デストロイヤー艦
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デストロイヤー艦は、アニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場した架空の兵器。ボラー連邦が、ガルマン・ガミラス帝国との紛争の中期~末期にかけて建造した、恐らく新設計の次世代主力艦艇。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ボラー連邦の艦隊戦闘技法は、集団で敵のいる方向を指向し、火力を集中することを基本としていると見られる。これは、数において敵を圧倒しているうちはいいが、中~小規模の艦隊格闘戦となると、軽装甲の量産艦ながら火力・機動力に優れたガルマン・ガミラスの艦艇に対し、じりじりと歯が立たなくなっていったことが容易に推察できる。
この状況を打破することを念頭において設計されたような節が随所に見受けられ、ボラー連邦艦艇としてはスマートかつ高速・高機動。武装も大型自己誘導魚雷「スペースロック」(ソビエト型VLSに酷似)の採用等、機動力に勝るガルマン・ガミラス艦艇との戦闘を、強く意識していると見られる。但しエネルギー砲兵器については、頑なに「前方固定集中」形式を踏襲しており、旧来の戦法への固執も見受けられた。
初登場はストーリー末期で、デスラー総統からの、中立国家である地球連邦、とりわけ「ヤマト」への攻撃停止要請を拒否したベムラーゼ首相が、ゴルサコフ提督に惑星ファンタムへ航行中のヤマト追討を命じ、ハーキンス中将率いる一個艦隊としてヤマトへと差し向けた(それほどまでに「向かわれては不味い事由」があったことを思い出した、のである……)。シャルバート教巡礼団の宇宙船の救助活動の最中であったヤマトに対し、問答無用の一言で攻撃を開始。スペースロックによる攻撃でヤマトを攻め立てるが、それ以外に目立った新戦術の運用があるわけでもなく、コスモタイガー隊の空襲とヤマトの主砲斉射の前に大敗を喫し、ハーキンスは撤退した。