サトラレ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
ウィキポータル |
日本の漫画作品 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
この「サトラレ」は、まだ完結していない作品や番組に関する項目です。ある程度ストーリー・番組内容がまとまってから編集するようにしてください。 |
『サトラレ』は、佐藤マコトによる漫画作品、および作品内の架空の病名もしくはその患者の通称。2009年12月現在は『サトラレneo』として講談社の雑誌「イブニング」に連載中。
目次 |
[編集] 概要
サトラレとは、あらゆる思考が思念波となって周囲に伝播してしまう症状を示す架空の病名またはその患者をさす。正式名称は先天性R型脳梁変成症。サトラレは、例外なく国益に関わるほどの天才であるが、本人に告知すれば全ての思考を周囲に知られる苦痛から精神崩壊を招いてしまうため、日本ではサトラレ対策委員会なる組織が保護している、というのが物語の基本構造となっている。映画『トゥルーマン・ショー』に強く影響されているものの、単なる真似ではなく、サトラレという設定を持ち込み、物語に絶妙なバランスと展開性を成り立たせている。
「サトラレ」というネーミングは、人の思考を読み取る妖怪「サトリ」の受動態から来ていると思われる。また、作品中にはサトラレの思考を感知できない「サトレズ」という体質の人間や自分をサトラレと思い込んでノイローゼになる人間も存在する。
2001年には映画化された(監督:本広克行、出演:安藤政信、鈴木京香)ほか、2002年にはテレビ朝日・木曜ドラマでテレビドラマ化(主演:オダギリジョー)もされた。
[編集] 登場人物
[編集] サトラレ
- 西山幸夫
- 一見ボケッとした印象のさえない青年。しかし、サトラレ達の中でも随一の頭脳の持ち主で、強い刺激を受けると思念波が半径30㎞以上になることもある。
- 量子物理学を専攻し、後に核融合発電実用化への目処をつけた。
- サトラレ対策委員会の小松洋子と恋愛結婚し一女をもうける。
- 巨乳の女性が大好き。壁にぶつかると「こんな難しい問題、サトラレみたいな頭の良い奴にやらせればいいんだよ」とぼやく。
- 西山光
- 西山幸夫と小松洋子の間に生まれた娘。通常時の思念波が半径1㎞以上に及ぶため、警備体制の変更をもたらした。
- 父から受け継いだ核融合発電の研究を進めている。
- 続編のサトラレneoでは、18歳になった彼女を中心に話が進む。
- 白木重文
- 日本で二番目に確認されたサトラレ。サトラレであることを周りから揶揄され続けたため、強度のPTSDを患っている。
- サトラレ保護法の立案に参加し、同法成立後は南海の孤島で一人暮らしをしている。
- 島内の情報端末を使って会社を経営しており、その事業を通して他のサトラレ達を影で援助している。
- 木村浩
- “サトラレの町”で育てられた子供。ある偶然から自分がサトラレであることを知ってしまい、白木が住む島へやって来る。
- 普段はシニカルだが、根は純情。後に生物学を専攻する。
- 里見健一
- 臨床医。守秘義務のある臨床医から研究医になるように、サトラレ対策委員会から再三圧力を受けていたが、意志を変えず、臨床医学にこだわり続ける。
- 両親は既に亡く、祖母と二人暮らしをしている。
- 片桐りん
- 父の同級生だった白木のアドバイスにより、思ったことを何でも素直に口に出すように育てられた。
- ただ、余りにあけすけに物を言うため、父にとっては心配の種となった。が、警備する上では他のサトラレより楽。
- プロ棋士を目指していたが断念し、宮本直己名人のお嫁さんを目指している。
- おまじないやジンクスを信じる乙女。
- 後に環境問題に強い関心を抱くようになる。
- 星野勝美
- 日本で三番目に見つかったサトラレであり、サトラレ保護法で守られて育った最初のサトラレである。
- 航空宇宙技術研究の第一人者で、社会人としての常識を備えている。
- サトラレ対策委員会の企画したお見合いパーティーで知り合った元舞台女優と結婚。保護法成立後、最初の既婚者となる。
- 大槻翔
- 正義感が強いが、“正義は力”と考えているため、喧嘩による騒動が絶えない。
- 椎名由紀
- 日本で最初に確認されたサトラレ。天文学を専攻し将来を嘱望されていたが、住んでいたアパートが火事になり焼死。自殺として処理され、これがサトラレ保護法成立のきっかけとなる。
- 岩田治郎
- 政治家を志すが、守秘義務があるため、サトラレ対策委員会からの圧力で断念。
