宇宙戦艦ヤマトIII
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『宇宙戦艦ヤマトIII』(うちゅうせんかんヤマトIII)は、宇宙戦艦ヤマトシリーズの最後のテレビ版アニメで、讀賣テレビ放送系の各TV局で、1980年10月11日 から 1981年4月4日までの土曜日の午後7時から7時30分、全25話で放映された。全52話で計画されていたが、視聴率の低迷(といっても15%もの視聴率があった)のため、25話で短縮された(当初は、第3の敵「ゼニー合衆国」の登場も予定されていた)。しかし、そのためにストーリーにメリハリがつき最後まで展開が見逃せない秀作に仕上がっているとの評価がある。 一方で、ストーリー途中でヤマトが「捕獲」されてしまったり、最終決戦でヤマトが戦闘に加わらないことなどから「凡作」との評価もないわけではない。 しかし、宇宙戦艦ヤマトは決して単なる「戦闘艦」なのではなく地球の「希望」であるという当初のコンセプトからすれば、本作品のヤマトはその本来の役割を果たしたといえよう。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
23世紀初頭、銀河系では、巨大な星間国家ボラー連邦と新興のガルマン・ガミラス帝国が激しい星間戦争をくりかえしていた。ボラー連邦の属領バース星をめぐる戦闘の際、ガルマン・ガミラス東部方面軍のダゴン艦隊が放った惑星破壊プロトンミサイルが流れ弾となって太陽系に侵入し、太陽に命中してしまった。 その影響で太陽に核融合異常増進が起こり、このままだと1年以内に地球は灼熱地獄となって人類が滅亡し、3年で太陽が惑星を飲み込んで超新星爆発を起こして太陽系自体が消滅してしまうという。 地球防衛軍・司令長官藤堂平九郎(本作で初めて本名が設定された。←異説:『ヤマトよ永遠に』の劇場パンフレットですでに設定があった)は、宇宙戦艦ヤマトを第2の地球探しの特務艦として、銀河系中心方向に密かに派遣することにした。長く艦長代理を務めてきた古代進は正式に新艦長に任命され、島大介及び真田志郎が副長としてこれを補佐する事となった。また、今回の任務に際し新人乗組員が多数乗艦、その中には土門竜介、揚羽武ら有望な若者も含まれていた。
ダゴン艦隊の攻撃で傷つき、太陽系へ逃れてきたバース星旗艦ラジェンドラ号を助けた事から、ヤマトとガルマン・ガミラス東部方面軍は交戦状態に入ってしまった。ヤマトは数回の戦闘を勝ち抜いたが、ついに捕獲されてしまう。 ガルマン・ガミラスの総統はあのデスラーだった。再び地球やヤマトと戦う可能性を避けるため、オリオン腕最辺境の恒星系には手を出すな、と厳命していたデスラーは、部下たちが独断でヤマトと戦っていたことを知って激怒し、古代をはじめヤマトクルー一同に対し、総統としてその不明をわびる。自軍のミサイルが原因で地球に危機がせまっている、と聞いたデスラーは、償いに太陽制御のための工作船団を派遣し、それが失敗に終わると、国境付近のM1678散開星団のはずれにある惑星ファンタムを紹介した。しかし、ファンタムはコスモ生命体であって、第2の地球にはなりえないことが判明した。
惑星ファンタムで、ガルマン・ガミラスとボラーの双方から追われるルダ王女を助けたヤマトは、ボラー本国艦隊を破ってルダ王女をシャルバート星に送り届ける。環境が地球と酷似し住民が全くの無抵抗であるこの星を見て、乗員の中には土門の様に、シャルバート星を占領しようと提案する者もいた。古代でさえ一瞬はそう考えたが、それではボラー連邦やガルマン・ガミラスと同じになってしまう、と説得しその提案を退けた。だが、実はシャルバート星は古来から全宇宙でも脅威に値する科学力を持ち、それを自分たちの意思で敢えて封印していたのであった。ヤマトは、ルダ王女から核融合を制御するハイドロコスモジェン砲を贈られ、異次元空間を最高速で航行し、太陽系へ帰還した。
ボラー連邦ベムラーゼ首相は、自ら大艦隊と機動要塞ゼスパーゼを駆って太陽系内に侵攻し、デスラーを誘き寄せる事を目的にヤマトを攻撃する。デスラーが親衛艦隊を率いて太陽系内に現れたものの、秘密兵器ブラックホール砲によりデスラーはピンチに陥れられる。しかし、揚羽の神風特攻によってブラックホール砲の砲口を破壊されたゼスパーゼに、デスラーハイパーデスラー砲でとどめを刺す。土門の決死の復旧作業により稼働したハイドロコスモジェン砲は太陽の核融合異常増進を「鎮め」、地球は、人類滅亡まであと30日を残して救われた。
なお、シリーズのストーリー上の設定における本作の年代であるが、本作劇中では「23世紀初頭」とのみナレーションがされているのに対して、本作の関連書籍等の中には「2205年」とするものが存在する。しかし、本作の直前にあたる「ヤマトよ永遠に」の年代が「2202年」とされているのに対し、本作の次作にあたる最終作・「完結編」の年号が「2203年」とされていることから、本作の年代を「2205年」とするのは誤りで、やはり「2202年~2203年にかけての1年弱」と解釈するのが正しい位置づけと思われる。
上記補足;放送当時は「2205年」に設定されていました。しかし続編の「完結編」が訳アリで西暦を「2203年」にしてしまったため、そのときに本作も「2203年」に訂正されました。
[編集] 放送リスト
- 太陽系の破滅 !
- 銀河系大戦
- ヤマト暁の発進
- あの火星を撃て !
- SOS ! ラジェンドラ号
- 激闘 ! 11番惑星空域
- アルファ星 波高し
- 最後の開拓者
- バーナード星の決闘
- ダゴン新鋭艦隊の反撃
- ヤマト危し ! 魔の白鳥座星域
- 宇宙の流刑地
- 恐るべし ! ボラー連邦
- 次元潜航艇ガルマンウルフ
- ヤマト捕わる
- デスラーの祝日
- デスラー帝国危機一髪
- 怒る太陽
- 惑星ファンタムへの道
- 幻の惑星
- 打ち砕かれた希望
- さらば夢の星よ
- 激戦! スカラゲック海峡星団
- シャルバート星の秘密
- ヤマト あの太陽を撃て!
- ヤマトの航路
[編集] 関連事項
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