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ファイアーエムブレム 烈火の剣 - Wikipedia

ファイアーエムブレム 烈火の剣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ファイアーエムブレム 烈火の剣
(FIRE EMBLEM: Blazing Sword)
ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス[GBA]
開発元 インテリジェントシステムズ
発売元 任天堂
人数 1人(通信闘技場は2~4人)
メディア ROMカセット
発売日 日本の旗 2003年4月25日
アメリカ合衆国の旗 2003年11月3日
オーストラリアの旗 2004年2月20日
欧州連合の旗 2004年7月16日
価格 4800円(税込)
対象年齢 CERO: 全年齢
ESRB: Everyone
PEGI: 7+
OFLC: G8+
売上本数 26万5286本(日本国内)
テンプレート (ノート)

ファイアーエムブレム 烈火の剣』( - れっかのけん)はファイアーエムブレムシリーズ第7作目として2003年4月25日ゲームボーイアドバンス用ソフトとして任天堂から発売された。開発元は、インテリジェントシステムズ

また、2003年11月から2004年7月にかけて北米ヨーロッパ英語ドイツ語フランス語版と英語・スペイン語イタリア語版の2バージョン。どちらのバージョンもゲーム開始時に言語を選択)・オーストラリア及びニュージーランドでもFIRE EMBLEM(サブタイトル無し。日本国外で他のシリーズ作品と区別する場合は便宜上"Blazing Sword"と呼称される。但し、インテリジェントシステムズの公式設定による訳題は集英社刊『ファイアーエムブレムキャラクターズ 封印の剣&烈火の剣』の表紙に記載されている"SWORD OF FRAME"ではないかと思われる)の表題で発売された。なお、日本以外では本作がシリーズ第1作となる。

前作のサブタイトル「封印の」が「ふういんのつるぎ」と読むのに対し、本作のサブタイトル「烈火の」は「れっかのけん」と読む。

目次

[編集] ストーリー

舞台は前作『封印の剣』の20年前までさかのぼる。エレブ大陸の東の大地。サカ地方の草原の一軒のゲルから物語は始まる。

見習い軍師マーク(デフォルトネームで変更可能)は旅の途中行き倒れ、目を覚ますと一軒のゲルの中にいた。彼の目の前には一人の少女が…。少女の名前はリン。遊牧民族のロルカ族の族長の娘であった。彼女は行き倒れたマークを助け看病してくれていたのだ。リンは幼い頃、両親や部族の仲間を山賊の襲撃で失い一人で暮らしていた。彼女はマークが軍師修行の旅でエレブ大陸を旅をしていると知ると、彼についていくことを決意。こうしてリンとマークの旅は始まった。

それから一年後、舞台はリキアの大地に移る。フェレ領公子エリウッドが行方不明の父を探すために騎士マーカスと従騎士ロウエンらと共に旅に出たのだ。途中、親友のヘクトルやリン達と合流。父探しの旅も光が見えてきた。しかしこの後彼らがエレブ大陸の運命をかけた闘いに身を投じるなどとはまだ誰も予想はしていなかった。

[編集] 概要

ファイアーエムブレム 封印の剣』の続編。前作の二十年前を舞台とし、ロイの父「エリウッド」が主人公。封印の剣で出演したキャラクターの両親や親戚等がちらほらと顔を見せる。ファイアーエムブレム外伝以来となる女性主人公「リン」や前作の序盤で命を落としたロイの幼馴染リリーナの父「ヘクトル」も主人公として参加している。

ストーリーについて
リン、エリウッド、ヘクトルそれぞれが中心となる各編が用意されている。
『リン篇』は序章的な扱いであり、そのクリア後、本編たる『エリウッド篇』がプレイ可能となる。更に『エリウッド篇』をクリアすると『ヘクトル篇』がプレイできる。一度出してしまえば、その後はどの編からでも自由にプレイ可能。
『ヘクトル篇』は『エリウッド篇』とほぼ同じ平行した時間軸で、細部が異なり、外伝的な部分も描かれている。
尚、本作はシリーズ中で唯一戦争が舞台となっていない作品である。ストーリーは主に家族の絆を主眼において語られ、全体的に情緒的なものとなっている。
ストーリーの要所要所ではCGイラストが挿入されるなどの演出も加えられた。
ゲームシステムについて
基本的なシステムは『封印の剣』とほぼ変わりがない。
ゲームバランスが調整され、新クラスが追加された。
天候が導入され、雨や雪が降ると移動できる距離が減少する。
戦死=ゲームオーバー、となる主人公が三人に増えた。
難易度について
章の総数は多いものの、難易度的は低めに抑えられている。もっとも、ストーリー上重要なボスは前作よりも強め。
リン篇はチュートリアル扱いであり、特に易しめ。尚、味方ユニットは死なずに離脱扱いとなっており、続くエリウッド・ヘクトル編で復活するが、リン編でのユニットとしての再出撃は不可能。
各編にはそれぞれハードモードが用意されており、各編をクリアする毎に対応するハードモードがプレイできるようになっている。
武器レベルSについて
本作では一人のキャラが武器レベルを最高のSに出来るのは一種類だけとなった。また、Sレベルの種類の武器で戦う時は、命中率とクリティカル発生率が+5%されるようになった。
但し一部のキャラは例外的に複数の武器レベルがSに達している。
軍師システムについて
プレイヤーを「軍師」としてゲーム中に登場させるもの。本システムを使わないことも出来るが、軍師がいる場合、戦闘がある程度有利になる。尚、軍師のデフォルト名は「マーク」だが、プレイヤーの好きなように変更は可能。また、簡単なプロフィールの設定も出来る。
支援システムについて
前作から継承。但し前作よりも支援会話を発生させ易くなっている。また、クリア後のオプションでは、一度見た会話をいつでも見直せるように「支援会話一覧」が加えられた。
前作では支援レベルによる後日談変化は主人公ロイの恋人しかなかったが、本作では6人を除く味方キャラ全員に複数の後日談が用意された。
また、主人公エリウッド(ヘクトル編の場合はヘクトル)とある女性との支援レベルがAに達している場合、終盤のストーリーが多少変化する。

