テタヌラ類
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テタヌラ類(Tetanurae)は、獣脚類恐竜の一グループである。学名の意味は堅い尾であり、このグループの特徴の一つである互いに癒合してあまり曲がらなくなった丈夫な尾を意味している。グループにはアロサウルス、ティラノサウルス、デイノニクス、などとともに分岐分類学的意味で鳥類が含まれる。
1986年、古生物学者ジャック・ゴーティエ(Jack Gauthier)がに分岐分類学的手法により鳥類との類似度によって獣脚類を分類し直した際に提唱されたグループである。獣脚類からエオラプトル、ヘルレラサウルスなどの原始的な種を除いたグループである新獣脚類(Neotheropoda)からケラトサウルス類(ケラトサウルス、アベリサウルス科、コエロフィシス類)を除いたものが含まれる。三畳紀後期(もしくはジュラ紀前期)にケラトサウルス類とテタヌラ類に分岐したと考えられる。従来のヒューネ(Friedrich von Huene)による古典的な獣脚類の分類群であるカルノサウルス類(Carnosauria)とコエルロサウルス類(Coelurosauria)は現在はいずれもテタヌラ類の下位分類群として位置づけられている。
[編集] 系統図
- 有羊膜類 Amniota
- 竜弓類 Sauropsida
[編集] 下位系統
━━テタヌラ類 (Tetanurae)
┣スピノサウルス類 (Spinosauridae)..
┃┗ Spinosaurus
┗アヴィテロポーダ類 (Avetheropoda)
┣カルノサウリア類 (Carnosauria)
┃┗アロサウルス類 (Allosauridae)
┃ ┗アロサウルス Allosaurus
┃
┗コエルロサウルス類 (Coelurosauria)
┣コンプソグナトゥス類 (Compsognathidae)
┃┗中華竜鳥 Sinosauropteryx - 白亜紀前期
┣アルクトメタターサリア類 (Arctometatarsalia)
┃┣オルニトミムス類 (Ornithomimidae)
┃┃┣オルニトミムス Ornithomimus
┃┃┣Struthiomimus
┃┃┗Gallimimums
┃┃
┃┣ティラノサウルス類 (Tyrannosauridae)
┃┃┣ティラノサウルス Tyrannosaurus rex
┃┃┗アルバートサウルス Albertosaurus
┃┗テリジノサウルス類 (Thurizinosauridae)
┃ ┣テリジノサウルス Thurizinosaurus
┃ ┗Segnosaurus
┃
┗マニラプトル類 (Maniraptora)
┣オヴィラプトル類 (Oviraptoridae)
┃┣オヴィラプトル Oviraptor
┃┗原始祖鳥 Protarchaeopteryx
┣トロオドン類 (Troodontidae)..
┃┣トロオドン Troodon
┃┗メイ Mei long
┃
┗エウマニラプトル類 (Eumaniraptora)
┣デイノニクス類 (Deinonychosauria)
┃┣デイノニクス Deinonychus
┃┣ヴェロキラプトル Velociraptor
┃┗中国鳥竜 Sinornithosaurus - 白亜紀前期
┃
┗鳥群 (Avialae)
┣始祖鳥 (Archaeopteryx) - ジュラ紀後期
┣孔子鳥 (Confuciusornis) - 白亜紀前期
┣エナンティオルニス類 (Enantiornithes) - 白亜紀
┗真鳥類 (Ornithurae)
┣ヘスペロルニス (Hesperornis)
┗新鳥類 (Rahonaves) = 鳥類 (Aves)
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