CDビデオ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
CDビデオ (CD Video, CDV, CD+V, CD-V) は、コンパクトディスクとレーザーディスクの技術を組み合わせて開発された光ディスク規格。ビデオCDが開発される以前の1987年に発表された。
CDビデオは一般的なCDと同一の形状の直径12cmの中心に穴のあいたディスクで、オーディオCDなどと区別をするため、記録面は特有の金色の光沢を持っている。一般のオーディオCDプレーヤーで再生することのできる内側8cmの部分(オーディオパートと呼ばれる)にデジタルの音声情報を最大20分収録できるほかに、残りの外側部分(ビデオパート)に最大5分のアナログの映像情報を収録することができる。
CDビデオを再生できるものとして初めて製品化されたレーザーディスクプレーヤーは1987年にパイオニアから発売されたPioneer CLD-1010である。規格上では、デジタル音声を収録したレーザーディスクにCD同様のTOCも併録したものも、CD VIDEO LDとしてCDビデオの一種とされていた。
CDVからオーディオパートを取り去ったものはビデオシングルディスク(VSD)と呼ばれる。
ちなみにビデオCDは1993年に登場したが、この時点でCDVは既に事実上忘れ去られた規格となっていたことから、似た名称を持つことによる混乱はあまり大きくなかった。ビデオCDはCDビデオとは違い情報が全てデジタル形式で収録されている。
レーザーディスクに対抗してVHD陣営の一翼を担っていた松下電器産業は、CDの延長規格であるCDビデオを再生できるプレーヤーとして、レーザーディスクプレーヤーの発売をしていた。
なお、このオーディオパートの大きさから8cmCD(CDシングル)が誕生した。