[編集] 地理

ファイアーエムブレム 封印の剣の「地理」項目を参照。

[編集] 用語

人竜戦役、終末の冬、神将器
ファイアーエムブレム 封印の剣の用語項目を参照。
守護兵
かつて八神将と共に戦った戦士たちの亡霊。エレブ各地に封印されている「神将器」を護り続けている。ローランに仕えた狂戦士ゲオルク、テュルバンに仕えた勇者カイムなど。
ファイアーエムブレム
ベルン王家に伝わる紋章で、正当な王位継承者たる事を示す証。「炎の紋章」とも呼ばれる。神将器を超える武器「封印の剣」を解き放つための鍵。
タイトルそのものであり、シリーズ恒例の最重要アイテム。とはいえ、たいした出番がない作品も少なくない。本作においては、ベルンお家騒動の小道具。
古の竜
ネルガルによって別の大陸から召喚された竜族。本編中には火竜4体、氷竜2体が登場する。本作において竜は人を遥かに超越する生物として描かれており、その戦闘力、叡智、生命力すべてが人では全く太刀打ち出来ない。しかしながらその寿命の反面、繁殖能力だけは人に劣っている。
因みに竜族は1000歳を数えても未だ成体に達さない程の長寿であるため、6体の竜は全て、人類に敗れて故郷であるエレブ大陸から離れることを余儀なくされたその当人たちである。
竜の門
ヴァロール島の古代遺跡にある巨大な「門」形状の遺構。かつて竜族が築き上げた空間転送装置であり、エレブ大陸と異大陸を繋いでいる。起動には膨大なエーギルが必要。
人竜戦役時、人との争いを望まなかった竜や、戦いに敗れるも生き延びた竜らがこれを使って異大陸に逃げ延びた。
エーギル
体力や精神力など、人や生き物が生きる力そのもの。これを失うことは死を意味する。エーギルの量は個体ごとにまちまちで、心身の鍛えられた人物ならば常人の数百倍もの量に達することすらある。しかしそういった個体はごくわずかしか存在しない。
ネルガルは数百年前にナバタの「理想郷」で、他者のエーギルを奪い己の力に変える竜族の秘術を学んだ。彼は自信の体に他者のエーギルを施しているため、まともに傷を負うこともなく、肉体の加齢もない。
モルフ
ネルガルがエーギルを用いて無から生み出した人造人間。漆黒の髪、金色の瞳、整った容姿を特徴とする。ネルガルはその用途に応じて作成の手間暇を変えているため、手足となる側近クラスは強大な魔力のみならず確かな感情をも有しているが、一般の戦闘用モルフや伝言役などはほとんど感情を有さず言葉をろくに発することもない。
本作の敵一般兵はみなパラメータの幸運の値が0であるが、モルフの場合は更に、イベントキャラも幸運が0である。

[編集] キャラクター

[編集] 主人公

神軍師マーク(デフォルト名)
プレイヤーキャラ。後に「神軍師」と称えられる若者。名前、性別、誕生月、血液型を自由に設定できる。作中ではサカ、リキア、ベルンで一回ずつ、と三回も行き倒れており、その度に親切な人に保護されている。因みに性別を女性にすると、セインが「美しい貴方」と呼んでくる。
草原の公女リン(本名はリンディス)
キアラン公女。クラスはロード→ブレイドロード一人称は「私」。15歳。剣(マーニ・カティ)の使い手。
サカの民ロルカ族族長ハサルの忘れ形見。亡き母マデリンはキアラン侯爵ハウゼンの一人娘であり、後継争いの為に侯弟ラングレンの刺客たちに命を狙われる。
両親と部族の仲間を目の前で山賊に殺されている為、山賊や海賊への憎悪は強い。また家族思いであり、唯一の肉親である祖父を慕う気持ちは非常に強い。性に会わない貴族生活を続けているのも、全て祖父の元を離れたくない為である。
弱者に優しく、助けを求める声を無視できないタイプであり、厄介ごとを抱え込むこともしばしば。勝気な性格で相当な負けず嫌いであり、ヘクトルとはよく喧嘩をしている。マークとも仲が良い。
リキア一の騎士エリウッド
フェレ侯公子。クラスはロード→ロードナイト。一人称は「僕」。17歳。剣(レイピア)の使い手。後に、「リキア一の騎士」と称えられる。
失踪した父エルバートを探すために旅に出る。生真面目で正義感が強い。心優しい性格で戦を嫌うが、実戦においては怯むことなく最前線に赴くことが出来る。三人の主人公の中では抑え・まとめ役であり、「保護者みたい」とはニニアンの談。戦いの中で様々な悲劇に遭遇するがそれに悲しみ、苦しみながらも乗り越えていく。
ヘクトルとは十年来の付き合いで、12歳になってからは二ヶ月に一度のペースで彼と手合わせを行っており、戦績はほぼ互角。
封印の剣主人公・ロイの父親。
オスティアの勇将ヘクトル
オスティア侯弟。クラスはロード→グレートロード。一人称は「俺」。17歳。斧(ヴォルフバイル)の使い手。後の異名は「オスティアの勇将」
ガサツで言葉遣いが悪くて少し乱暴者だが、内面には繊細で優しい心を有している。頑丈な体の持ち主で、空から降ってきたペガサスが直撃してもピンピンしている。教師を脅し学問所を抜け出して闘技場へ通うのは日常茶飯事。子供の頃、算術の時間は必ず大いびきで寝ていた。その為か、計算に関してはいささか不得手な模様。
エリウッドの親友。非常に友人想いかつ部下思いでもある。両親は既に他界。表には出さないが兄ウーゼルを敬愛している。
封印の剣に登場するリリーナの父親。
直接戦闘タイプでは本作最強の呼び声が高い。また、優等生的ではない性格に人気が集まったためか、後の二作の男性主人公(聖魔の光石、エフラム・蒼炎の軌跡、アイク)は共に、以前のような王子様系ではなく彼のように自信満々なイケイケ気質となった。

[編集] サブキャラクター

[編集] リキア出身者

[編集] キアラン領出身者
ハウゼン(NPC)
キアラン侯爵。リンディスの祖父。弟ラングレンに毒殺されかけるも、リンディスに救出される。基本的には温厚な性格だが、ワレスハサルマデリンの駆け落ちを見逃した時には烈火のように激怒、彼を半年に渡って幽閉させた。
マデリン(作品では既に故人)
キアラン侯爵ハウゼンの娘。17年前、キアラン家に仕えていたサカの民ハサルと駆け落ちし、リンディスを産んだ。容貌は娘に瓜二つ。
ハサル(作品では既に故人)
ロルカ族族長。ワレスとは「宿命の好敵手」の関係で、彼の「兵士強化マニュアル」に平気で付き合えた程の実力者。剣、弓の達人。ロルカ族がタラビル山賊に襲撃された時、毒でまともに動かない体の最後の力を振り絞って、リンディスを馬に乗せて逃がした。
キアランの巨岩ワレス
キアラン騎士隊の古参兵。クラスはアーマーナイト→ジェネラル。一人称は「わし」。
既に退役していたが、偽公女討伐のため、とラングレンに呼び戻された。相手の目を見て人物を判断するようだ。 自信家で、極度の方向音痴。新兵の訓練が趣味(部下からは恐れられている)で自作の「兵士強化マニュアル」を用意しているが、まともな内容ではない。
青碧の槍セイン
キアラン侯爵家に仕える騎士。クラスはソシアルナイト→パラディン。一人称は「俺」。
公女リンディスを迎えるため、サカまで遣わされた。明るい正直者で、目に入る女性全てに声をかけるほどの女好き。本人曰く、それは彼の「宿命」。ナンパが趣味とも言えるほどだが、上手くいかない事の方が多い。一見全く騎士らしくない男だが、内に秘めた騎士としての誇りと主君リンディスへの忠誠心は並々ならぬものがある。
シリーズ恒例の赤緑の騎士、の緑の方だがパワータイプである。
真紅の盾ケント
キアラン侯爵家に仕える騎士。クラスはソシアルナイト→パラディン。一人称は「私」。
セインと共に、リンディスを迎えにサカに向かう。堅物で規律にも厳しい、騎士らしい騎士。リンディスへの忠誠は信仰がかっており、彼女を称え始めると止まらない程。親友セインとは正反対の性格であり、彼の言動に悩まされることも多いが、不思議とウマがあう。恋愛ごとには奥手。エリウッドの軍が規律を欠いていることを苦く思っており、「男女がみだりに近付く事を禁じる規律」を出す事すらある。
シリーズ恒例の赤緑の騎士、の赤の方だがバランスタイプである。