- しかし、行政に関わりたいという気持ちが強かったため、M県知事の大場順一に拾われる形でM県土木部都市計画課に配属。
- 川又忠
- 両親の死をきっかけに周りの人間全てを憎むようになってしまったサトラレ。
- 彼がまき散らす悪意のために委員会は選択を迫られる。
- 古賀仁
- サトラレノイローゼになったサトラレ。ふとした瞬間に残虐行為を夢想し、その思念をばらまいてしまうため、サトラレ対策委員会は対処に苦慮している。
- 分子工学を専攻し、核融合炉研究に不可欠な研究を進めている。
- 北島智紀・川中智康
- 双子のサトラレ。生後半年でサトラレであることが発覚。すぐに兄の智紀が資産家の北島家に養子に出され、弟の智康はシングルマザーの母と二人暮らしすることになる。
- 互いの存在をかすかに覚えており、再会を望んでいた。
- 智紀は養父の跡を継いで会社経営をし、智康は天文学を専攻。
- クリスティン・ブラウン
- アメリカ人のサトラレ。通称クリス。サトラレであることを告知された後、特別に作られた5000人規模の町で普通に社会生活を送っている。
- ロバート・ゲイツ
- アメリカ人のサトラレ。クリス同様、告知を受けるが…。
[編集] サトラレ対策委員会
- 国光ひろみ
- サトラレ対策委員会委員長。椎名由紀とは大学の一年後輩に当たる。彼女の死後、サトラレ保護に尽力する。
- 小松洋子
- 西山幸夫から、異性として興味を持たれず、友人として不快感をもたれない女性として選ばれ、西山の周辺警護に当たっていた。が、ある事件がきっかけで相思相愛になり結婚。光をもうける。
- ヘリコプターの操縦技能、看護師資格を有している。
- 木下
- 科学技術庁からサトラレ対策委員会へ出向してきた官僚。保護対策の現場責任者。後にサトラレに対する告知を検討することとなる。
- 二ノ宮一家
- 夫は警備主任で小松の大学の先輩に当たる。かつては小松に恋心を抱いていた。堅物で、感覚がどこかズレている。
- 妻の良子も対策委員であり警備担当。国体での優勝経験もある。
- 二人の間に生まれた幸子は、西山光とほぼ同時期に生まれ、光の代役を務めている。
- 佐伯
- 仕事中は黒縁メガネで地味な格好をしているが、実はスタイル抜群の美女。
- 本来、対策委員は出来るだけ目立たないことを義務づけられているが、彼女は本当に必要でないときにも、警備対象者に色目を使うことがあり、対策委員の中では一癖ある人物といえる。
- 岩田忍
- 岩田治郎の息子で父の私設秘書と警備主任を兼ねている。サトラレでないがIQ180の天才であり、大学ラグビー部の主将として日本一になったこともある。
- 大場は自分の後釜に指名しようと考えている。
[編集] サトラレの関係者
- 山田一郎
- 脳神経外科の権威でサトラレの研究をしているが、同時に嫌悪感を抱いている。
- 「サトラレは人間ではない」が持論で、サトラレをモルモットのように扱っている。
- 宮本直己
- 将棋の名人。片桐りんの引退戦の相手を務めた事をきっかけに、付合うようになった。
- 卓越した洞察力の持ち主。
- 光夫
- 木村浩の同級生。ガキ大将体質の光夫とシニカルな浩は良く衝突したが、その内、最高の遊び仲間となる。
- 浩が島へ行った後も、電話で連絡を取り合っている。
- フィン
- 1990年、偽造パスポートを利用して密入国しようとしていたが遭難し、白木が住む島に漂着した少女。
- 後に白木の伝手で、ある名家に養女として迎えられる。
- 河原美咲
- 木村浩がサトラレであることを自覚してから出会った初恋の相手。一歳上。
- 心臓が弱く、すぐに息切れをする。父は既に亡く、母は男と家を出たため、飲んだくれの祖父と二人暮らし。
- 東上
- “サトラレの町”で生まれ育ったサトレズの青年。特別国家公務員として実験に参加し続けている。
- 観察眼が優れている。
- 大場順一
- M県知事。政治の世界から遠ざけられようとしていた岩田治郎を県職員として受け入れる。
- 嘘のつけない岩田を上手く人気取りに利用する野心家。
[編集] サトラレ対策委員会
先天性R型脳梁変成症患者(通称サトラレ)の保護並びに保全及び国益の能率的な接収を目的とする日本政府の架空の独立機関。
命令系統は内閣総理大臣直属。普段は官房長官の直轄下に置かれる。職員は政府の保護専門特別職。委員長は特命対策担当閣僚一名。委員は科学者、医学者、有識者、閣僚、政治家、軍関係者から構成。通常国益に能率的に利用する為、国家機関の職員として常勤させるよう対象者に対して折衝を持ちかける。委員会の執行組織として事務総局が設置されている。さらに、自衛隊は当委員会に協力する役目を負う。
