バッファロー吾郎
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バッファロー吾郎(バッファローごろう)は、1989年10月結成のお笑いコンビ。吉本興業所属。NSC8期生。同期には千原兄弟・FUJIWARA・大山英雄などがいる。命名は吉田ヒロ。
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[編集] メンバー
[編集] 略歴
- 1989年
- 「お笑い・プロレス・キン肉マン」の共通趣味で意気投合。コンビ結成。コンビ名に、「Wメガネ:ミキ&アイガン」「超人師弟コンビ:ロビンとウォーズ」などの候補が挙がったが、先輩の吉田ヒロが命名した「バッファロー吾郎」を2人とも気に入り命名。
- 1991年
- 若手ユニット吉本印天然素材に結成時より参加。
- 1994年
- 吉本印天然素材解散。吉本印天然劇場開始。大阪に戻り、自分達の笑いを展開しようと心に決める。
- 1999年
- この頃まで小規模のライブハウス(時にビルの会議室)で活動を続ける。
- 1999年
- 吉本印天然劇場休止。
- 1999年
- baseよしもと開場、所属。ダイナマイト関西第一回大会を心斎橋MUSEにて開催。
- 2001年
- 木村結婚。神戸ワールド記念ホールにて、baseよしもとのメンバーとして六千人ライブ。
- 2002年
- baseよしもとのメンバーとしてお笑い史上最大となる三万人ライブ。
- 2003年
- ダイナマイト関西第十回大会を、大阪府立体育会館にて開催。その後、ファンの声によりDVD化。
- 2003年
- うめだ花月開場に伴い、baseよしもと卒業。
- 2003年
- バッファロー吾郎監修「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいんか決めたらええんや」発売。その評価は高く、ネット上で定価以上の高値で取引されている。
- 2004年
- Zepp OSAKAにて「バッファロー吾郎の23時間半ライブ~再入場OKなんです~」開催。その後、その中の「バトルオワライヤル」のコーナーがDVD化。
- 2005年
- 竹若結婚。松本人志と高須光聖のラジオ番組『放送室』内の企画「カプリチョーザ杯」にて竹若が第四回優勝者に輝く。MBSとの共同企画おもしろGP喜利王スタート。
- 2006年
- おもしろGP喜利王ファイナルがシアターBRAVA!にて開催。1200枚即日完売。ダイナマイト関西第十二回大会開催。
- 以降、多数のイベント、テレビ、ラジオ、雑誌の連載、映画批評、ラジオプロデュースなどで活躍。もちろんネタでも停滞は見せない。
[編集] 概要
テレビでの露出が少ないため、一般的な認知度はおそろしく低い。彼らも実際、「自分達のホームグラウンドは舞台」「テレビを否定する訳はないが、自分達にとってテレビはボーナス、舞台のコマーシャル」「テレビタレントではなく芸人でありたい」と公言し、時に、自らテレビ番組のオファーを断る事がある(特に木村が断るとの事)。しかし、お笑い好きを対象としたアンケート等では、上位にランクインする。お笑い批評の本などでも高く評価される事が多い。但し、最近は寄席やライヴ等における地道な活動とその評価から、劇場からお茶の間へ逆流する形でTVへの露出も確実に増えつつある。その際、何故か衣装はタキシードを着用する場合が多い。あまり「売れてやる!」というような意欲が感じられない二人組である。「好きなお笑いが出来さえすれば、それで良い」らしい。
彼らのライブなどの動員力はすさまじいものである。吉本印天然素材解散後、再び大阪に戻り、小規模なライブハウス(時に駅前のビルの会議室)から始まったバッファロー吾郎のライブではあったが、評判が評判を呼び、年々、ライブの規模も大きくなっている。梅田芸術劇場や大阪府立体育会館など、通常、お笑いのイベントを行わないような大規模な会場でライブを行っている(どちらも3000人規模)。
「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいんか決めたらええんや」(元ネタは前田日明のマイクパフォーマンス)の言葉のもとに生まれた大喜利トーナメント「ダイナマイト関西」はお笑いファンの中では、驚異的な人気を誇る。また、様々なイベントやラジオなどのプロデュースを行っている。
玄人向きの笑い、と言われることが多い。客席の人間よりも舞台裏の芸人を笑わせている事が多いかもしれない。熱狂的なファンが多く、特に男性ファンが多い。(近年は、女性ファンも増えつつある。)