[編集] フェレ領出身者
エルバート(NPC)
名君と名高いフェレ侯爵。エリウッドの父親。半年前、フェレ騎士団と共に行方不明となった。高潔な精神の持ち主で、その人望は厚い。ネルガルを驚かせるほど強大なエーギルの持ち主。因みに、婚約は17歳の時。
エレノア(NPC)
フェレ侯エルバートの妻。エリウッドの母。穏やかだが芯の強い女性。踊りが好きで、年に一度の収穫祭では夫といつまでも踊り続けているほど。因みに、17歳の息子の母とは思えないほど若々しい容貌の持ち主。
誉の聖騎士マーカス
フェレ騎士団の将軍。クラスはパラディン。一人称は「私」。
フェレ侯爵家に忠誠を誓う。エリウッドからの信頼は厚く、彼自身もエリウッドに絶対の信頼を寄せる。騎士としての技量もさることながら、軍の統率、人材の育成にも素晴らしい才を見せる。エリウッドの剣の師であり、彼を赤子の頃から見守り続けてきた。冷静な性格だが、事がエリウッドの成長に関すると途端に大げさになる。甘いものが好物で、かなりの食通。モットー「腹満たされずして心もまた満たされず」をロウエンに伝えた張本人。
「封印の剣」に続いての登場。シリーズ恒例の序盤救済用ユニット。
しかし、「封印の剣」のときより若い事もあってか前回よりも成長率が高い。輸送隊のマリナスと支援ができる事もあり終盤まで輸送隊護衛ユニットにもなる。
動の騎士ロウエン
フェレの従騎士。クラスはソシアルナイト→パラディン。一人称は「おれ」。
マーカス直属の配下。真面目で向上心に溢れる。平民出身。故郷の村が山賊に襲われた時にハーケンに救われ、彼に憧れて騎士を志した。大食らいで、食べ物を詰め込んだ「保存食袋」を常に携帯している。父は先代フェレ侯爵(エルバートの父)の専属料理人で、彼も相当な腕前。今回の旅ではエリウッドの食事は全て彼が用意している。騎士としての実力には自信を持てておらず、自分で「全く役に立っていない」と断言しているが、先輩たちからの期待は大きい。
フェレの守護騎士イサドラ
フェレ家に仕える聖騎士。クラスはパラディン。一人称は「私」。
地方貴族の末娘。凛とした性格。師マーカスを敬愛している。エリミーヌ教徒で信心深い。実力は一級だが、敵の命を奪うことに悩みを抱く。侯爵婦人エレノアの護衛を務めていたが、エリウッドを想う彼女の気持ちに答え、一行に加わった。騎士ハーケンとは将来を誓い合った仲だが、現在は仲違いをしてしまっている。
影の勇者ハーケン
フェレ騎士団の精鋭部隊に所属する騎士。クラスは勇者。一人称は「私」。
生真面目で少々融通が利かない青年。かつてはリキアの他の侯爵家に仕えており、裏の仕事を担当していたが、主にその忠誠心を使い捨てられた。その境遇から救ってくれたエルバートに恩義を感じており、フェレ家への忠誠は厚い。エリウッドの身を案ずる余り、彼に前線に立たないよう度々進言している。
稀代の弓使いウィル
旅の弓使い。クラスはアーチャー→スナイパー。一人称は「おれ」。17歳。
フェレ領の出身。明るく人好きのする少年。相当な天然ぶりを披露してくれる。レイヴァン曰く「失言大将」。意外と年功序列を気にしている。12歳の時、一旗挙げて家族を楽にするべく、親友ダンと共に旅に出たが果たせず、以来五年間故郷には連絡すら取っていない。リンディスの旅に同行した縁でキアラン騎士隊に迎え入れられた。他人と打ち解けるのが得意で、ラスですら彼には心を開いた。
つつましき野花レベッカ
フェレ領の村長の娘。クラスはアーチャー→スナイパー。一人称は「わたし」。14歳。
ウィルのお隣さん。明るく世話好きな純情少女。料理が得意。食材の調達(狩り)も得意。村が山賊に襲われている所をエリウッドらに救われ、その恩返しのため、また行方不明の兄ダンを捜すべく、一行に加わった。好きな男性がいるが、自分に自信が持てない為、告白できずにいる。後にエリウッド夫妻に仕え、エリウッドの嫡男ロイの乳母となった。
封印の剣に登場したウォルトの母。

[編集] オスティア領出身者
ウーゼル(NPC)
オスティア侯爵。ヘクトルの実兄であり、唯一の肉親。優れた手腕で名高い君主だが、お供を二人だけ連れて飛び回るのが得意技なあたり、血は争えない。リキアの貴族制を強く批判している。ヘクトルを上回る程の武勇を誇るとの事。
レイラ(NPC)
オスティアの密偵。一人称は「私」。オスティア密偵の中で一、二を争う実力の持ち主。ウーゼルの命で「黒い牙」に潜入。その優秀さで組織の中枢に近づく。同僚マシューとは恋仲であり、黒い牙への調査が終わった後には彼の故郷にいく約束を交わしている。因みに彼女のクラスはアサシンだが、ジャファル戦においては何故か盗賊になっている。
鉄壁の重騎士オズイン
オスティア侯爵家に仕える騎士。クラスはアーマーナイト→ジェネラル。一人称は「私」。
侯爵ウーゼルの信頼厚い部下。ヘクトルのお目付け役。小言が多く、融通が利かない「頑固オヤジ」(自称)。平民出身だが、オスティアの実力主義のもとで騎士となった。当初はヘクトルの奔放さに頭を痛めていたが、旅を続ける内にその器を再評価、騎士の誓いを交わすこととなりヘクトルへの忠誠も誓う。実年齢よりも老けて見られがちだが、まだ30そこそこ(セーラより14歳年上との事)。
義の盗賊マシュー
オスティア侯爵家に仕える密偵。クラスは盗賊→アサシン。一人称は「おれ」。
普段はただのお調子者を装っているが、その内側にはクールで計算高い、ともすれば冷酷とさえ言える面を隠している。普段は主君ヘクトル同様ざっくばらんで、平気で主君に荷物持ちをさせたりもする。かつて諦めた夢は今でも心に残っており、悩むことなく自身の夢を追い求めるギィには色々とちょっかいをかけている。
かしましいシスター・セーラ
オスティア侯爵家に仕える少女。クラスはシスター→司祭。一人称は「私」。
エリミーヌ教の聖職者。無邪気でワガママで自己中心的な毒舌家。その強烈な性格で周りの者を振り回しており、ヘクトルですら彼女には手を焼いている。リン編ではエルクを護衛につけているが、召使のようにこき使われたこの経験は、彼にとって「思い出したくない記憶」となった。実は孤児院出で、つらい子供時代を過ごした。自分はエトルリアの伯爵家の娘で、いつか本当の両親が迎えに来てくれる、と信じているのもその時の経験に由来している。
ローラン(作品では既に故人)
かつての「八神将」。「小さき勇者」。「人竜戦役」後、デュランダルの魔力で荒れ果てたリキアを復興させた。統一リキア王国初代国王。オスティア侯爵家の直系の祖とされる。その身は既に滅びたが、愛剣にその意識を遺し、リキアの地を見守り続けている。見た目は小柄。ブラミモンドによると、エリウッドは彼に似ている、との事。

