エントゥームド
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エントゥームド ENTOMBED |
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出身地 | スウェーデン ![]() ストックホルム県 ストックホルム |
活動期間 | 1987年~現在 |
ジャンル | デスメタル デス・アンド・ロール |
レーベル | イヤーエイク・レコード ミュージック・フォー・ネイション |
メンバー | L-G・ペトロフ アレクス・ヘリッド ウフェ・セイダールンド ユルゲン・スンドストロム ピーター・スターンヴィンド |
旧メンバー | ニッケ・アンダーソン ラーズ・ローゼンバーグ デイヴィッド・ブロムクイスト ジョニー・ドルデヴィック |
エントゥームド (ENTOMBED) は、スウェーデンのストックホルム出身のデスメタルバンドである。スウェーデンのデスメタルシーンの創生期から活躍している。
最初の2枚のアルバムはストックホルムのサンライト・スタジオでトマス・スコッグスベルグをプロデューサーと共にレコーディングを行い、チリチリとした高音のギターサウンドが特徴的なスウェディッシュ・メタルのサウンドをディスメンバーらと共に確立させ世界中に影響を与えた。今でも北欧デスメタルと言えば当時の彼らのようなサウンドのことを指すことが多い。
その後のロックンロールにデスメタルのエッジを加えたかのようなサウンドに変化し、デス・アンド・ロール(Death'N Roll)と呼ばれるようになった。ドラムのニッケ・アンダーソンが脱退後の5thアルバム『Same Difference』ではオルタナティブ・ロック寄りのサウンドになりファンの間では賛否両論が起こったが、6thアルバム『Uprising』より再びモーターヘッドばりの暴走デス・アンド・ロールに回帰した。
また、2002年にはスウェーデン、ストックホルムのロイヤル・オペラ・ハウスでロイヤル・バレエ団とエントゥームドが競演するという公演がが8回行われ大盛況を迎えた。これはエントゥームドがバレエ公演用の曲を演奏するのではなく、エントゥームドの曲(勿論デスボイスで歌ってる)に合わせてバレエ団が踊るという大変実験的なものであったらしい。この公演の様子は『Unreal Estate』としてCDでリリースされている。
目次 |
[編集] 略歴
- 1987年、ニヒリスト(Nihilist)として結成する。
- 1989年、同名バンドの存在を知り、エントゥームド(Entombed)と改名する。数本のデモを作成後、イギリスのイヤーエイク・レコードと契約する。
- 1990年、スウェーデン、ストックホルムのサンライト・スタジオでトマス・スコッグスベルグをプロデューサーに迎えレコーディングを行い、1stアルバム『Left Hand Path』(邦題:顛落(てんらく)への道)をリリースする。アルバムではベースはニッケ・アンダーソンとウフェ・セイダールンドが兼任する形となった。ちなみにアルバムの収録曲はほとんどがデモテープ(ニヒリスト時代も含む)に収録された曲である。
- 1991年、ベースにラーズ・ローゼンバーグが加入したが、ボーカルのL-G・ペトロフが脱退してしまいコメコンに加入してしまったので、変わりにニルバーナ2002のボーカリストオリバー・サンドストームをゲストに迎えシングル『Crawl』をリリース。続いてドラムのニッケ・アンダーソンがボーカルを兼任する形で2ndアルバム『Clandenstine』(邦題:密葬)をリリースすることとなった。その後新ボーカルとして元カーネイジのジョニー・ドルデヴィックを加入させヨーロッパとアメリカをツアーした。
- 1992年、イヤーエイク・レコードによるパッケージ・ツアー「ゴッズ・オブ・グラインド」をカーカス、カテドラル、コンフェッサーと共に行い、ツアーに合わせてシングル『Stranger Aemons』をリリースした。ジョニー・ドルデヴィックが脱退したのでL-G・ペトロフを再度加入させる事になった。
- 1993年、ミニアルバム『Hollowman』をリリースし、次いで3rdアルバム『Wolverine Blues』をリリース。
- 1994年、ミニアルバム『Out of Hand』をリリース。
- 1995年、ラーズ・ローゼンバーグが脱退し、後任にグレイブのユルゲン・スンドストロムが加入した。
- 1996年、イヤーエイク・レコードを離れ、ミュージック・フォー・ネイションと契約し、サンライト・スタジオでアルバムのレコーディングを行う。
- 1997年、3月にミュージック・フォー・ネイションより4thアルバム『DCLXVI: To Ride, Shoot Straight and Speak the Truth』(邦題:スピーク・ザ・トゥルース!)をリリース。ニッケ・アンダーソンは1995年より活動していたサイド・プロジェクトヘラコプターズに専念するために脱退し、後任にピーター・スターンヴィンドを迎える。
- 1998年、プロデューサーに初めてトマス・スコッグスベルグ以外のダニエル・レイを起用してレコーディングを行い、5thアルバム『Same Difference』をリリース。また、古巣のイヤーエイクから契約消化のためか1992年にロンドンのアストリアで行われた「ゴッズ・オブ・グラインド」ツアーのファイナル公演を記録したライブアルバム『Monkey Puss』がCDとビデオでリリースされる。ビデオはその後2001年にPVを加えてDVDとして発売された。またこの年に初来日公演を行う。
