアと各部のAIバランサーによって、その超巨体に似合わず機敏な動作が可能である。さらには武器と下半身を切り離してのホバリングまでもが可能で、その圧倒的性能にはVP開発に携わる者までも驚愕させた。:そして、ベンケイには累計撃墜数が1000機をカウントすると起動する強力なコンピューターウィルス「BREAK AGE」が内包されており、このウィルスは破壊と創造という二つの側面性を持っていることからも死期間近な開発者の苦悩と葛藤、残された人々に対する希望を込めたメッセージであると言えよう。
- プロトタイプ・ベンケイ
- ディートリッヒ・高原が生み出した原型ままのベンケイ。DP4以降でなければ起動することができないことから、DPのバージョン・アップを見込んだ上での設計であることがわかる。火力、サイズ、装甲とあらゆる面において3対応“ベンケイ”をはるかに上回り、武装は前面にキャノン砲×4、頭上のホバリングユニットに対空砲×2、胸部には機銃と思われるものが2門、右腕には大型ガトリングガン、左腕にはレーザー砲まで備えた極悪な性能のVP。特にレーザー砲は周囲のV.Pをまとめて薙ぎ払えるという高出力である。
- 後に操縦と火器管制を分離した複座仕様のプロトタイプ・ベンケイも登場したが、性能面では特に変更は無かったようだ。
- バリアブルベンケイ
- プロトタイプベンケイを九郎との連携を前提においてカスタムされたVP。コックピットのある上半身の「ウイング」と下半身の「タンク」に分離できる(この辺りは今までのベンケイのシステムを継承している)。
- 「ウイング」は九郎Ver.4と合体し飛行能力を与え、「タンク」は地上にて援護するという役割がある。この場合「ウイング」のコントロールは九郎に渡されるが、基本的には双方ともにベンケイのパイロットがコントロールを引き受けることになる。これによって「タンク」が撃破されてもパイロットは生き残ることができる。
- 武装は基本的にプロトタイプベンケイと同様のものとなっているが、多くのVPを倒すことを目的に作られた今までのベンケイと違い、特定の敵を駆逐する事を目的としている為、武装は絞り込まれてある。最大の武器として「ウイング」は合体後、変形を行うことによって「ルフト・ドーラ」と呼ばれる広範囲殲滅可能なレーザーキャノンが使用可能となる。ただし、砲塔は使い捨てになっている為、使用は一回きりである。
- サインボルフ
- デッガー社製VP“ボルゾイ”をベースに改造されたVP。桐生の親友、大輔の愛機。一見した所、外見はほぼ無改造のボルゾイにしか見えないが中身は非常に高い改造が施された燻し銀な機体。パイロットのテクニックが最も試されるタイプの機体であると言えよう。物語後半でバージョンアップが行われたが、やはり見た目はほとんど変わらず、武装しか変更点がないように見える。桐生が割と頻繁にVPを乗り換えていたのに対して大輔は一貫してこの機体に乗り続けており、彼の愛着の高さがうかがえる機体である。
- 武装は右腕に固定型バルカン砲。もしくは同じく固定式のアームキャノンを装備し、バージョンアップ後は手持ち式のグレネード・ランチャーに持ち替えている。また、ボルゾイ持ち前のパワーを生かしてのブラスナックルやショルダータックル、掟破りのせん抜き攻撃(?)など各種格闘戦にも対応が可能。
- グリーナー
- ブラックホース社製VP“デザフィーオ”をベースに改造されたVP。パイロットであるビリーの趣味が前面に押し出されており、見た目はまるで西部劇に登場するガンマンそのものである。武装は見た目通りのシングルアクション式リボルバーガンとランダルショットガン。主攻撃はリボルバーガンの早撃ちで、ショットガンは装備してはいるものの、作中では“トロイ”との対戦中にごく僅かに使用されただけにとどまっている。アナクロな武装の割に戦闘能力が高いのはパイロットの腕によるものだろう。ちなみに機体名の意味は“未熟者”。
- 黒曜丸