[編集] その他
愛嬌ある家臣マリナス
旅の商人。クラスは輸送隊。一人称は「わし」。
貴族に仕えることを夢見る商人。山賊に襲われている所をエリウッドらに助けられ、旅に同行した。輸送隊らしく、荷物の整理整頓が得意。賑やかで騒々しい小心者だが戦いを通してエリウッド、ヘクトルに一生ついて行く決意をする。自作の焼き菓子を常に携帯している。味はマーカス評して曰く「中の上」との事。商売そのものはあまり得意でない様子。年が近いマーカスと意気投合した。
封印の剣に続いての登場。
気高き傭兵レイヴァン(本名レイモンド)
傭兵剣士。クラスは傭兵→勇者。一人称は「俺」。19歳。
取り潰されたコンウォル侯爵家の嫡男。コンウォル家取り潰しをオスティアの陰謀と考え、オスティアへの復讐の機会を狙っている。ヘクトル暗殺の為、旅の一行に加わった。かつては心優しい少年であったが、復讐を心に誓ってからは他人を遠ざけるようになった。ウィルバアトルに懐かれて迷惑しているようだ。
柔らかな光ルセア
エリミーヌ教の修道士。クラスは修道士→司祭。一人称は「わたし」。
光魔法を行使する血に塗れた聖職者。幼少の頃よりレイモンドに仕えている。青年だが、女性の様に美しい容貌の為、セーラには女性と間違えられた。清らかな心の持ち主で物腰は柔らか。幼少の頃、賊に父を殺され、母はその心労から衰弱死、孤児院に預けられたが、そこでは虐待を受けた。それらの経験から心に深い傷を負っている。しかしその慈愛の心は復讐者レイモンドの殺意を洗い流し、殺人狂カレルに心の安らぎを与えた。後にアラフェンに孤児院を開く為、封印の剣に登場する孤児院の院長である可能性が高い。ちなみに、ナバタの砂漠の民家に訪問したときに登場するファ(今作はNPC:封印の剣にも登場)には、「おねえちゃん」と間違われている。
ファーガス(NPC)
ファーガス海賊団の統領。クラスは狂戦士。一人称は「オレ」。
歴戦の猛者。キアラン領の港町バドンを拠点とし、リキア南方の海を縄張りとする。「魔の島」に渡ろうとするエリウッドらの無謀な姿に、かつて夢に挑戦し続けた若き日の自分を重ね合わせ、その後押しをするべく協力者となった。エリウッド曰く「信頼できる人物」。
バドンの特攻隊長ダーツ
ファーガス海賊団の特攻隊長。クラスは海賊→狂戦士。一人称は「オレ」。
ぶっきらぼうだが根は善良な少年。五年前、バトンの町に血まみれで倒れている所をファーガスに救われた。その怪我のため、それ以前の記憶は失っている。伝説の海賊王ハンガックの遺した秘宝を見つけ出すのが夢。但し、金に興味は無く、その宝を改めて隠し直して、「大海賊ダーツの遺した秘宝」として数多の冒険者たちに捜させたい、というのが目的。レベッカの兄ダンに、容貌も性格もそっくりとの事。
ハンナ(NPC)
占い師の老婆。ラウス領でエリウッドらと遭遇、彼らが抱える運命に興味を抱き、一行に加わった。ノーマルランクのみに登場。戦闘準備画面において、戦闘のヒントや説得可能な敵ユニットの有無などを格安で教えてくれる。しかし体力的にキツイと、ナバタ砂漠で別れた。

[編集] サカ出身者

駆ける剣士ギィ
サカ一の剣士になる事を夢見る少年。クラスは剣士→ソードマスター。一人称は「おれ」。
サカの一大部族クトラ族の出身。剣の修行のため故郷を離れて旅をしている。まだ若いが力量はなかなかのもの。食うに困って、やむなく山賊の用心棒をやっていた。以前行き倒れている所をマシューに救われており、それをダシにして色々とからかわれている。性格は単純明快。船が苦手。ルイーズに子ども扱いされるが、嫌がっている。
草原の若き狼ラス
旅の傭兵。クラスは遊牧民→遊牧騎兵。一人称は「俺」。18歳。
サカの一大部族クトラ族族長ダヤンの息子。寡黙な青年。3歳の時、部族の占い師の予言に従い、エレブを危機に陥れる脅威を倒すべく修行の旅に出された。以来、孤独な闘いを続けている。カートレー侯爵家の傭兵隊長をしていたが、サカの民としての誇りを護る為に出奔、リンディスの旅に加わった。人付き合いが苦手で、サカの民以外とはほとんど交流することもない。
「封印の剣」には彼の父ダヤンと娘のスーが登場する。
剣姫カアラ
「剣姫」の異名を持つ剣豪。クラスはソードマスター。一人称は「私」。
サカの剣豪一族の出身で、生き別れた兄カレルを捜して諸国を旅している。世事にはかなり疎い。以前西方三島の闘技場でバアトルを打ち負かしており、再会後は最強を目指す強敵(とも)として彼の修行に付き合った。その中で彼の侠気に惚れ込み、後に結婚することとなる。
「封印の剣」に登場するフィルの母。
剣聖と呼ばれし男カレル
「剣魔」と怖れられる剣豪。クラスはソードマスター。一人称は「私」。
カアラの兄。己の剣を神域にまで高めるため、強者との闘いを求めて彷徨う。血の衝動を静める為なら赤子すら斬ると言う。彼の剣は一子相伝の秘剣であり、一族の掟に従い、父母を含めた一族を皆殺しにする事でそれを受け継いだ。妹カアラが生き延びれたのは「斬るに値しない」実力だったからに過ぎない。エリウッドらに協力しているのも、ロード三人がいずれは名うての強者となり、闘いを楽しむことが出来る、と感じたためである。二十年後、彼は「剣聖」と呼ばれるが、なぜ「剣魔」から「剣聖」と彼が様変わりしたのかは定かではない。
「封印の剣」では最終決戦救済用ユニットとして最強クラスの強さで参入してくれたが、本作では他の味方ユニットと大差なく、一部ファンから不興を買うこととなった。

