シーランド公国
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- シーランド公国
- Principality of Sealand
-
(国旗) (国章) - 国の標語 : E mare libertas
(ラテン語: "海からの自由") - 国歌 : 海からの自由
公用語 英語 首都 なし 最大の都市 なし 君主 ロイ・ベーツ公(自称) 摂政王子 マイケル摂政王子(自称) 面積
- 総計
- 水面積率世界第位
0.000,207km²
不明人口
- 総計(2006年)
- 人口密度世界第位
4人
19,324人/km²GDP(自国通貨表示)
- 合計(Xxxx年)
xxx,xxxシーランド・ドルGDP(MER)
- 合計(Xxxx年)世界第xx位
xxx,xxxドルGDP(PPP)
- 合計(年)
- 1人当り世界第???位
ドル
ドル独立
- 宣言イギリスより
1967年9月2日通貨 シーランド・ドル('SX$','SXD'?)(アメリカ・ドルと等価) 時間帯 UTC (DST: ) ccTLD なし 国際電話番号 不明 - 註1 : 面積 207平方メートル[要出典]はちょうどバスケットボールのコート程度である。
註2 : 人口は4人だが14人の「政府職員」が存在)。
註3 : 「君主」、「摂政王子」の他に、しばしばジョアン公妃を「共同統治者」と称することもある。
シーランド公国(シーランドこうこく、Principality of Sealand)は、北海の南端、イギリス南東岸から10km沖合いに浮かぶ世界最小の面積を持つ自称「国家」である。しかしながら、世界中の主たる国はシーランド公国を承認しておらず(2007年現在、国連に加盟する192か国の中でシーランド公国を国家として承認している国は1か国も無い)、国際法上は「国家」と呼ぶことはできない。
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[編集] 地理
シーランド公国は海底に設置したアンカー部分、2本の円柱、甲板という3つの部分から構成されている。円柱部分は7階層のデッキ(AからG)となっている。発電機の置かれたAデッキとその直下のBデッキが海面上に、CからGデッキが海面下に位置する。BデッキからEデッキは戦時中、食糧貯蔵庫、および要員の船室に、Fデッキは弾薬庫、Gデッキは資材置き場となっていた。360度のオーシャンビューが売りだが、Aデッキの発電機の振動がすさまじく、住環境はあまりよくないようだ。しかし、プライバシーは完全に保障されている。
右の地図では、両国の位置とそれぞれの領海との関係を示すためにシーランド公国から3海里(青点線)と12海里(青実線)、イギリスから3海里(黒点線)と12海里(黒実線)の範囲を示した。
イギリスの領海は1987年以前は3海里(約5.5km)であったが、以降は12海里(約22km)と規定されている。つまり、1987年以降はシーランド公国全体がイギリスの領海内に含まれている。
[編集] 歴史
イギリスは第二次世界大戦中、沿岸防衛の拠点として4つの海上要塞と多数の海上トーチカを建設した。シーランド公国が領土としている Roughs は、最も北に位置していた海上要塞であり、1942年に建設された。イギリス沖10kmの北海洋上にある。
戦時中は150から300人もの兵員が常時駐留していたが、大戦終了後に要塞は放棄された。ところが、1967年9月2日に元英国陸軍少佐で海賊放送の運営者だったパディ・ロイ・ベーツが、当時イギリスの領海外に存在したこの要塞に目をつけ「独立宣言」を発表、要塞を「シーランド」と名付け、自ら「ロイ・ベーツ公」と名乗った。
イギリスは強制的に立ち退かせようと裁判に訴えたが、1968年11月25日に出された判決では、シーランドがイギリスの領海外に存在し且つイギリスを含めて周辺諸国が領有を主張していなかったことから、イギリス司法の管轄外とされた。イギリス司法の及ばない空白地帯となり、シーランドは独立を達成したとも言えるが、シーランドを独立国家として承認する国・政府が現れることはなかった。
2006年6月23日、老朽化した発電機から火災が発生したが、同6月25日にはベーツ夫妻が国土に戻り、7月末には発電機や焼失した配線系統の復旧が完了した。
2007年1月8日付のイギリス「デイリー・テレグラフ」紙で、6500万ポンドで国全体が売りに出されていることが報じられた。なお、あくまでも国家の主権は売る物ではない為、シーランド側では売却(Sale)ではなく、譲渡(Transfer)という言葉が用いられた。
これを受けて、スウェーデンにてBitTorrentのトラッカーを扱うWebサイトen:The Pirate Bay が、買収する意向を表明している(IT Media News 「世界最小国家」買収に BitTorrent サイトが名乗り 2007年1月16日)。
[編集] 軍事
通常時は、たった1名の「兵士」がたった1丁のライフルでシーランド領内を巡回していた。しかし、有事の際にはベーツ公が独自に集めた戦力が加わる事があったため、必ずしもこの兵力が全てとは限らない。
[編集] 経済
シーランド公国ではインターネット上で爵位を販売しており、お金があれば誰でも伯爵や男爵になれる。2006年11月22日放送のフジテレビ「ザ・ベストハウス123」の番組内で西川きよしが購入し、現在西川はこの国の伯爵である。他にも切手やコインを販売している。
また、インターネット上の「データヘイヴン」とする計画もあり、運営会社としてヘイブンコー(HevenCo)社が設立されている。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- Frank R.Turner, The Manusell Sea Forts, Part one: The World War Two Naval Sea Forts of the Thames Estuary., ISBN 0952430304
- 雑誌『Title』 2001年3月号 文芸春秋 pp.36 - 41 「インターネット国家 シーランド公国の野望」 文・写真 雪竹祥子
- 雑誌『COURRiER Japon』2007年1月4日・18日合併号(Vol.27)、p.82、「イギリス東部、幽霊島の知られざる"独立国家"」
[編集] 外部リンク
- シーランド公国公式サイト
- シーランド公国紹介ページ
- 非公認の国々-シーランド公国
- HotWired記事「『独立国』を使って『ネット・データ・ヘイブン』を提供(上)」
- HotWired記事「『独立国』を使って『ネット・データ・ヘイブン』を提供(下)」
- The Offshore Radio Fleet
- Declaratio Regius – The Kingdom of Playland 'independent and sovereign country'.