- アメリカ製VP“ジェロニモ”をベースに、戦国時代の武者をモチーフとした外観にカスタムされたVP。LENことネリーの愛機。ネリーがVPのカスタムにあまり詳しくないため、機構・武装共に至ってシンプルであるが、パイロットの腕によってフル装備の“九郎”Ver.3と互角に戦えるほどの戦闘能力を引き出されている。武器は大小2本(本差・脇差)のジャパニーズ・ブレードのみ。とはいえ、ネリーはこの武装のみで並居る強豪を切り伏せている。ある意味では最強のVP。
- 飛(フェイ)
- イーディス社製VP“スプライト”をベースに改造されたVP。カスタムには彩理の手も加わっており、初心者向けに機動性・操縦性・少々の装甲を強化した扱いやすい機体となっている(はずである)。武装は両腕部にマウントされたアームガン。装甲がナックルガードの役割も示すため多少の格闘戦にも耐えられる。スプライトの特徴でもある、4つの背面スラスターによるきわめて高い滞空性能をもって空中戦を得意とする。本来ならば、この手のタイプは回避力を生かしての一撃離脱が有効な戦法であると思われるのだが、有珠の性格からか敵に喰らいつくように突撃をかけては返り討ちに遭っていた。
- クリムゾン
- 業務用回線を荒らしまわる可変型VP。真紅の塗装とその変形時の形状から「ザリガニ」「マッカチン」などとも呼ばれる。
- 外見上では九郎Ver.4のデータを取り入れる以前の外骨格型の初期タイプと、九郎Ver.4のデータを取り入れた後の後期タイプ、九郎Ver.4及びバリアブル・ベンケイとの決戦に使用された最後期タイプの3つが存在する。
- 初期タイプですらベンケイに匹敵する火力・装甲・反射を備えた強力なVPであり、九郎Ver.4のデータを取り入れた後期タイプは九郎Ver.4とプロトタイプ・ベンケイのコンビすら圧倒するほどの性能を示した。
- 武装はキャノン2門。基本的には格闘戦で勝負を決めている。変形時は両足が変形したクローアームで握りつぶしも行っている。最後期タイプでは収束式ミサイルパックを数基装備している。
- トリックスター
- クリムゾンに対抗する為、謎の人物VPファイターとVPエースの二人によって開発された複座可変型VP。登場時はステルス素材のマントを頭からかぶり、まるで幽霊の様な外見をしているが、マントを脱ぐや細身の本体が現れる。その外見から「お化け野郎」とも呼ばれた。
- 武装は射出式ワイヤー・アンカーを備えた高周波の鎌とホーミング・ミサイル。
- Bモジュールによって得られた大容量の殆どをステルス素材のマントに使用しており、また、自爆装置を備えるなど製作者の遊び心に満ちたVP。ステルス・マントには「花」、「苑」などの文字が書かれているが、本来は「死」という文字のはずである。後にマイナーダウンをしてイーディスから既製VPとして発売された。
- ティガー
- 後期型クリムゾンをベースに改良を加えたVP。その模様から「クルマエビ」とも。製作者の藤井海音曰く、クリムゾンの120パーセントほどの性能らしい。
- トロイ
- 藤井海音が作り出したVP。Bモジュールによって大型化しているが、その性能は全体データの大半がクリムゾンのデータに食われる為、容量は見た目ほど多くは無く普通の大型VP止まりである。アームキャノンとナックルによる近・中距離戦タイプ。
- アルジャーノン、ブリンデル
- 双方ともにデッガー社製VP“グレイシャー”をベースに作成されたカスタムVPで、桐生が九郎より以前に愛機としていた。
- 桐生の愛機を時系列順に見ると、アルジャーノンの「A」・ブリンデルの「B」・九郎の「C」とアルファベット順に並んでおり、OVA版では「アルジャーノン、ブリンデルの次はCで始まる名前が良い」と本人も漏らしている。
- アルジャーノンは大型バズーカを装備した火力重視の機体だが、火力に拘るあまりに全体バランスに欠いた機体。軽量化の為に各部に空けられた穴が特徴的。