[編集] イリア出身者

宿命の姉弟ニニアン
踊り子の少女。クラスは踊り子。一人称は「私」、「わたし」(場面により使い分けられる)。
イリアの出身。その身に迫る「キケン」を予知することが出来る。黒い牙に狙われていて、弟ニルスと共に逃亡の旅を続けている。その中で他人の多くの悪意にさらされたため、人間への不信感が強い。性格は控えめで常に悲しみの表情を顔に浮かべている。エリウッドに仄かな想いを抱いているが、それを自ら表に出すことはない。物語の重大な鍵を握っている。
宿命の姉弟ニルス
ニニアンの弟。クラスはバード。一人称は「ぼく」。
同じくイリアの出身。姉想いの少年。放浪中は姉の舞と彼の笛とで生計を立てていた。明るい性格の持ち主だが、姉同様に他人の悪意にさらされ続けた為、人間に不信感を持っている。三人のロードの中では特にヘクトルを気に入っている。姉同様に未来視が出来、ノーマルモードではナバタ砂漠以降のマップで、占い師として戦闘のヒントを教えてくれる。
可憐な天馬騎士フロリーナ
イリアの見習い天馬騎士。クラスはペガサスナイト→ファルコンナイト。一人称は「私」。
リンの親友。極度の男性恐怖症で、相手が男性の場合、仲間とでもほとんどまともに会話できない。そもそも口下手なので他人との会話が苦手。また、泣き虫かつ引っ込み思案かつ臆病な性格でもある。しかしリンを想う気持ちは強く、彼女のためならそれらからの恐怖心を克服することが出来る。似た者同士のニニアンとは相性が良い。実は酒乱。愛馬の名前は「ヒューイ」。
シリーズお馴染みのペガサス三姉妹の末娘。
穢れなき白翼フィオーラ
イリア天馬騎士団第五部隊隊長。クラスはペガサスナイト→ファルコンナイト。一人称は「私」。
妹想いで心配性、生真面目な堅物。リグレ公パントの依頼を受け、不穏な動きをみせる「魔の島」の黒い牙を調査していた。フロリーナに対しては過保護気味。任務に忠実な彼女だが、以前、見習いだったファリナの命を救うために自身の任務を放棄したことがあり、その時の雇い主であるベルン貴族から多額の違約金を請求されている。
シリーズお馴染み天馬騎士三姉妹の長女。
【すご腕】のファリナ
イリア天馬騎士団第三部隊所属。クラスはペガサスナイト→ファルコンナイト。一人称は「私」。
自称「すご腕」の傭兵。陽気で思い込みが強く、自信過剰気味の性格。お金に対する執着は強く、守銭奴じみた行動や詐欺を働くこともある。一行に加わる際も、自らの実力に応じた雇い金(4000ゴールド)の5倍もの額をヘクトルにふっかけていた。しかしそれらは全て姉フィオーラが作ってしまった借金を返済するための行動に過ぎない。愛馬の名前は「マーフィ」。
天馬騎士三姉妹の次女。
知識の探求者カナス
イリアの学者。クラスはシャーマン→ドルイド。一人称は「僕」(たまに「私」も)。
駆け出しの古代魔法(闇魔法)使い。「魔の島」の研究のためエリウッドらの旅に同行した。美人の妻と2歳の息子ヒュウを故郷に残して来ている。「山の隠者」ニイメの四男。三人の兄は闇魔法を追い求める中で自我を無くし、生きる屍と化したが、彼はそれでもなお闇の力の追求を止められないでいる。とはいえ基本的には、いささか頼り無げだが善良な本の虫。因みに妻はリキアの名門魔道一族(理魔法系)の出身でアイリスと言う姉がいた。
息子のヒュウ、母のニイメは、封印の剣で登場する。

[編集] エトルリア出身者

深窓の姫君プリシラ
エトルリア王国カルレオン伯爵家の養女。クラスはトルバドール→ヴァルキュリア。一人称は「私」。
レイヴァンの妹。6歳の時、養女に出された。いわゆる深窓の令嬢で、物腰は優雅。ラウス領に滞在中、ダーレンに召し出されかけていた所をエリウッドらに救われ、恩返しのために同行する。ブラコン気味で嫉妬深い所が珠に瑕。その美しさ故か、支援会話のほとんどが恋愛関係。
英知の魔道士エルク
エトルリアの少年魔道士。クラスは魔道士→賢者。一人称は「僕」。15歳。
パントの弟子。孤児だったが3年前にパントに拾われた。礼儀正しい少年。女の子と接するのが苦手。リグレ夫妻からは家族同然の扱いを受けているが、彼自身は一歩引いた姿勢を維持しようとしている。パントの厚意に応えようとする余り、無理をしてしまうこともしばしば。修行の一環として護衛業を営んでいる。
後に魔道軍将になり、「封印の剣」に登場するセシリアの師となった、との記述が集英社刊の公式イラスト集(「その他」項目参照)にあるが、少なくとも本編中にそういった描写はない。
銀の魔道軍将パント
大賢者アトス唯一の弟子。クラスは賢者。一人称は「私」。
エトルリア王国屈指の大貴族リグレ公爵家の当主にして、王国軍の最高指揮官の一人、魔道軍将でもある。天才的な魔道の使い手であり、精霊の声を聞くことも出来るという。国を空けて魔道の研究にのめりこむ姿ばかりが目立つが、不穏な動きを見せるベルンや黒い牙の調査を怠ることはない。身分や素性に拘る事のない優しい男。しかし事が魔道や知識に係わると、師と同じく貪欲な獣のようになる。ナバタ砂漠で山賊達に襲われているところをエリウッド達に助けられたのが縁で同行することになるが、能力は非常に高く、山賊達を一人で返り討ちに出来るほどの実力。
後に、クレインとクラリーネ(封印の剣)の2児の父となる。
ルイーズとは仲間にしたときから支援がAになっている。それゆえにパント、ルイーズは他のキャラとはBまで。
金紫の貴婦人ルイーズ
リグレ公パントの妻。クラスはスナイパー。一人称は「私」。
「歌やダンスよりも弓が得意」な女性。その技量は高く、ベルンの竜騎士に遅れをとることはない。天然系のおっとりした性格で、その美貌は多くの男性を惹きつけるが、彼女の目が夫以外に向くことはない。夫パントとは所構わず二人の世界に入り込む。母性が強く、レベッカやギィの相談役をこなし、夫の弟子エルク、友人の娘イグレーヌ、後に夫が家に迎えた少年奴隷剣闘士ディーク(封印の剣)、らを実の家族のように可愛がった。

