オケアノス
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オケアノス(オーケアノス、’Ωκεανός)は、ギリシア神話に登場する海神。特に外洋の海流を神格化したもの。ラテン語では、オケアヌスと言う。
ウラノスとガイアの息子でティタンの長兄。
また テテュスの夫で、彼女との間に3000人の河神の息子をもうけた。 また、オケアニデスと総称される3000人の泉や地下水の女神の娘をもうけた。
謀略を嫌う性格とされ、クロノスがウラノスから王位を奪った時には、ティタンの中で唯一謀議に加わらなかったという。
また、ティタノマキアの際にも、娘のステュクスに対し、いち早くゼウスに降伏するよう勧めた。
ギリシア神話の世界観では、世界は円盤状になっており、大陸の周りを海が取り囲み、海流=オケアノスがぐるぐると回っているとされた。
それ故、神話においてオケアノスの領域という言葉は、しばしば「地の果て」という意味で用いられる。 また、地上の全ての河川や泉の水は、オケアノスの水が分かれて地下を通り、地上に現れると考えられていた。
英語で大洋を意味するoceanは、オケアノスの名に由来する。