- 一方のブリンデルは性能バランスに優れた機体で、桐生のカスタムセンスの向上が窺える。固定武装として左手にアームガンを装備し、肩に大型バズーカと照準サイトを取り付けたタイプと肩に補助ブースターユニットと手に両手持ちのガトリングガンを装備したタイプとがある。
- グレープシード
[編集] レディメイド(既製品)VP
- グレイシャー
- ハウラー
- ボルゾイ
- ゴブリン
- カプリコーン
- 鴉
- “九郎”をベースに製作されたレディメイド(既製)VP。業界初の“Bモジュール”対応VPということもあって話題になり、大ヒットを記録した。軽装・高機動の九郎が元になっているだけあって高い機動性を持ち、操縦系統も使いやすく設定されている。さすがに九郎のような骨格剥き出しではなく、全身に装甲が施されている為、防御力もやや高め。固定火器こそ無いが、武装さえ持たせれば即実戦投入可能という、レディメイドとしては高性能機にあたる。
- シューバード
- アリゾナ10
- TR
[編集] ボトルシップ・トルーパーズ
- ヴィクトリア・ブルー
- 旭真朝(あさひ さねとも)の乗る水陸両用の高機動VP。ヴィクトリア・ブルーは複座制御のパワーVPであり、本体は後述の“シルバーン”となっている。つまり、ヴィクトリア・ブルーはシルバーンのパーツという扱いになる為、ネームエントリーにはシルバーンの名前が表示され、ゲームスタート時にもシルバーンに収容された状態から分離発進することになる。さらに、どちらか片方が破壊されてもシステム上GAME OVER扱いにはならない。
- 両肩に取り付けられた巨大な推進機を使って、水中での高速移動と空中への大ジャンプが可能で、その際には頭部と両足を収納し、水の抵抗を減らすようにV字シルエットへと半変形する機構を持っている。飛行とまではいかないもののかなり高い滞空性能を持っており、空中戦も可能である。
- 固定武装は背中のミサイルランチャーと両腕に内蔵されたマシンガン。他にもシルバーンから射出される水中銃“ヴィクトリア・トーピード”をキャッチしてこれを使用することもできる。さらに、このヴィクトリア・トーピード自体にも8連装×2で合計16発のマイクロ・ミサイルが内蔵されている。シルバーン自体の武装も合わせると、火器総量はかなり多いと言えるだろう。
- シルバーン
- “ヴィクトリア・ブルー”の本体である巨大な潜水艦型VU。ヴィクトリア・ブルー発進後は真朝のパートナーである七塚原珪(ななつかはら けい)が操縦を受け持つことになる。主にサポートを目的としており、索敵や魚雷・対空ミサイルによる援護射撃、ヴィクトリア・トーピードなどの補助兵器の射出を行う。ちなみにヴィクトリア・ブルーはシルバーン後部の艦底部分に収容されており、ここからアームによって分離される。
- サンダーソニア
- ヘイゼル・ソマーズとギアルギーナ・キンスキーの駆る複座制御のパワーVP。ちなみにヘイゼルがナビゲーター、ギアルギーナが操縦の殆どを受け持っている。人型の上半身に海蛇型の下半身を持った巨大なVPで、特に水中戦では巨体に見合わぬ絶大な機動性を発揮する。主武器として銃剣型のニードルガンを使用しており、作中では使用されなかったが魚雷も装備している。さらには特徴的な長い尾を駆使して敵機を牽制したり、跳ね飛ばしや締め付けなどの攻撃にも活用していた。
- フリンティ
- 主人公、貝原真海の乗るVP。本来のパイロットは真海の親友のマキシーンだったが、真海がマキシーンと別れる際に譲り受けた。イーディス社製“スプライト”をベースにしており(どれぐらいカスタムされた物なのかは不明だが)、持ち前の滞空性能から足場の無い海戦ステージでも戦うことができる。武装は両腕のアームガンと腹部のガトリングガン。
[編集] 戦士たちの夏
- ツェンタウア