[編集] ベルン出身者

デズモンド(NPC)
ベルン王国国王。凡庸な王で人望も薄い。ある女性と恋仲であったが、ヘレーネとの政略結婚を余儀なくされた。その為夫婦の仲は冷え切り、息子ゼフィールをもうけるも、結局のちに元の恋人を側室に迎えた(この女性がギネヴィアの母である)。この経緯と息子の才能への嫉妬から、息子を遠ざけ、遂にはその暗殺すらをも謀ることとなった。この件はエリウッドらの活躍で事なきを得たが、親子の溝は遂に埋まることはなく、封印の剣の事件を巻き起こすきっかけとなる。
ヘレーネ(NPC)
ベルン王国王妃。デズモンドの正室。ゼフィールの母。一人称は「私」。エトルリアから嫁ぐ。結婚前はリグレ公妃ルイーズと親しかった。夫との関係は冷え切っている。元々は気性の良い優しい女性であったが、夫との確執や宮廷内の争いにさらされた今ではそれらは影を潜めている。
ゼフィール(NPC)
ベルン王国王子。一人称は「私」。家族想いの心優しい少年。個人の武勇、将軍としての統率力、政治家としての裁量、更には王としての人望、全てにおいて素晴らしい素質を見せており、将来を嘱望されている。しかしそれ故に父王デズモンドからの嫉妬を買い、疎まれることとなった。
「封印の剣」に続いての登場。
ギネヴィア(NPC)
ベルン王国王女。無邪気な幼女。ゼフィールの異母妹。父王デズモンドの愛をその一身に受けるが、彼女自身は父よりはむしろ兄によく懐いている。それも、父の兄への嫉妬を強める一因となっている。
「封印の剣」では美しく成長した姿を見ることが出来る。
マードック(NPC)
ベルン王国の将軍。一人称は「私」。末席とはいえ、若くして「三竜将」に名を連ねる。ゼフィールの養育や警護を務めており、その信頼関係は強固。デズモンドよりもゼフィールの方に忠誠が厚い。因みに、終盤ではゼフィール王子を救ってくれたお礼にワープの杖がもらえる。
「封印の剣」に続いての登場。
噛み砕く牙ヴァイダ
黒い牙に身を寄せる竜騎士。クラスはドラゴンマスター。一人称は「あたし」。
元はベルン軍の指揮官。好戦的な自信家。『竜牙将軍』の異名を持ち、ベルン軍屈指の三竜将をも凌ぐ実力を持つと言われている。しかし腐敗したベルン軍による民衆虐殺事件の濡れ衣を着せられ、部下諸共故国を追われることとなる。現王デズモンドの体制には見切りをつけているが、王子ゼフィールの中に王者の資質を見出し、絶対の忠誠を誓っている。乗騎の名前は「アンブリエル」。
国境なき竜騎士ヒース
ベルンの逃亡兵。クラスはドラゴンナイト→ドラゴンマスター。一人称は「俺」。
元はベルン軍ヴァイダ隊に所属していた竜騎士。正義感が強く、卑怯な行為を嫌い、仲間への思いやりにも溢れる男。しかしそれ故にかえって、ユバンズ傭兵団の中では浮いた存在であった。オスティアの砦での戦いにおいて、己の騎士としての誇りを護るべく傭兵団を離反、そのままエリウッドらの一行に加わった。乗騎の名前は「ハイペリオン」。
冷静なる戦士ドルカス
ベルンの木こり。クラスは戦士→ウォーリア。一人称は「おれ」。
足に病を抱える妻ナタリーの薬代のために山賊に身をやつしていた男。リンディスの説得を受け足を洗い、そのまま旅に加わった。リンディスをキアランに送り届けた後はフェレに移住して傭兵に転職。エリウッドの護衛としてロウエンに雇われた。愛妻家。物静かな性格。バアトルには度々冷静なツッコミを入れている。

[編集] ミスル半島出身者

大賢者アトス
かつて八神将の一人に数えられた英雄。クラスは大賢者。一人称は「わし」。
その強大な魔力ゆえに既に人の理を超越しており、その年齢は千を数える。数百年前に人と竜が共存する隠れ里に辿り着き、現在まで彼らを護り続けていた。エレブ大陸に起こる出来事の全てを知ることや、未来の予知までも行うことが出来る。しかしその能力故に、当初はネルガルの暗躍を半ば諦観していた。全ての魔法を行使することが出来る。「業火の理フォルブレイズ」の使い手。
砂漠の守護者ホークアイ
大賢者アトスの従者。クラスは狂戦士。一人称は「我」。
ナバタの「理想郷」の守護者。人と竜がいつか平和に暮らせる日が来る、という主アトスの理想に共感している。金色の髪、褐色の肌の巨漢。寡黙で思慮深い性格だが、戦場での戦いぶりは「狂戦士」と呼ばれるに相応しい。パント、ルイーズの友人。妻は既に他界。己の死期を予感しており、幼い娘には常にその覚悟をさせている。
「封印の剣」のイグレーヌは彼の娘。
放浪者ガイツ
ベルガー商会の御曹司。クラスはウォーリア。一人称は「オレ」。
自らの進むべき道を見つけられずにいる青年。ダーツとは旧知の仲。他者を思いやる心は強い。毎朝二時間かけて髪形をセットしているらしい。元々は海運業を営む父を尊敬していたが、ある日ガレー船の漕ぎ手として酷使される奴隷たちを見て自らの立場に疑問を抱き、家を出るに至った。
「封印の剣」に登場するギースは彼の弟である。

[編集] 元・黒い牙

【疾風】のラガルト
元・黒い牙の一員。クラスは盗賊→アサシン。一人称は「オレ」。
『疾風』の異名を持つ、組織の粛清者。変わってしまった黒い牙に見切りを付け、組織を抜けた。飄々とした捉え所のない性格をしている。行きがけの駄賃とばかりに組織のお宝を盗んでいる所をエリウッドらにスカウトされた。本人曰く「一応20代」だが、ニノからは「ラガルトおじさん」と呼ばれてしまっている。ロイド、ライナス、ウハイ、ブレンダンなど以前からの黒い牙のメンバーと仲がよく、彼らとの戦闘時に会話が流れる。
魔道の申し子ニノ
黒い牙の一員。クラスは魔道士→賢者。一人称は「あたし」。13歳。(レベッカとの会話では14歳)
ソーニャの連れ子。健気で心優しい少女。リーダス一家とは精神的な絆で結ばれている。母ソーニャからは邪険に扱われているが、それでもいつかは彼女が心を開いて優しい母になってくれると信じている。ソーニャがまともに教えていない為、字が余り読めない。まだ半人前だが自然魔法に関して天賦の才があり、精霊の声を聞くことが出来る。
確証はないが、「封印の剣」に登場するルゥ、レイの母と思われる。
本編とは直接関係無いが、公式ホームページのキャラクター投票では主役のエリウッドとヘクトルをさしおいて第1位を獲得した。
かつての死神ジャファル
四牙の一人。クラスはアサシン。一人称は「俺」。製作者曰く、まだ17歳との事。
『死神』の異名を持つ、「黒い牙」最強の暗殺者。赤子の頃、血塗られた戦場にいる所をネルガルに拾われ、暗殺者として育てられたという。感情を持つことなく数多の標的を始末してきた。

