SPEED GRAPHER
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『SPEED GRAPHER』(スピードグラファー)は、GONZO製作のハードコアエロスサスペンステレビアニメ。
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[編集] 概要
2005年4月7日から9月29日までテレビ朝日で木曜深夜26:40~放映。全24話。
音泉、ランティスのインターネットラジオ(番組名は「元・斉藤圭のスピードグラファー『快楽超人ユーフォリア』皆様の不景気を救います!」)など、多数のメディアミックスを展開している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
舞台は失われた10年の混乱から脱し、一部の富める者だけが我が世の春を謳歌する“快楽都市”と化した東京。 雑賀辰巳は、友人戸越清冶郎からセレブリティーのみが出入りできるとされる闇の社交場六本木倶楽部の潜入取材を依頼される。潜入に成功した雑賀は、六本木倶楽部の深奥で行われる儀式の巫女、女神として崇められる謎の少女、天王洲神楽と出会う。 雑賀は助けを求める神楽をつれ逃亡するが、六本木倶楽部支配人水天宮寵児が仕向ける欲望により特殊能力に目覚めた超人、ユーフォリアたちから執拗に追跡される。そして雑賀も神楽と接触したことにより、被写体の魂を吹き飛ばす写殺能力に目覚めていた。自由を求める神楽のため、そして普通に写真を撮影する事の出来なくなってしまった自身を元に戻すため、彼らの孤独な逃避行が始まったのだった。
[編集] 登場人物
- 表記は「登場人物名:キャスト(声の出演)」。
[編集] 主人公と周辺の人物
- 雑賀 辰巳(さいが たつみ):高田裕司
- 33歳。元戦場カメラマンだが負傷したことにより帰国。現在はパパラッチ同然のフリーカメラマン。カメラがないと勃たない。水天宮とは日本に戻る原因を作った殲滅作戦で一緒だった事に気付いていない。写真一筋なので収入があってもそのほとんどを写真関連の機材の購入にあててしまうため写真家として一時それなりの地位を築いていたにもかかわらず、マイカーすら持っていない(彼が普段乗用している車は銀座のもの)。主に使用するカメラはNikonF2フォトミックAS。雑賀はこのカメラに関してとても愛着を持っていて、軍艦部のカラーや劇中での故障の描写などから最低でも5台は持っているようだ。この完全機械式のカメラを愛用する理由はは戦場カメラマン時代の極限環境下での信頼性にある(小説版より)。ただし実質的な信頼性、堅牢性ではほとんどF2と差異がないF3をも拒絶していたところを見る限りある種の偏執的なものがあった可能性もある。レンズはAi Nikkor 105mm f2.5sを主に使用していた。これはユーフォリアとの戦闘という行為はある意味でスナップポートレイトに類似する撮影であるからと思われる。フィルムはコダクロームプロなどを愛用していたようである。ちなみにこのカメラに関して神田の電撃を浴びたさい、自分のカメラは完全機械式であるから電撃の影響は受けない、という旨の発言をしたが、フォトミックファインダー内の露出計は電気制御であるから電撃の影響でこの部分が故障していた可能性は十分にありうる(ただし露出計が故障しても撮影に一切支障は無い)。他にはM型ライカやホルガ、minox判を使用するトイカメラなどを使用した。
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- フェテッシュ:写殺
- 写真を撮ると被写体が爆発する能力。戦場カメラマンとして極限状態にあって人の死の瞬間を撮ることを無意識のうちに至上の快楽とした結果ユーフォリアへ覚醒する資質が形成された。
- 爆発の威力や範囲はレンズの種類に依存し、焦点距離の長いレンズほど爆発の到達距離が深かったことなどから爆発の威力には被写界深度が主にかかわっていると思われる。また月などあまりに遠距離/巨大な被写体は爆破することはできない。
- 撮られた被写体が爆発する以外にも巻き戻し、フォーカシング、露出制御などのカメラの諸動作が自動化する副次的な能力も得ている。
- (ドラマCDのフェティッシュ:カメラ、神楽の服装)
- 天王洲 神楽(てんのうず かぐら):斉藤圭(現:真堂圭)
- 15歳。水天宮に操られ、六本木倶楽部の女神として崇められる少女。体液等が他の人間などに入り込むと、ある特定の因子を持った人間はユーフォリアとして目覚め、その他の人間は欲望に忠実な獣となる。これに関連して頭に摘出不可能な腫瘍があり余命半年であることを知らない。
- 水天宮 寵児(すいてんぐう ちょうじ):森川智之