- カプリコーンをベースにしたカスタムVP。主人公、新谷健太郎の愛機。当初はカスタムされていないノーマルままのカプリコーンを乗りこなしており、名前もKENTAUROSU(ケンタウロス。スペルミスあり)だったが、同級生の佐伯千尋の手によって改造され、その際に名前も改められた。各部装甲を補強して防御バランスの向上を図っており、背中の折り畳み式ウィング・ブースターによって爆発的な加速力を持つが、操縦性は劣悪。武装はランスと左手のシールドのみの完全な格闘戦仕様で、前述した突撃力と合わせる事によって高い破壊力を得ることができる。また、馬型の下半身を生かして、倒れた相手への前脚による強力な踏み付け攻撃も可能である。
- ツェンタウア・ツヴァイ
- 千尋によってツェンタウアに更なる大幅改修を施された、ツェンタウアの後継機。半人半馬の姿をしていた前機とは違い、こちらは2本足の人型である。背中のウィング・ブースターは小型化され、全方向への可変可能な推進装置(ODスラスター)に換装された事によって機動性に柔軟さが増している。更に両脚の後面部分は全てブースターとなっており、加速力は前機を大きく上回っている。武装がランスのみなのは相変わらずだが、両端に穂先を取り付けたツインランスに変更され、片方がドリル式ランス、もう片方がショットガン内臓のショットランスと用途によって使い分けができる。さらに護拳部分にはシールドがマウントされており、これを展開させて敵の攻撃を防ぐことも可能な攻防一体の武器と化している。
- シュルー
- 健太郎の同級生、櫛田渉の搭乗機。ボルゾイをベースにしたカスタムVPで、カスタムは千尋の手によって行われていたが、次第に渉自身の手によって独自のカスタムが施されるようになった。重装甲のボルゾイをギリギリまでシェイプアップして、防御力を維持しつつ高い機動性を確保している高機動タイプの機体である。武装はアサルトライフルをメイン武器とし、左手にショットガン内臓の大型クロー、右肩に煙幕筒を装備した、近~遠距離まで対応可能なバランスの良いVP。
[編集] 戦士たちの秋
- MA40-A1
- MA40-A2
- ボシュロム
- レオポルド
- プルヌス
[編集] イマジネーション・ブルー
[編集] ムーンゲッター
- クドリャフカ
- ケルベロス
- ダイダロス
[編集] ロアゾオ・ブルー
[編集] ガイドブック
1999年、OVA版発売に合わせてBREAK-AGE オフィシャル・ガイドブック(編・馬頭ちーめい+STUDIOねむ、アスペクト)が発行される。
本編全10巻を総括した内容となっており、用語集・年表・登場人物一覧などが掲載されている。
[編集] 外伝 ボトルシップ・トルーパーズ
月刊コミックビーム1999年9月号から2000年3月号にかけて連載され、作者体調不良による休止のあと、2006年、ストーリーを描き足して単行本『BREAK-AGE 外伝 ボトルシップ・トルーパーズ完全版』(エンターブレイン)として発表された、登場人物も舞台となる場所も全く違う外伝。
[編集] 小説版
本編の登場人物たちが脇役としてしか登場しない外伝。
- BREAK-AGE 戦士たちの夏 (著・篠崎砂美、ログアウト文庫)
- BREAK-AGE vol.2 戦士たちの秋 (著・篠崎砂美、ファミ通文庫)
- BREAK-AGE イマジネーション・ブルー (著・遠野ひろみ+STUDIOねむ、ファミ通文庫)
- BREAK-AGE EX ムーンゲッター (上・下) (著・遠野ひろみ+STUDIOねむ、ファミ通文庫)
- BREAK-AGE EX ロアゾオ・ブルー全7巻 (著・鍋本ちぇいある+STUDIOねむ、ファミ通文庫)
- いずれも、原作・監修 馬頭ちーめい+STUDIOねむ。
- 2006年、小説版シリーズのガイドブック『BREAK-AGE OFFICIAL WORKS』(馬頭ちーめい+STUDIOねむ・編、エンターブレイン)が発行。先述の『オフィシャルガイドブック』とは別物である。
[編集] OVA版
1999年9月25日に、VHS・LD・DVDを媒体としたOVA作品が発売されている。発売元はビームエンタテインメント(現ハピネット・ピクチャーズ)。