[編集] その他

猛進の斧使いバアトル
旅の傭兵。クラスは戦士→ウォーリア。一人称は「おれ」。
義理人情に厚い快男児。エリウッドの護衛としてロウエンに雇われた。最強の漢となるべく、修行の旅を続けている。最強を共に目指す同志も捜し続けている。難しいことを考えると頭が痛くなるという。見た目通りの熱い男だが、どういう訳か冷静沈着なタイプばかりと仲良くなる。
前作「封印の剣」に引き続いての登場。「封印の剣」のフィルは彼の娘。
業を背負う者レナート
「魔の島」に住む聖職者。クラスは司祭。一人称は「俺」。
心の平穏を求める男。ネルガルのモルフ研究についてはアトス以上に詳しく、また、モルフについて同情的。司祭とは思えないほど頑強。
ブラミモンド(NPC)
「八神将」の一人。「謎多き者」と呼ばれる闇魔法使い。
アトス同様、強大な魔力ゆえに人の理を超越した者。力を求めて闇を探求する余り、自我すらも失ってしまったと伝えられる。ベルンの「封印の神殿」にその姿を隠し、その場にありながら、大陸中に散らばる「神将器」全ての封印を維持している。普段は己の元来の人格を内に隠して、会話相手の声と口調を模して会話しているため、伝承には男性か女性か、若者か老人か、すらも伝わることはなかった。本作中では一度だけ、彼自身の人格と口調が現れる場面がある。「黙示の闇アポカリプス」の使い手。

[編集] 敵対勢力

[編集] 黒い牙

ベルンを拠点とする暗殺者集団。かつては義賊として弱者のために貴族など特権階級だけを狙っていたが、ネルガルの実権掌握後、その標的は無差別の度合いを増していった。
ブレンダン・リーダス
黒い牙の首領。クラスはウォーリア。
一代で「黒い牙」を築き上げた男。貴族ら強者の専横から弱者を守り続け、ベルンの民からは英雄と称えられている。しかし後妻ソーニャを迎えてからは、かつての仲間や息子たちから距離を置くようになってしまった。
ロイド・リーダス
四牙(黒い牙の四人の実力者)の筆頭でブレンダンの長子。クラスはソードマスター。一人称は「俺」。
『白狼』の異名を持つ剣術の達人。理性的かつ冷静で、判断力にも長けている。「大人で、優しくって頼りになって、かっこよくて自慢のにいちゃん」とはニノの談。ネルガルが台頭する現在の「黒い牙」には強い疑問を抱いている。
なお、ファンの間では映画処刑人のマクマナス兄弟がモデル、と見る説が最有力である(俳優はノーマン・リーダス)。
ライナス・リーダス
四牙の一人でロイドの実弟。クラスは勇者。
『狂犬』の異名を持つ剣の達人。好戦的な性格。兄に判断を依存し過ぎている節も見られる。兄同様、ネルガルらへの不信感は強い。「すっごくおっきくって、強くて口が悪くて乱暴で」「でも本当は優しくって」ヘクトルに「ちょっと似てるかもしれない」とはニノの談。
ウハイ
サカ出身の遊牧騎兵。『飛鷹』の異名を持つ。正々堂々と戦う義に厚い男。古き良き時代の「黒い牙」を知る男。ソーニャの台頭をよく思っていなかった。
ヤン
ブレンダンの側近。一人称は「わし」。善良な中年男性。ニノと良く遊んであげている。ブレンダンと共に、ニノの出生の秘密を調査していた。ニノに彼女の本当の母親の形見のペンダントを渡した。
アイオン
賢者。『梟』の異名を持つ。計算された戦術を好む、魔道の使い手で、サカの民を見下している。自身の遠距離魔法を活かす必勝の布陣でエリウッドらを迎え撃ったが、放浪するキシュナに遭遇し魔封じの結界を展開されてしまい、何も出来ずに倒されてしまった。ヘクトルに「いかにも魔道の使い手」と言われた。
テオドル
『夕影鳥』の異名を持つ、闇魔道師(ドルイド)。強大な「闇」の力を求めている。霧を発生させてエリウッドたちの視界を封じ、奇襲を仕掛けようとする。
ダミアン
パラディン。港町バドンでエリウッドらがファーガス海賊団相手に乗船許可を賭けたゲームをしている所に乱入してきた。倒置法を多用する口調が特徴的。
仰々しい口上とは裏腹の能力しか持たず、そのアンバランスさが一部のファンから熱狂的な支持を集めた。
パスカル・グレンツァウ
ブレンダンに幽閉されているかつての四牙。クラスはパラディン。一人称は「私」。
その異名は『怪物』。ベルン王国ランツクロン伯。容貌は優男風で、物腰は紳士的。しかしその仮面の裏には、標的を消すために街一つを焼き払い、殺人をゲームとして楽しむ残虐な素顔が隠されている。
ソーニャによって開放され、エリウッドたちの始末を命じられた。

[編集] ネルガル勢

ネルガル
黒い牙を影で操る謎の男。クラスは災いを招く者。一人称は「私」。
他人のエーギルを奪い、それを力とする術を持つ。1000年以上の時を生き、その力は大賢者アトスに匹敵。全ての魔法を行使する力を持ち、古代超魔法「エレシュキガル」を操る。
エフィデル
ネルガルのしもべ。ラウス侯ダーレンのもとに派遣される。彼にリキア同盟への謀反を決意させ、その後も意のままに操り続けた。常に慇懃な物腰で他人に接するが、その言葉に温かみはない。
リムステラ
ネルガルが作り出した最高傑作のモルフ。クラスは賢者。
ネルガルの命令を忠実に実行する。強力な魔道の使い手。言動はまるで感情を持たないかのようである。
ソーニャ
ネルガルに仕える女性。クラスは賢者。
黒い牙首領ブレンダン・リーダスの後妻だが、それはネルガルの計画に従っての関係に過ぎず、心底では彼を嫌悪している。ネルガルには絶対の忠誠を誓っており、その感情はむしろ愛情に近い。人を「選ばれた人間」と「クズ」とに分ける傾向がある。リムステラをはじめとする他のモルフを「薄気味悪い人形」と軽蔑している。
ウルスラ
四牙の一人、『蒼鴉』の異名を持つ。クラスはヴァルキュリア。
ソーニャに忠誠を誓う蒼髪の美女。冷酷非道な性格。ソーニャの思想に傾倒しており、彼女にとっての「クズ」を排除することには何のためらいも抱くことはない。
ケネス
『百舌鳥』の異名を持つ司祭。ネルガルを神と崇める堕ちた聖職者。太った体が密かな武器(体格が高い)。
ジュルメ
『凶鳥』の異名を持つアサシン。自称「『黒い牙』最強の暗殺者」。残忍な性格で、快楽殺人者。
キシュナ
ネルガルが初めて無から創り上げる事に成功したモルフ。クラスは魔封じの者。
老人のような容貌。空間を変化させる能力を持ち、自らの周囲の広範囲に渡って魔力を無効化する空間を創ることが出来る。また、召喚能力も有する。当初ネルガルは研究成果として彼の存在を喜んでいたが、容貌・能力ともに優秀なモルフを創れるようになるにつれ、次第に彼を疎むようになり、遂には「できそこない」として放棄されるに至った。

