デスラー戦闘空母
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デスラー戦闘空母(デスラーせんとうくうぼ)は、アニメ『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』に登場した架空の艦艇の名称である。ガミラス帝国の戦闘空母を赤く塗装したような外見ををしている。ヤマトとの戦闘でデスラー艦を失ったデスラー総統が臨時の旗艦として使用した(正式な艦名は「デスラー・ガミラシア」となるらしい)。そのため、通常の戦闘空母とは兵装が異なる。
左右に二分割された上面甲板に複数の砲台を二列縦列に装備した、比較的強力な火力を持つ戦闘艦である一方、甲板を反転させることにより艦載機の離発着も可能となる仕様は、通常の戦闘空母と同じだが、甲板の中間にはデスラー砲が格納されている。また、護衛艦、駆逐艦程度の規模の艦艇なら一撃で吹き飛ばすデスラー機雷が装備されており、万一の際はこれを敷設して味方の艦隊を防衛できる。ただし、他の戦闘空母に装備されているかは不明である。この他、劇中で暗黒星団帝国軍の攻撃を受け被弾した際に損傷の報告がもたらされていることから、瞬間物質移送機も搭載されているようだ。
登場したのは「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」のみと思われているが、実はヤマトⅢ第16話のパレードのシーンに登場する戦闘空母は本艦である。ガミラス星を失ったデスラー総統は、その後、残存部隊を率いて銀河系中央部に行き、ボラー連邦に占領されていたガルマン星(ガミラス人の祖先が住む星)を解放してガルマン・ガミラス帝国を建国したので、ガルマン星解放作戦やその後の対ボラー戦の初期段階においても活躍したものと思われる。ガルマン・ガミラス帝国建設の礎となった殊勲艦と言えるだろう。