若手の素質を見抜き、自分達のイベントに呼び、育てている。その基準は「(実力はあるのに)決して会社が押す事のなさそうな奴ら」らしい。また、「バッファロー吾郎が認めた芸人は売れる」というようなジンクスも存在する。それに伴い、吉本のアングラ芸人の牽引役となっている。
バッファローファミリー(バッファ軍団)というファミリーが存在する。(本人達が公言しているわけではなく、後輩やメディアがそう銘打っている。さらに、これはリットンファミリーの内部組織と思われる。)主にダイナマイト関西などの出演者で構成されている。メンバーはケンドーコバヤシ、土肥ポン太、友近、笑い飯、南海キャンディーズ、レイザーラモン、千鳥、ネゴシックス、ザ・プラン9、天津、中山功太、小籔千豊、けもの道など。イベントだけに参加する芸人を入れるとさらに広がる。このファミリーの一部でやりにげコージーやアメトークに出演した事もある。
年末恒例の特番「オールザッツ漫才」には開始以来16年連続で出演。現在は彼らが最年長のコンビとなり、ここ数年はトーナメント参戦勢を除いた演者のネタ披露のなかでトリを務めている。
[編集] ネタ
- プロレスネタなどの、自らファン層を狭めているとしか思えないネタを展開する。テレビ的には厳しいネタか。
- 舞台を所狭しと暴れまわるダイナミックな動きと、重箱の隅をほじくるようなマニアックなネタが特徴。
- 格闘技ネタが多く、その芸風はデビュー当時から現在までほとんど変わっていない。
- デビュー当時は、ネタの冒頭に木村が「バッファロー吾郎!○○するの巻!」と叫んでいた。
- マニアックな芸風はリットン調査団からの影響を受けている。
- 木村は自己紹介をする際、「絶好調、中畑清です!」と叫ぶギャグがある。
[編集] その他
[編集] エピソード
バッファローファミリーの若手はバッファロー吾郎追い抜いて出世して行く事が多いのでケンドーコバヤシによると「バッファロー吾郎は若手の極上の踏み台」。とのことであるが、もちろん彼特有のジョークであり、彼なりにバッファロー吾郎を尊敬しているようである。
まったく売れておらず、会社にも相手にされていなかった頃に、バッファロー吾郎に目をかけてもらったメンバーもおり、たくさんのメンバーがバッファロー吾郎に対する恩義を語っている。
- 友近はバッファロー吾郎に対する恩義は強いらしく、東京のテレビ局の仕事を断ってでも彼らの主催するイベントに参加したほどである。「テレビの仕事はまたあるけど、兄さん達のカウントダウンはもう二度とないじゃないですか」とは本人の弁。
- ケンドーコバヤシはインタビューの「バッファロー吾郎のために何ができるか?」という問に、「死ねと言われたら躊躇するかもしれないが、銃弾が二人に飛んできたのなら迷わず盾になります」と珍しく真面目に答えている。
- ジャイケルマクソンにて、若手に「尊敬する芸人は」というアンケートが行われ、全国区で売れているとは決して言えない彼らだが、ダウンタウンと明石家さんまに挟まれ、2位であった。
- 中山功太はNSC出たての1年目、バッファロー吾郎のイベントに呼んでもらえたが、緊張しまくっていた。そこで木村が最初に自らスベって、若手が出やすい状況にしてくれ、凄く嬉しかったらしい。後で木村に「あの時はありがとうございました」と言ったところ、「あぁ。あれガチですべってん!」と笑い飛ばした事もある。
[編集] レギュラー番組
- スッごい!おとなの時間(MBSラジオ)
- おもしろGP喜利王(MBSラジオ)
- 光速脳天!べタキング(1996 - 1997年 関西テレビ)
- UMEKA12(関西テレビ)毎月第3日曜日
- よしもとサンサンTV(サンテレビ)※ほぼ準レギュラー。
[編集] 映画
[編集] 書籍
- ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいんか決めたらええんや
- B面―baseよしもとOFFICIAL BOOK
- B面03―baseよしもとOFFICIAL BOOK
- うめだ花月芸人読本―吉本興業オフィシャルブック
- マンスリーよしもと「バッファロー・吾郎のこの映画も観てよ」(連載中)
[編集] 新聞
[編集] DVD
- バトルオワライヤル (YOSHIMOTO WORKS)
- ダイナマイト関西 ~全日本大喜利王決定トーナメント大会~(R and C 2003年11月26日 )
- ダイナマイト関西2006 ~オープントーナメント大会~(R and C 2006年12月6日 )
- 緊急特別DVD 追悼ケンドーコバヤシさん (YOSHIMOTO WORKS)