[編集] ラウス勢

ラウス侯ダーレン配下の軍勢で、精強な騎兵隊を擁する。リキア同盟への反乱を準備する。その最中に領内を訪れたエリウッドらを亡き者にしようとするが、反撃を受け城を放棄。起死回生を図って隣のキアラン城を占拠するが、エリウッドらの追撃を受け壊滅した。
ダーレン
ラウス侯爵。クラスはジェネラル。
黒い牙からの使者エフィデルにそそのかされ、「リキア王」になるべく行動を開始する。女好きで領内から美しい娘を城にさらっていた。ある領民からは「ただの色ボケ」と評されるなど、全く領民の信頼を得られていない。エリウッドらに敗戦を重ねる。ラウスでは息子を見捨て、キアランでは配下を見捨て、それでも「リキア王」の野望にしがみ続けたが、「魔の島」でネルガルに見捨てられ、狂気のままに討ち取られることとなった。
エリック
ラウス侯公子。後のラウス侯爵。クラスはソシアルナイト。
幼少の頃からいつも注目されていたエリウッド、ヘクトルに嫉妬(逆恨み)している。十年前、初めてヘクトルに会った時は盟主の息子である彼に取り入ろうとしたが、戦士の誓いの儀式(自分の掌を切りつけ、互いの傷口を重ね合わせる)を持ちかけられ、それに臆して逃げ出してしまった。彼も父同様、領民から軽視されている。
「封印の剣」にも登場。

[編集] その他

タラビル山賊団(設定のみ)
ベルン辺境を根城とする山賊団。サカにもしばしば略奪に赴く。ロルカ族を壊滅させたリンディスの仇敵。略奪対象は老若男女の別なく皆殺しにする。リンディスが復讐にとらわれることを怖れたワレスにより壊滅させられた。
ガヌロン山賊団
サカ-ベルン国境付近を根城とする山賊団。リンディスらに倒された仲間の報復のため、度々襲撃を仕掛けてきた。子供や女性を捕らえては奴隷として売り払っている。
ラングレン勢
キアラン侯弟ラングレン配下のキアラン軍勢。事実上のキアラン正規軍だが、結束力などに欠ける。リンディス謀殺のため度々襲撃を仕掛け、アラフェン城の占領すらやってのけた。
ラングレン
キアラン侯ハウゼンの弟。クラスはジェネラル。キアラン侯爵の座を求め、兄ハウゼンの毒殺とその後継者リンディスの殺害を画策する。領民からの支持は薄い。
イーグラー
ラングレン配下の将軍。クラスはパラディン。セイン、ケントの元上官。家族を人質に取られ、やむなくラングレンに加担する。
ユバンズ傭兵団
騎士ユバンズを団長とする傭兵騎士団。一撃離脱の奇襲作戦を得意とする。
ラウス侯ダーレンに雇われ、エリウッドらが占拠するラウス城奪還作戦を行ったが撃退された。この為リキア同盟から追われることとなる。保身を図るユバンズはエリウッドらの首を手土産に「黒い牙」に身を寄せようとしたが、オスティアの砦でエリウッドらに撃退され、結局その場で傭兵団は解散することとなった。
ポール、ジャスミン
ナバタ砂漠の盗賊。クラスは両者ともウォーリア。「ブラザーズ」を名乗る。モヒカンマッチョのタラコ唇に耽美系ナルシスト風の口調が特徴。砂漠で魔道アイテムを探索するパントを襲ったが、エリウッドらの助力もあり、撃退された。
パント救出マップの敵ボスだが、救出対象の張本人が強すぎるため、経験値及びトレジャー確保の為むしろパントから彼らを守らなければならないこともしばしば。

[編集] 章タイトル一覧

リン編
章数 タイトル
序章 「草原の少女」
1章 「運命の足音」
2章 「精霊の剣」
3章 「小さな傭兵団」
4章 「生業の影で」
5章 「国境をこえて」
6章 「誇り高き血」
7章 「旅の姉弟」
7章外伝 「黒い影」
8章 「謀略の渦」
9章 「悲しき再会」
10章 「遥かなる草原」
エリウッド編(ヘクトル編)
エ編章数 ヘ編章数 タイトル
11章 11章 「旅の始まり」 (「もう一つの旅立ち」)
12章 12章 「比翼の友」
13章 13章 「真実を求めて」
13章外伝 13章外伝 「行商人マリナス」
14章 14章 「うごめく者たち」
-- 15章 「舞い降りる鉤爪」
15章 16章 「キアランの公女」
16章 17章 「謎の行方」
16章外伝 17章外伝 「港町バドン」
17章 18章 「海賊船」
18章 19章 「魔の島」
18章外伝 19章外伝 「魔封じの者」
-- 19章異伝 「時の垣間」
19章 20章 「竜の門」
20章 21章 「新たなる決意」
21章 22章 「二つの絆」
22章 23章 「生きた伝説」
22章外伝 23章外伝 「創られし命」
23章 24章 「四牙襲来」
-- 25章 「狂える獣」
24章 26章 「届かぬ手、届かぬ心」
25章 27章 「闇の白い花」
26章 28章 「夜明け前の攻防」
26章外伝 28章外伝 「決別の夜」
27章 29章 「運命の歯車」
28章 -- 「勇者ローラン」
-- 30章 「狂戦士テュルバン」
29章 31章 「悠久の黄砂」
29章外伝 31章外伝 「戦支度」
30章 32章 「背水の戦い」
-- 32章外伝 「生の価値」
終章 終章 「光」

[編集] その他

  • 本作のテレビコマーシャルでは平井堅「LIFE is...」がBGMに使用された。
  • 本作のサウンドトラックは発売されていないが、集英社刊『ファイアーエムブレムキャラクターズ 封印の剣&烈火の剣』付録CDにBGMが収録されている。
上記の『キャラクターズ』は両作の公式イラスト計百数点と全ての支援会話を収録したものである。
しかし任天堂及びインテリジェントシステムズの関与は「監修」ではなく「協力」に留まっているため、各キャラの年齢などの細かい点で間違いが見受けられる。
特に、エルクが魔道軍将となり「封印の剣」のセシリアの師となった、との件は、少なくとも本編中では一切記述が無い。

[編集] 外部リンク

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