VEIGUES
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『VEIGUES』(ヴェイグス)は、ゲームアーツが1988年12月16日に発売した、NECのパーソナルコンピューター「PC8801SR」以降の機種対応のゲームソフト。
後に、冗長気味だったステージを短縮し、NECのコンシューマーゲーム機PCエンジンに移植された。発売はビクター音楽産業だが開発はbits Laboratoryが行った。
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[編集] ストーリー
西暦2321年10月8日、突如として太平洋沿岸の都市が謎の敵の攻撃にさらされる。
当初、異星人の侵略かと思われたが、太陽系全域をカバーする空間密度探査レーダーには侵入の形跡は認められず、外宇宙からの侵略は否定された。
その後の調査で、南太平洋の深度約100~1000メートルの海底に全長1200キロにも及ぶ高エネルギー反応が発見された。データ分析の結果、敵の基地施設と判明、「ミズガルズサーペント」と命名される。
だが、ミズガルズサーペントを攻撃する武器を持たない人類は、かろうじて撃墜出来た敵の残骸を解析し、敵兵器に対抗、およびミズガルズサーペントを攻撃、破壊が可能な兵器の開発を始めるが、完成までに実に3年の月日を要した。
西暦2324年、数多の犠牲を払い完成した戦術格闘機TG-20D5「ヴェイグス」に最後の希望を託し、作戦名「オペレーション・ラストラリー」が開始される。
[編集] ゲーム・システム
ゲーム自体は、サイドビュータイプの強制横スクロールアクションシューティングゲームに分類される。ただ、同社の高度なプログラミング技術によって、当時のパソコンゲームとしては極端に大きなキャラクターが画面上を激しく動き回る点で画期的とされ、また同社の定評あるグラフィックやBGMも高い完成度に仕上がっていた。しかし同社作品の他の例に漏れず難易度は高く設定されていたた。
ヴェイグスは通常、地面の上をローラーダッシュ(機甲界ガリアン等の当時のロボットアニメで多く見られたギミックで、脚部に内装された駆動輪で平地を滑走する事ができる)しており、左右キーで前後に移動、ジャンプと下キーを入れた際に方向転換(その場でクイックターン)する。なおクイックターン時には当たり判定がなくなるので、これを利用して敵の攻撃を回避する。ヴェイグスはダメージを受けるとシールドを消耗するが、これは時間と共に回復する。しかしシールドが無い時にダメージを受けると、頭部センサーかビームガンかフィールドパンチが破損し、これによって「頭部センサー破損→敵の攻撃方向を知らせる警告が出ない」・「ビームガン破損」・「フィールドパンチ破損」で更に戦況が厳しくなる。
武装は主兵装であるビームガン(進行方向に水平発射される)と発射角度を調節できる迎撃バルカン(ボディバルカンとも)、そして最大の威力を持つフィールドパンチの三種類である。パンチは威力があるものの、最初の内はほとんど衝突寸前の状態で打たねば成らず、また発射から攻撃まで僅かにタイムラグが在るため、上手くタイミングを計らないと成らない。ビームガンは左右に連射できるが、命中範囲は狭く、また最初の内はかなり威力が小さい。迎撃バルカンは連射性や攻撃対応範囲は広い物の、手動で発射角度を調節しなければならず、最初の内は威力はほとんど気休め程度である。
各エリアをクリアすると敵撃破数によってユニットが補給され、これをパンチ・ジャンプジェット・迎撃バルカン・シールド予備エネルギーのいずれかをプレーヤーの好みで選択して補充する。なおヴェイグスはほとんど本体が完成した時点で実戦投入された…と云う設定で、専用火器であるビームガンは開発が間に合わなかったため、一定エリアをクリアすると、この開発が間に合わなかったビームガンが使えるようになり、強化される。最初の内は頼りない短距離ビーム兵器が、徐々に強化され、最大では巨大な核融合ビームを連射出来るように成る。
