トヨタ・ブレイド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トヨタ・ブレイド | |
---|---|
![]() |
|
![]() |
|
製造期間 | 2006年 – |
ボディタイプ | 5ドア ハッチバック |
エンジン | 2AZ-FE (BEAMS) 直列4気筒 DOHC VVT-i 2.362L 167ps |
全長 | 4260 mm |
全幅 | 1760 mm |
全高 | 1515-1530 mm |
ホイールベース | 2600 mm |
車両重量 | 1400 - 1450 kg |
先代 | 新車種(歴史的にはカローラランクス/アレックスまたはトヨタ・Opaの後継の上級車種) |
姉妹車、OEM | トヨタ・オーリス |
同クラスの車種 | フォルクスワーゲン・ゴルフ プジョー・307 BMW・1シリーズ フォード・フォーカス ルノー・メガーヌ シトロエン・C4 マツダ・アクセラスポーツ 日産・ティーダ |
この表は自動車のスペック表テンプレートを使用しています |
ブレイド (BLADE) は、トヨタ自動車の中型ハッチバック自動車である。
目次 |
[編集] 概要
ブレイドは、2.4L単一排気量の5ドアハッチバックの新車種として2006年12月21日に登場。オーリスとは姉妹車の関係にあるが、両者のコンセプトとターゲットは明確に異なる。ブレイドは「大人しくない大人に、ショート・プレミアム」というコンセプトのもと、高級車の上質さを兼ね備えたアクティブな大人のためのハッチバック車として設定され、トヨタ店とトヨペット店の2系列での販売される。そのため、主として前部のエクステリアデザインやテールライトの意匠がオーリスとは異なり、リアサスペンションもオーリスの2WD車で標準となるトーションビーム式コイルスプリングではなく同社のセリカ(ZZT230系)やアベンシス(AZT250/AZT250W系)やカルディナ(ZZT240W/AZT240W/ST240W系)、E120系カローラ(4WD仕様)とほぼ共通の機構を持ったバイザッハ・アクスル型ダブルウィッシュボーン式が2WD車、4WD車を問わず標準設定される。
ボディフレームや内装の一部はオーリスと共通となるが、エンジン排気量の拡大に伴いボディの一部とブレーキが補強される。装備も高級車種として見合うようダッシュボード表皮にスウェード調表皮が奢られるなど、見た目の品質感の向上が図られるほか、横滑り防止装置(VSC)が装着されるなど上級装備が標準装備される。
オーリスとは異なり、当面は日本国内専用車として販売される模様である。
[編集] 歴史
[編集] 初代(2006年-)
- 2006年12月21日 発表。2.4Lエンジンを搭載したハッチバックとして発売。
[編集] 位置づけ
2006年10月に先行発売されたオーリスとともに、歴史的にはカローラランクス/アレックスの後継車種であり、カローラシリーズのモデルチェンジを機に登場した。2006年のカローラモデルチェンジでは国内向けカローラ後継車(E140系)と欧州向けカローラ後継車(E150系)は、それぞれ別の型式番号を持ち、国内では両者の型式が併売された。これは、欧州カローラハッチバックの後継車(オーリス)が、現地の市場動向に応じて大型化されたことによる。
オーリスとその姉妹車であるブレイドは、先にモデルチェンジを果たした10代目カローラシリーズとは異なり、新統一プラットフォームをベースとして開発され、特にブレイドについては、大型エンジンを搭載した新世代の「上質なハッチバック車」として発売された。
ブレイドの開発コンセプトは「ショート・プレミアム」。姉妹車のオーリスは欧州市場でCセグメントハッチバック車に分類され、それら同格車と競合する世界戦略車であるのに対し、ブレイドは遊び心を忘れないおしゃれな団塊の世代(2007年現在、50~60歳代のユーザー層)の上位車種からの乗り換え(ダウンサイジング)をターゲットとした国内専用モデルとして、また子育てを終了した一部のポスト・ミニバンユーザー層もターゲットとし、スタイリング、室内空間、走行性能、それぞれを高次元で融合させた新しい上級車として新規提案された。生産はオーリス同様、関東自動車工業の岩手工場(岩手県胆沢郡金ケ崎町)が担当する。