[編集] 予算
国家予算として税金から賄う。しかし、超法規的措置により、他の国家機関から独立した特別予算枠による国家特命任務活動予算手続きを通過した上での資金でなければならない。
[編集] 組織
- 委員長(閣僚)
- 各委員
- 有識者審理会
- 事務総局
- 保護防護局
- 保護警護局
- 保護支援局
- サトラレ情報局
[編集] 権限
- 先天性R型脳梁変成症患者(以下・対象者)を保護する上では、当委員会ならびにその執行組織は、通常の法規を逸脱する超法規的措置を独断で発動することが出来る。
- 保護対象者の健全なる警護任務の遂行を執行する上でその必要があると認められる場合は自衛隊及び警察の協力出動を要請することが出来る。
- 国益の円滑なる接収の為に、保護対象者への情報工作をする権限を有す。
- 国益の円滑なる接収の為に、保護対象者の進路を当委員会で決定する権限を有す。
- 国益の円滑なる接収の為に、各国家機関、各自治体、各民間企業に対象者雇用受け入れを要請し、半ば強制的に承諾させる権限を有す。
[編集] サトラレ保護法
- 1979年成立
- サトラレ本人にサトラレであることを故意に告知した場合、七年以上の実刑に処せられる。
[編集] 映画
[編集] タイトル
- サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS
[編集] スタッフ
[編集] 出演
[編集] 主題歌
- 『LOST CHILD』
- Performed by:藤原ヒロシ + 大沢伸一 feat. クリスタル・ケイ
- レーベル:ソニー・ミュージックエンタテインメント
- 作詞:西尾佐栄子
- 作曲:藤原ヒロシ + 大沢伸一
[編集] 備考
- 「岐阜県のほぼ真ん中に位置する奥美濃町」という架空の町を舞台としており、実際のロケも岐阜県のほぼ真ん中に位置する八幡町 (現在の郡上市)を中心に行なわれた。
- この映画はマツダ・トリビュートの異業種プロジェクト「tributelink」の一環として行われ、サントラ盤もソニー・ミュージックエンタテインメントのレーベル「tributelink」からリリースされた。
[編集] TVドラマ
ドラマ |
![]() |
Portal : テレビ Portal : ドラマ |
ドラマ一覧 |
日本のドラマ |
カテゴリ |
テレビドラマ |
プロジェクト |
テレビドラマ |
[編集] スタッフ
- 原作:佐藤マコト(講談社刊「隔週刊イブニング」連載)
- 脚本:尾崎将也、吉田玲子
- 音楽:大島ミチル
- 原案協力:村田俊明、中塚康博、千葉泰久(講談社「隔週刊イブニング」編集部)
- チーフプロデューサー:黒田徹也 (tv asahi)
- プロデューサー:横地郁英 (tv asahi) 、遠田孝一 (MMJ)
- 演出:高丸雅隆、塚本連平、田村直己
- 製作:tv asahi、MMJ
[編集] 出演
- 星野法子:鶴田真由
- 里見健一:オダギリジョー
- 藤堂悟史:杉本哲太
- 中田千春:神田うの
- 松村加奈:畑野ひろ子
- 川上めぐみ:小池栄子
- 吉川俊介:佐々木蔵之介
- 工藤和彦:光石研
- 佐伯伸二:佐戸井けん太
- 水沢秀子:猫背椿
- 伊藤恵子:初音映莉子
- 山岡豊:北村総一朗
- 里見弘子:風吹ジュン
- ナレーション:中村正
[編集] 主題歌
- 『逢いたい気持ち』
- 歌、演奏:GLAY
- レーベル:東芝EMI
- 作詞、作曲:TAKURO
- 編曲:GLAY & MASAHIDE SAKUMA
[編集] その他
[編集] サブタイトル
- 彼の心…透明
- 100%失恋彼は恋できない
- 一番迷惑なプレゼント
- 意識不明!!奇跡おこす…心の声
- 危険!!新たなサトラレ…大接近
- 赤ちゃんはオレが育てる!!
- (秘)お見合い心の声に…父激怒!!
- 最後の夜!!母さん…死なないで
- 母の手術!!天才が…奇跡を?
- 最終回!!オレは…サトラレ!?
[編集] 関連サイト
テレビ朝日木曜ドラマ | ||
---|---|---|
前番組 | サトラレ | 次番組 |
眠れぬ夜を抱いて | 逮捕しちゃうぞ (ドラマ版) |
カテゴリ: 未完の作品 | 漫画作品 さ | イブニング | 漫画関連のスタブ項目 | 日本の映画作品 | 2001年の映画 | 映画関連のスタブ項目 | テレビ朝日木曜9時枠の連続ドラマ | 2002年のテレビドラマ | テレビ番組に関するスタブ