最初のエリアではパンチとビームガンだけでもある程度対応できる敵しか現れないが、エリアを進む毎に様々に個性的な敵が登場、特にボスキャラに至っては頭上からビーム攻撃してくる物やアームパンチを繰り出す物・固いシェルを持ち、攻撃する直前まで弱点が出てこないといった具合で変化に富み、雑魚キャラもビームガンやパンチで破壊できない位置(必然的に迎撃バルカンでちまちまと叩くしかない)に現れる物も出るなど、戦況に応じて武器を上手に使い分けないと成らない。
フィールドパンチ攻撃は連発が出来ないが、バグを利用して連発することが出来る(PC8801SRで確認)。難易度の高いゲームをクリアするためのテクニックとして知られている。
- ジャンプ中、着地寸前にパンチを出すと着地後に自動的にもう一度パンチが出る。
- パンチが出る直前にクイックターン入力すると、クイックターン後に自動的にもう一度パンチが出る。
[編集] 武装
右腕 着脱式ビームガンおよびFCS
- GAUSE GUN-GG10
- 開発国 ドイツ
- 有効射程距離750m
- 出力 1200mps
- PULSE LASER CANNON-PLC2
- 開発国 スイス
- 有効射程距離1500m
- 出力 12mj
- ASSAULT GAUSE GUN-AGG5
- 開発国 ドイツ
- 有効射程距離1200m
- 出力 960mps
- PLAZMA RIFLE-PR 2G
- 開発国 日本
- 有効射程距離2250m
- 出力 100MW
- TWN LASER GUN-DLG 3
- 開発国 スイス
- 有効射程距離2000m
- 出力 30mj
- PLAZMA CANNON-PC X
- 開発国 日本
- 有効射程距離3000m
- 出力 225MW
左腕 フィールド・パンチ・システム
- フィールド・パンチ・システムは、ヴェイグスの機体保護に使用されているフィールド・スキン・システムを攻撃に転用したもの。フィールド・スキンで防御されている敵機に最も効果的なダメージを与えられる武装である。6段階ある増幅器は世界各国で開発されている。
胴体 胸部オプチカル・ガンおよび分子解放炉
- オプチカル・ディフェンス・ガン
- 開発国 アメリカ
- エネルギー消費がごく僅かな、荷電粒子を断続的に発射する武装。
- オプチカル・バルカン
- 開発国 アメリカ
- 機関砲の様な6門の銃身(エネルギーチューブ)を持つもの。オプチカル・ディフェンス・ガンの改良型と思われる。
- レーザー・ブラスター
- 開発国 日本
- 出力の弱かった半導体レーザーを、技術革新により兵器として実用化したもの。
- 分子解放炉
- 出力2.6GW。エネルギー源は銅。1kgで6時間の作戦行動をとれる。
頭部 各種センサー
- Optical Sighting Eye
- Ultra-Violet Camere
- Infra-Red Camere
- Super Sonar
- 3D-Seraching Rader
[編集] 使用されているオーバーテクノロジー
- Molecule Disintegrater System(分子解放炉)
- 分子解放炉は物質の分子を切り離し、その分離するマイナスエネルギーを変換、取り出すことができる。不安定な核分裂と違い、安定した物質を分解するだけなので放射能を発生させずにエネルギーを得ることができる。
- Field Skin Generater System(フィールド・スキン・システム)
- フィールド・スキン・システムは、皮膚のように機体を包む0.2mmの純粋エネルギーの力場で、物理的攻撃はすべてこれによって遮られ、機体には物理的ダメージが達することはない。物理攻撃に対し無敵に思えるこの防御システムも、攻撃のダメージを吸収・反発する時にエネルギーを失い一時的に弱体化してしまう。弱体化したフィールドは分子解放炉からのエネルギー供給により、多少の時間が掛かるが元の状態に回復する。
- Mass/Inertia Neutralizer System(質量/慣性中和システム)
- 質量/慣性中和システムは、対象物の質量に作用する重力を制御し、質量を軽減させる。軽減したために消失するはずの慣性も制御できる。