ニホンちゃん
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ニホンちゃんは、インターネット掲示板2ちゃんねるのニュース速報板で誕生したキャラクター。 日本を始め、世界の国々がキャラクターとして擬人化されており、単なる擬人化ではなく、現実に起きた事件や出来事を元に様々な物語が2ちゃんねるハングル板のニホンちゃんスレッドにて投稿されている。
ちなみに「本ドラマは全くのフィクションであり、実在の国家・指導者とは何の関係もありません」ということになっている。なお後述するように思想的偏りが指摘されている。
SSやCGといった作品が公開されているが、それぞれの作品全てに普遍的な共通認識(世界観やキャラ設定など)があるとは限らない。作品毎の多少の設定の食い違いは許容される。
現在、2ちゃんねるとmixiの2つに分裂しているため、本稿では2ちゃんねるハングル板のニホンちゃんスレッドで行われている創作についてのみの記述とする。mixiや読者イラストコーナー画像あぷろだを含めた記述ついては、国際情勢風刺寓話集ニホンちゃんを参照。
目次 |
[編集] 主なキャラクター
[編集] アジア町
- ニホンちゃん
- 本名は日ノ本さくら。 日本の擬人化であり、可憐で気弱な性格の女の子。その気弱な性格からか、奇人変人揃いのクラス内で話を聞いてもらえないことも多い。カンコ君やチューゴ君などからはイジメられることも多かったが、最近では軽くいなしている所も見受けられる。
- 人懐っこい性格からか、ほとんどのクラスメートや地球町の住人からは慕われている。とてもお人よしで困った人がいると見捨てられないタイプで、いじめっ子のカンコ君やチューゴ君でさえ困っていれば助けようとする。家は金持ちである。趣味はマンガや機械いじり、得意教科は図画工作であり手先は器用である。基本的に主人公として書かれるため、物語の中心的キャラクターである。
- ウヨ君
- 本名は日ノ本武士(たけし)。右派やその思想の擬人化。ニホンちゃんの弟で、重度のシスコン。祖父ニッテイを尊敬している。なぜか学ランに鉄下駄。日本刀を常時携帯。姉がチューゴ君やカンコ君からいじめられると制裁を加えようとする。寡黙な勉強家だが、しばしば姉の事で暴走する事も。シリーズ内では割と常識人の部類。
- アサヒちゃん
- 本名は朝比奈サヨ。さくら、武士のいとこにあたる。朝日新聞の擬人化。新聞部のリーダー。ニホンちゃんそっくりの容姿だが、メガネをかけている。ニホンちゃんを陥れようと、捏造記事を書いたり、カンコやチューゴにいらぬ告げ口をしたりする。チューゴ君と付き合っている。
- ニッテイ
- 大日本帝国の擬人化。ニホンちゃんの祖父で、昔アジア町で大暴れし、アメリー家に敗れた。怜悧な人であったらしいが、ニホンちゃんはやさしい祖父の姿しか知らない。すでに死去しているが、いまだにカンコ君やチューゴ君等に叩かれ続けている。
- タイワンちゃん
- 台湾の擬人化。ニホンちゃんの親友。「一緒に中華アパートに住もう」と、しつこくアプローチしてくるチューゴ君を嫌っており、彼との距離を置く為にニホンちゃんとアメリー君と仲良くしている。勝気で活動的、拳法の達人である。アメリー家かぶれでもあり、さらにニホンちゃんのマンガ・アニメをこよなく愛している。近隣住人に恵まれないニホンちゃんにとって、数少ない良い隣人である。
- カンコ君
- キムチ。先祖は熊(檀君参照)。韓国の擬人化。本名は朴 利男(パク イナム)。物語の裏主人公とでも言うキャラで、トラブルメーカー。彼と関わるとなぜかろくなことがおきないジンクスあり。しかし、何かとニホンちゃんに対してちょっかいを掛けてくる。
- 自己中心的で、他人の成功を喜べない。人の成功は、全て自分の成功に思わせようと苦心する。自分より弱いものには容赦しないが、強いものには媚びるため、先祖代々上の立場だったチューゴ君には逆らえない。語尾は「ニダ」、口癖は「アイゴー」と「ウリナラマンセー」、「謝罪と賠償」など。兄のキッチョムが引きこもりだったり、親戚が中華アパートや日本家に居候していたりと複雑な事情の家族構成。なにかと可哀想な少年である。常識人の妹がおり、兄カンコくんのフォローをする傾向もある。
- キッチョム君
- 北朝鮮の擬人化。テポドンと名づけたナイフをいつも離さない。学校には登校せず、口からでまかせの嘘を繰り返し、追い詰められるとナイフをちらつかせる。容姿は作品によって、某総書記をモチーフにした肥満体か、食糧事情による欠食児童の激やせかに分かれる。
- チューゴ君
- 中国の擬人化。クールな策士だが、どこか抜けている所もある。非常に家族が多い。中華アパートの経営など商売人気質だが、インチキくさい。タイワンちゃんに猛烈アタック中だが、アサヒちゃんなど多方面にアタックを仕掛けているよう。「~アル」という口調で喋る。
- ベトナちゃん
- ベトナムの擬人化。長い髪と純白のアオザイがトレードマークの、物静かな性格の女の子。昔家庭内で起こった大喧嘩の際、アメリーが撒いたカレハザイのせいで腕に火傷を負ってしまい、包帯でその傷痕を隠している。この大喧嘩の際、アメリーを倒したらしく、クラスの影の実力者との評価がちらほら聞かれる。ホーチミン君という兄が居る。
[編集] EU町
- ゲルマッハ君
- 旧西ドイツの擬人化。ニホンちゃんに並ぶ、手先が器用で凝り性。質実剛健。アーリアの双子の兄。EU倶楽部の開発を先頭に立って行っている。頂上会議のメンバー。