- 28歳。六本木倶楽部支配人。神泉とは愛人関係にあるが、その神泉も知らぬ別の顔を持つ。何を考えているのかよく分からない男。普段は手袋で隠されているが左手甲に目の形をした痣がある。少年期から青年期にかけて戦場の最前線でその日その日を生き残っており、ある殲滅作戦で雑賀と共に行動していたことに気付いていない。バイオウェポン:血
- 銀座 ひばり(ぎんざ ひばり):本田貴子
- 28歳。新都心署特務課警部。天王洲グループ関連株で一生使い切れないほどの大金を得ている。金にこだわらない雑賀の生き方にカルチャーショックをうけ、それ以来何かと雑賀の世話をやく。銃がないと濡れないらしい。ツンデレ。(ドラマCDのフェティッシュ:銃器)
- 天王洲 神泉(てんのうず しんせん):高島雅羅
- 38歳。天王洲グループ総帥 高慢で冷静だが、娘の神楽に対してだけは感情的になり、虐待を加える。昔はモデルをやっていたが、ある財界人の愛人となったことを機縁に遺産を相続、それを基に天王洲グループを創り上げた。(ドラマCDのフェティッシュ:蛸)
- 豪徳寺(ごうとくじ):森ひろ子
- 神泉がモデル時代に所属した今は無きプロダクション「豪徳寺プロモーション」の女社長。神泉の隠れた才能を見出し、彼女の全身に整形手術を施してデビューさせた。神泉がモデルを引退する前後に事故で入院し、その後天王洲邸に身を寄せて、もとい監禁同然の扱いを受けていた。
- 辻堂(つじどう):結城比呂
- 水天宮に忠実にかしずく謎の人物。犬並みの驚異的な嗅覚を持ちマスクは決して外さない。性別不明な雰囲気を醸し出す。新治と真壁とは水天宮に会う前から共に行動していた。フェティッシュ:犬
- 新治(にいはり):津田健次郎
- 倶楽部構成員の一人。辻堂と真壁とは水天宮に会う前から共に行動していた。
- 真壁(まかべ):江川央生
- 倶楽部構成員の一人。辻堂と新治とは水天宮に会う前から共に行動していた。
- 戸越 清冶郎(とごし せいじろう):広瀬正志
- 東西通信社・社会部勤務。戦場で負傷した雑賀を強制帰国させ、東京での面倒をみている。
- ボブ:石井康嗣
- 雑賀と同じビルに住むマッサージ屋。ゲイで、北千住でゲイバーを経営している弟がいる。
- 江古田(えこだ):巻島直樹
- 銀座の上司であるが、強気の銀座には及び腰。異常なまでの脚フェチ。
- 椎名(しいな):山野井仁
- 新人警察官。上司の銀座にコキ使われている。
- 西谷(にしや):柳沢栄治
- 両国の知人。大学でDNA研究をやっている。
- 両国 玄蕃(りょうごく げんば):小山力也
- 元NPO医師。瀕死の重傷を負った雑賀を助け、親友関係に。現在は伊豆在住の医師。
[編集] ユーフォリア
- 白金 克也(しろがね かつや):子安武人
- バレエダンサー。ユーフォリアと呼ばれる超人。体をゴムのように変形させることができる。 フェティッシュ:ゴム
- 小金井 薫(こがねい かおる):横尾まり
- 画家の妻であったが現在は未亡人。ダイヤモンド好きが高じ倶楽部会員に。体をダイヤモンドにできる。戦闘の時は、指を尖らせナイフのように切り裂く。 フェティッシュ:ダイヤモンド
- 溝ノ口(みぞのぐち):五王四郎
- 歯科医。秘密倶楽部のVIP会員。背中から、触手が八本でてくる。 フェティッシュ:歯
- 百合ヶ丘 蘭(ゆりがおか らん):草尾毅
- 美容業界で名を馳せる。知らない人はいないとされる凄腕エステティシャン。背中にクモの刺青がある。体中に刺青があり、実物にすることができる。 フェティッシュ:刺青
- 神田(かんだ):大友龍三郎
- VIP会員の1人。職業は神父。電流を操ることができる。 フェティッシュ:電気
- 弦巻 ミハル(つるまき みはる):岡本麻弥
- 幼少時に心中事件に巻き込まれ、それ以来愛人とともに入水自殺を繰り返すようになった。元チョイ役女優。 フェティッシュ:水
- 落合 征二(おちあい せいじ):金尾哲夫
- 元ジャーナリストで、現衆議院議員。白い鷲の会代表。 フェティッシュ:音
- 小説版では参議院議員 フェティッシュ:健全な肉体と精神
[編集] スタッフ
- 原作:GONZO
- 監督:杉島邦久
- シリーズ構成:吉田伸
- キャラクター原案:コザキユースケ
- キャラクターデザイン:石浜真史
- 美術監督:衛藤功二
- 音響監督:鶴岡陽太(楽音舎)
- 音楽:光宗信吉
- 制作:GONZO、TAP
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ
- 「グラビアの美少女(原題:Girls On Film)」
- 歌:Duran Duran
- エンディングテーマ
[編集] サブタイトル
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[編集] 外部リンク
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