[編集] エンジンとプラットフォーム
エンジンは直列4気筒の2AZ-FE型が搭載される。プラットフォームは、オーリスと共通でRAV4やエスティマに用いられた新MCプラットフォームをベースに開発され、トランスミッションは全グレード7速マニュアルモード付きCVT(SuperCVT-i)を採用する。
フロントサスペンションはマクファーソンストラット式、リアサスペンションはダブルウィッシュボーン式を2WD、4WD全グレードに採用。主要なボディフレームとサイドパネル、内装の一部はオーリスと共通となるが、エンジン排気量の拡大に伴いボディの一部とブレーキが補強される。機構的にはヒルスタートアシストコントロール、ホイールスピンを防止するTRC(トラクションコントロール)、VSC(横滑り防止装置)、EBD付ABS、ブレーキアシストが設定されている。
[編集] デザイン・コンフォート
フロントマスクデザインは、姉妹車であるオーリスと徹底的に差別化が図られ、あくはないものの、やや押し出し感の強い立体的グリルとL字型ヘッドライトを採用するなど、日本的な高級感を強調した端正なデザインを採用する(オーリスでは欧州販売を主眼とした世界戦略車として欧州トヨタの現地デザイン案が採用された)。一方、リアデザインは専用のクリアテールランプが与えられるほか、リアフェンダーからテールにかけての豊かな曲面により接地感の高いデザインが与えられる。
ブレイドは、トヨタ製上級車種を意識した塗装品質規格が採用されるほか、ライバルをしのぐ静粛性が確保される。内装では、基本造形では中世欧州建築様式にヒントを得た「フライングバットレス」(飛梁)など、オーリスとの共通の特徴を持つほか、ダッシュボード表皮にスウェード調表皮を用いるなど一部部品の表面素材は、オーリスと比べ良質のもの(スエード調インテリア)が採用される。インテリアカラーは標準色のダークブルーの他、上級グレードには、アイボリーの専用色も設定され、本革・アルカンターラシート(運転席8ウェイパワーアシスト付)が標準で装備される。標準グレードはダークブルーファブリック。
[編集] グレード
標準グレード(ブレイド)と上級グレード(ブレイドG)の2つで販売展開され、それぞれFF(2WD)と4WDが用意される。両グレードは、基本機構は共通で装備品目が異なる。全車CVT(SuperCVT-i)が搭載される。また、オーリスよりも上級志向のモデルになるため、標準グレードでも通常のコンパクトカーの最上級グレードと同等の装備が標準装備になっている。SRSエアバッグ(運転席・助手席)、SRSニーエアバッグ(運転席)、サイドエアバック(前席のみ)、サイドカーテンエアバッグ(前後席)、リアセンターヘッドレストなどの安全装備をはじめ、本革製シフトグリップ、フォグランプ、コンライト(自動点灯ヘッドライト)、サイドターンランプ付き電動格納式カラードドアミラー、常時発光式メーター、スマートエントリー・スタートシステムなど。
標準搭載されるエアコンはセカンダリベンチレーション付オートエアコンで、上級グレードは左右独立温度設定が可能となる。ディスチャージヘッドランプは標準グレードはオプション、上級グレードで標準装備となる。
[編集] 車名の由来
「ブレイド」は英語で刃(やいば)を意味し、「人を魅了する鋭さを持ったクルマ」の意。スタイルや走りにおいて人を魅了する鋭さを持ち、新しいマーケットを切り拓きたいという開発者の想いがこめられている。商標登録番号:第5000487号 登録商標上の呼称は現車名と異なる「ブレード」となっている。
[編集] CMソング
- 井上陽水「Make-up Shadow」
[編集] 取り扱いディーラー
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ブレイド (トヨタ自動車)
- 自動車CM大全-トヨタブレイドのCM