- アーリアちゃん
- 旧東ドイツの擬人化。兄、ゲルマッハとは双子の兄妹にあたる。最近ようやく一緒に住むようになり、現在の兄妹の仲は良好である。旧ドイツ家で、シュタージおじさんに諜報員として暗殺技術などを叩き込まれたことがあり、その影響で口調が堅い。基本的にクールな性格だが、じつは繊細。シャワー室にて「…今度はイタ公抜きでやろうぜ…」とニホンちゃんの耳元でささやいた事も。
- エリザベスちゃん
- イギリスの擬人化。名前のモチーフはエリザベス女王から取った物と思われる。栗色のややウェーブのかかった髪。チェックのスカートを着用。毅然とした態度を貫きたいらしく、あまり主張はしない。しかし怒るとサディストじみたすごく怖い笑みを浮かべる。先祖はアメリー家ですら子分にしていたほど。プライドが高く、午後の紅茶は毎日欠かさない。頭脳明晰・スポーツ万能であるが、料理が苦手らしい。頂上会議メンバー。
- フランソワーズちゃん
- フランスの擬人化。外見の特徴としては華奢な金髪、青い目、縦ロール。高貴なお嬢様キャラで、エリザベスちゃんとはよきライバル関係にある。お菓子作りが得意。ニホンちゃんのアニメやマンガが好きで、オタクの資質を持つ。頂上会議メンバー。
- マカロニーノ君
- イタリアの擬人化。女の子を見境無く口説く。頂上会議のメンバー。
- フラメンコ先生
- スペインの擬人化。名前のモチーフはフラメンコから。情熱的な指導で5年地球組を導く担任。
- ハプスブルグ先生
- オーストリアの擬人化。名前のモチーフはハプスブルグ家で、没落した名家の令嬢だった。3年地球組の担任。細身だが巨乳。
- ロシアノビッチ君
- 本名はイワン=ロシアノビッチ=ルースキー。ロシア連邦の擬人化。祖父のソビエトフスキー(ソ連の擬人化)が残した借金のせいで、貧乏な生活を送っている。小5のくせにウォッカボトルを常時携帯。
- 妹が12人いる(それぞれの名前はキルギスちゃん、グルジアちゃん、トルクメニスちゃん、ロシアちゃん、モルドバちゃん、ウクライナちゃん、アゼルバイちゃん、ウズベキスちゃん、カザフスちゃん、ベラルーシちゃん、タジキスちゃん、アルメニアちゃん)。花火をたくさん持っていることから頂上会議メンバーでもある。メンバー随一の力持ちでもある。
[編集] 北アメリカ町
- アメリー君
- アメリカの擬人化。クラスの番長的存在だが最近腕力にものをいわせる傾向あり。何でも一番でないと気がすまない性格で、常にニホンちゃんにアプローチを掛けている。頂上会議メンバー。ラスカちゃん、ベガスちゃんの2人の妹がいる。
[編集] オセアニア町
- パラ雄君
- パラオ共和国の擬人化。釣りが得意。
[編集] 用語関連
- 頂上会議
- G8、首脳サミットの事。劇中では5年地球組のことを話し合う会議、ただし基本的には有力国が開く親睦会的意味合いが強い。出席者はニホンちゃん、アメリー君、フランソワーズちゃん、ロシアノビッチ君、エリザベスちゃん、ゲルマッハ君、マカロニーノ君、カナディアン君。
- 喧嘩
- 主に戦争の事。町内第二次大喧嘩といえば、第二次世界大戦ということになる。
- 花火
- 核爆弾・核兵器の事。ニホンちゃんの家だけが過去に被害にあっている。所持が許されているのは、アメリー君、ロシアノビッチ君、エリザベスちゃん、フランソワーズちゃん、チューゴ君だけである。しかし、キッチョム君など花火を開発している影も…。
- パンツ
- 島のこと。ニホンちゃんは、竹島パンツをカンコ君に、尖閣パンツをチューゴ君に盗まれて困っている。タイワンちゃんも尖閣パンツを欲しがっている。
- シューキュー
- サッカーのこと。劇中ではカードゲームとなっている。
[編集] 思想背景
ハングル板住人の思想傾向を反映し、ニダーなどのストーリー同様に保守的な思想、歴史認識(自由主義史観)が散見されており、各キャラクターは実在する国家・団体をそのような視点から見たステレオタイプが擬人化されている。このような思想背景の例として以下が挙げられる。
- カンコ君がチュウゴ君に頭が上がらない設定になっているのは、嫌韓派の認識である『韓国に独自性などなく、古来から中国の属国に過ぎない。』という韓国文化を卑下した主張を反映している。一応は、国力及び歴史背景を踏まえた解釈とする。
- 右派の象徴であるウヨ君がニホンちゃんを助ける弟として描写されているのは、この物語の背景思想が自由主義史観に近いものであることを示している。
- タイワンちゃんが近隣住民の中で数少ないニホンちゃんに対し好意的な人物とされているのは、台湾が自分たちに好意的だという対外認識を表している。実際李登輝をはじめ日本の台湾統治を肯定する人は少なくはない。
- 台湾では独立派と独立反対派がそれぞれ一定の支持を集めているにも関わらず、タイワンちゃんが中華アパートに一緒に住もうとするチュウゴ君を嫌っているという設定になっているのは、中国からの独立こそ台湾のとるべき道だとする思想が背景にある。ただし、現状は付かず離れずである。
但し、舞台背景が東アジア地域を離れて、全世界に移った現状でそのような一方的思想背景にのみ則っているとは言い難く、このような指摘は意味をなさないとする反論もある。
[編集] 関連項目
[編集] 関連リンク
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