DV
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DV, Dv, dv(ディーヴィー)
- DVはデジタルビデオの規格のひとつ。本稿で説明。
- Digital Video デジタルビデオ。
- Domestic Violence ドメスティックバイオレンス。英語での原義は家庭内暴力
- ディベヒ語のISO 639-1言語コード
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[編集] DV(デジタルビデオ)
DV(ディーブイ)は1995年に発表されたSDテレビ画質デジタルビデオの規格のひとつ。
6.35mm(1/4inch)幅のテープを採用したカセット方式のため小型軽量化が容易であり、従来のS-VHS-Cや8ミリビデオなどのアナログ記録ビデオカメラと比較すると圧倒的に高画質であることも手伝って、家庭用ビデオカメラの主流の地位を確立している。
それまでは、家庭用ビデオカメラとして8ミリビデオとVHS-Cがシェア争いを続けていたが、miniDVの登場により、それぞれの規格を採用した各メーカがminiDVを採用することで、いわゆる「ビデオカメラ戦争」は終止符を打つ形となった。
また、各社によってDVをベースにした業務用規格が作られており、それらの規格はTV局をはじめ広く使用されている。
ライバル的規格として、記録メディアに直径8cmの記録型DVDを採用したものや小型ハードディスク(1.8inch,1inch径)を採用したものが存在する。最近では、SDメモリーカードなどの半導体メディアを使うタイプも発売されている。しかし、2006年現在、普通にデジタルビデオカメラといえば、DVカメラを指す場合が多い。
使用するビデオカセットテープ(『DVC』(Digital Video Cassette)と呼ばれる磁気テープ)には、「標準DVカセット」と「miniDVカセット」の2種類がある。一般の家庭用ビデオカメラにはminiDVカセットが使用される。標準DVカセットは主に編集用途に製品化されており、記録時間が長い(LPモードで最大6時間45分)代わりに外形が大きいことからメカ部が小さくできないため、これまでカムコーダ1機種が発売された他は専ら据置デッキでの利用となる。
[編集] DV圧縮の特徴
テープに記録される際に利用される「DV圧縮」には以下のような特徴がある。
- NTSC、PALの2大TV規格に対応している。
- データビットレートは約27Mbpsである。1フレーム当りのデータサイズは、テープ上のエラー訂正コードなどを除くと、NTSCで120000バイト、PALで144000バイトである(それぞれ固定長)。
- 1フレーム分のデータに映像・音声が内包されている。これは、テープ上の記録面において、耐障害性やトリックプレイを考慮した記録方法が採用されているためである。
- 映像色空間には、コンポーネント映像信号(ITU-R BT.601)が採用されている。
- 映像圧縮はイントラフレームのみで行われる。MPEGの様に時間軸方向への圧縮を行わないため、圧縮率は1/5程度であるが、映像編集が容易に行えるという利点がある。
- 輝度信号に対して、色差信号を4分の1としているため(NTSCの場合4:1:1、PALの場合4:2:0)、色相が急激に変化する部分において色滲みが発生することがある。アナログ方式に較べればほとんど問題にならない水準だが、画質を重視する放送素材用としては問題とされる場合がある(そのため、放送用としてDVCPRO50が開発された)。
- 離散コサイン変換ベースの圧縮方式であるため、入力映像によっては、まれにブロックノイズやモスキートノイズが発生することがある。
- 音声は非圧縮リニアPCMで記録される。サンプリング周波数は48/44.1/32kHz(国内向け製品は48KHz)。量子化ビット数は16で、ステレオ。32kHzモード時には量子化ビット数を12(ノンリニア)、サンプリング周波数を32kHzにすることで、4チャンネル記録も可能。
[編集] その他
- DV規格を初めて採用した家庭用ビデオカメラは、1995年9月1日発売の松下電器産業 (Panasonic) NV-DJ1である。(国立科学博物館)
- 多くの機器が、IEEE1394端子経由でデータを直接PCへ取り込んだり、PCからテープに書き戻したりすることができる。
- 多くのノンリニアビデオ編集ソフトウェアやDVDオーサリングツールは、DV機器との連携機能を持っている。
- カメラだけでなく、TVチューナーを備えた据置型DVデッキ(民生用モデル)も発売されたが、VHSなどのアナログデッキと比較して性能は桁違いに良かったものの、デッキやテープが非常に高価であったため、エアチェック目的で購入する人は殆どいなかった。据置型DVデッキについては、現在では業務用モデルのみ生産されている(例:日本ビクター製ミニDV一体型DVDレコーダー「SR-DVM700」など)のだが、近年、カムコーダやパソコン(ノンリニアビデオ編集)などの低価格化に伴い、映像編集を趣味とする人が増えてきており、一般家庭にも少なからず普及していると言われている。
- 民生用DV規格から派生した業務用DV規格として、ソニーのDVCAM、松下のDVCPROがあり、そのコストパフォーマンスの良さから、企業・学校・ハイアマチュアにとどまらず、TV局や映像制作スタジオなどでも数多く使用されている。
- 新たに策定されたデジタルハイビジョン記録方式HDVでは、カセットのサイズや、テープ上の記録フォーマット(圧縮方式ではない)等をDVと同じものにすることで、機器価格を低く抑えている。
- WindowsやMac OS Xには、標準でDVコーデックソフトウェアが搭載されている。
[編集] 関連項目
- 映像機器
- DVCAM - DV方式をベースにした放送業務用デジタルビデオ規格のひとつ。ソニー開発
- DVCPRO - DV方式をベースにした放送業務用デジタルビデオ規格のひとつ。松下電器開発
- HDV - DV方式テープを利用したHDデジタルビデオ規格。民生用として開発されたが、放送局やプロダクションからも注目されている。
- DVC(Digital Video Cassette) - DV機器用のカセットテープ。HDV機器でも使用可能。
- Digital8 - Hi8テープを利用したSDデジタルビデオ規格(信号レベルでDV互換)