のび太の結婚前夜
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のび太の結婚前夜(-た-けっこんぜんや)は1999年3月6日に「のび太の宇宙漂流記」と同時上映公開されたてんとう虫コミックス25巻「のび太の結婚前夜」を原作とする「ドラえもん」のアニメ映画。および、テレビアニメ「ドラえもん」で1981年に「のび太の結婚式?!」として放映されたもののリメイク版である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 物語のあらすじ
しずかと出木杉が空き地で「白雪姫」の劇の練習をしているところを見て、のび太は本当に将来自分としずかちゃんが結婚できるのかどうか不安になる。そこでドラえもんと共に、タイムマシンでのび太の結婚式の日へ向かったが、間違えてその前日に着いてしまった。せっかくだからと未来ののび太の結婚前日の様子を見ていくことにするが…。
[編集] 概要
予告編でののび太のセリフである「いつの間にか僕は夜中に一人でトイレに行けるようになった、電車に乗って会社に通うようになった。でも本当に僕は変わったのかな?ねえドラえもん、僕は明日結婚するよ・・・。」とは、のび太が少年の頃に抱いていた「社会への不安」を根本的に変える結果になった。決してドラえもんによりかかったまま成長したのではなく一人の男として仲間からも信頼され、しずかからも自分を本気で守ってくれる大きな存在として認められるまでになっていた。
今作中に、しずかは結婚と両親への愛情の間で困惑してしまうが、しずかの父の言葉で戸惑いを断ち切るシーンがある。このシーンにおけるしずかの父の言葉は、しずかやその場に立ち会ったのび太とドラえもんも感動させ、また親の子供への優しさと愛情をあたたかく表現してあることが、上映後には高く評価され、ドラえもん作品における名台詞の一つと言われるほどである。
他にも、大人ののび太、ジャイアン、スネ夫、出木杉が飲み交わしているシーン、酔ったジャイアンがのび太に感謝しているシーンなど、全体的に大人向けのシーンが多く、子どもの頃にドラえもんを見て育った20代~30代の親世代にとって、非常に共感できるシーンが多い構成となっている。
[編集] キャスト
- ドラえもん:大山のぶ代
- のび太:小原乃梨子
- しずか:野村道子
- スネ夫:肝付兼太
- ジャイアン:たてかべ和也
- 出木杉:白川澄子
- しずかの父:久米明
- しずかの母:松原雅子
- 先生:田中亮一
- おばあさん、ドレスのスタイリスト:江森浩子
- タクシードライバー:中嶋聡彦
- 高木さん:柴本浩行
- 女の子、ホテルのフロント:渡辺美佐
- となりのおばさん:水原リン
[編集] スタッフ
- 監督・作画監督:渡辺歩
- 脚本:藤本信行
- 美術監督:柴山恵理子
- 色彩設計:照谷美和子
- 撮影監督:熊谷正弘
- 編集:岡安肇
- 録音監督:浦上靖夫
- 効果:横山正和
- 音楽:菊池俊輔
- 制作デスク:武井健
- 制作担当:松土隆二
- プロデューサー:増子相二郎、木村純一、梶淳
- 制作協力:藤子プロ、ASATSU-DK
- 制作:シンエイ動画、小学館、テレビ朝日
[編集] 主題歌
- 「幸せのドア」