[編集] ストーリー
原作第0話での桐生と彩理との出会いから対戦までの間に、第1話の国府高専祭のエピソードを挟み込んだ形になっている。
2007年、デンジャープラネットに熱中する高専生・仁村桐生は、ある日のゲームで、巨大なVP“ベンケイ”になすすべもなく敗れる。相手プレイヤーに興味を持った桐生が会いに行くと、プレイヤーは美人女子高生の彩理だった。
ショックを受けた桐生だったが、通っている高専の学園祭で偶然再会した彼女に再戦を申し込む。彩理も以前、別の機体を使っていたときに桐生に敗れていたことを思い出し、申し出を受ける。
桐生は、ベンケイに対抗できる新しい機体“九郎”を制作し、戦いに臨むのだった。
[編集] キャスト
- 仁村桐生:鈴村健一
- 高原彩理:山崎和佳奈
- ディードリッヒ・高原(ディーター):森川智之 - 実質的にはナレーター。
- 倉田大輔:上田祐司
- 長船悠樹(会長):子安武人
- 任谷篤志:飛田展男
- 東海林亜紀子:高田由美
- 仁村美鈴:富沢美智恵
- 日下部崇:西村朋紘 - 国府高専の電算部部長。
- 梶谷弘樹:一条和矢 - デッガーの営業部員。長船とは同学年だった。
[編集] スタッフ
- 監督・脚本:冨永恒雄
- キャラクターデザイン・作画監督:加野晃
- メカデザイン:牛島勇二
- メカ作画監督:宍戸聡
- 演出:山口頼房
- 美術監督:脇威志
- 音響監督:田中一也
- 音楽:山中紀昌
[編集] 備考
- 月刊アスキーコミック1992年11月号に読み切り作品として掲載。1993年7月号から連載開始。1995年、発行元が発行誌を統廃合して月刊コミックビームに移行する際に打ちきりを勧められ、一時「BREAK-AGE ~FLASHBACK~」の題名で本編開始よりも過去のエピソードを扱う形になったが、人気が衰えなかったため題名を元に戻して本編に復帰した。
- 主人公たちの通う学校が高等専門学校というマンガ作品は珍しい。
- 国立高専の命名の慣例からすれば「逢羽工業高等専門学校」という校名になるはずではないかと思われる。
- 作中でもお花見のシーンがあるが、モデルとなった国立高松工業高等専門学校も構内のありとあらゆる場所、及び裏山に桜の木がある。地元では隠れたお花見スポットではあるが、お花見と言えば飲酒問題があり、高校生扱いとなる1~3年生を持つ学校側は頭を悩ませている。
- OVA版は、当時のアニメ雑誌では、作画の質が悪いとの理由で低い評価しか得られなかった。
- 作中に、実在のTVゲームソフトチェーンわんぱくこぞうが出てくるのは、同チェーンが発行する情報誌『ぱっくんぽっけ』の企画・編集にSTUDIOねむが携わり、馬頭ちーめいが「兄弟神技」を連載している関係。
- 作品中の年代は2007年以降という設定であるが、作品の発表時期が1990年代だった関係上、現実とは多くの食い違いがある。
- 一方、先進的なものもある。
- 店舗間をネットにより結んだ、通信対戦可能な大型体感ゲーム(架空のロボットを操り店舗内で対戦を行う大型体感ゲーム施設『バトルテックセンター』の稼働開始は1990年、店舗間での通信対戦を実現した『機動戦士ガンダム 戦場の絆』の稼働開始は2006年である)。
- 大学入試が、会場に設置されたパソコンによる出題・回答であるので、遠隔地の会場でもネット利用により同時受験が可能(現実には、一部では自宅受験も実現している)。
- 新聞紙面をネットにより画面上で見るサービスが普及(実現しているのは紙面そのままではない)。
- 電子メールはボイスメール。後に動画メール。
- 部屋に入って照明をつけると同時にオートパイロットが始動してネットからメールをダウンする(一般的ではない)。
[編集] 関連項目
- 兄弟神技
- ぱっくんぽっけ
[編集] 外部リンク
- コニーパレス新屋敷店
- スタジオねむ・ひみつてちょう(馬頭ちーめい+スタジオねむオフィシャルサイト)