- 1999年、マンズ。ルイン・レコードよりミニアルバム『Black Juju』をリリース。
- 2000年、初のセルフ・プロデュース作となる6thアルバム『Uprising』をリリース。
- 2001年、セルフ・プロデュース作の7thアルバム『Morning Star』をリリース。
- 2002年、2月15日からスウェーデン、ストックホルムのロイヤル・オペラ・ハウスでロイヤル・バレエ団との公演がが8回行われ大盛況を迎えた。
- 2003年、8thアルバム『Inferno』をリリース。
- 2004年、2002年3月1日スウェーデン、ストックホルムのロイヤル・オペラ・ハウスで行われたロイヤル・バレエ団の公演がが『Unreal Estate』としてリリースされた。
[編集] 備考
- 2ndアルバム『Clandenstine』(邦題:密葬)はクレジット上ではボーカルはジョニー・ドルデヴィックとなっているが、実際にボーカルを務めたのはドラムのニッケ・アンダーソンである。
- 3rdアルバム『Wolverine Blues』のアメリカ盤は初回限定としてX-メンのウルヴァリンが主人公のマーベル・コミック社製作のコミックがついていた。
- 3rdアルバム『Wolverine Blues』は日本で当時テレビ東京系列で放映されていたアニメ版X-メンのCM枠でアルバムの宣伝がトイズ・ファクトリーより行われていた。
[編集] メンバー
[編集] 現在のメンバー
- L-G・ペトロフ L-G Petorov - (Vo) (1989-1991,1992- )
- 一時脱退時はコメコンに在籍。
- アレクス・ヘリッド Alex Hellid - (G) (1989- )
- ウフェ・セイダールンド Uffe Cederlund - (G) (1989- )
- ユルゲン・サンドストロム Jörgen Sandström - (B) (1995- )
- ナザムの『Helvete』(2003年)にゲスト参加している。
- ピーター・スターンヴィンド Peter Stjärnvind - (Ds) (1997- )
- 加入前はフェイス・ダウンに在籍。
[編集] 過去のメンバー
- ニッケ・アンダーソン Nicke Anderson - (Ds) (1989-1997)
- ラーズ・ローゼンバーグ Lars Rosenberg - (B) (1991-1995)
- 脱退後はセリオンに加入。
- デイヴィッド・ブロムクイスト David Blomqvist - (G) (1989)
- ジョニー・ドルデヴィック Jonny Dordevic - (vo) (1991-1992)
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- 元カーネイジ、脱退後はスピリチュアル・ベガースに加入。
[編集] ディスコグラフィ
[編集] アルバム
- 1990年 Left Hand Path(邦題:顛落(てんらく)への道)
- 1991年 Clandenstine(邦題:密葬 )
- 1993年 Wolverine Blues
- 1997年 DCLXVI: To Ride, Shoot Straight and Speak the Truth(邦題:スピーク・ザ・トゥルース!)
- 1998年 Same Difference
- 2000年 Upriging
- 2001年 Morning Star
- 2003年 Inferno
[編集] シングル・ミニアルバム
- 1991年 Crawl
- 1992年 Stranger Aemons
- 1993年 Hollowman
- 1994年 Out of Hand
- 1995年 split w/The New Bomb Tunks
- 1999年 Black Juju
- 1998年 Wreckage
[編集] ライブ
- 1998年 Monkey Puss (Live in London)
- 2004年 Unreal Estate
[編集] ベスト
- 1996年 Entombed(邦題:埋葬の痕跡)
- 2002年 Prise the Lord, Sons of Satan (カバー集)
[編集] ベスト・コンピレーション
- 1992年 V.A. / Gods of Grind
- 1994年 V.A. / Earplagged(邦題:耳栓)
- 1994年 V.A. / Earplagged2(邦題:耳栓2)
- 1999年 V.A. / Never Give In - Tribute to Bad Brains
- 2000年 V.A. / Power from the North -Sweden Rocks the World-
- 2004年 V.A. / AMP Magazine Presents Volume3: Metal
[編集] ビデオ
- 1998年 Monkey Puss (Live in London)(PV、ライブ)
[編集] 外部リンク
- http://www.entombed.org/ 公式サイト(英語)