ブラックホール砲
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ブラックホール砲(ブラックホールほう)とは、宇宙戦争に関するSFなど登場する架空の兵器。
標的の近傍に小規模のブラックホールを発生させるか、もしくは何らかの手段で保持した超小型のブラックホールを砲弾として使用することで、対象を呑み込み破壊する。自滅を防ぐ意味でタイムリミット(ブラックホールの寿命)もしくは最小射程距離が設定されている場合が多い。威力の大きいものでは、「プラネット・イーター」と呼ばれる惑星や恒星すらも呑み込んでしまうものも想定される。
例として、TVアニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』で、ボラー連邦のベムラーゼ首相の搭乗する機動要塞ゼスパーゼに装備されていた。3代目デスラー艦やヤマトの波動エンジンのような推力の大きいエンジンを備えた宇宙戦艦でないと、その引力圏から逃れることはできないと設定されている。
また、『ゴジラ対メカギラス』でゴジラを消滅させるための兵器として登場したほか、スーパーロボット大戦シリーズのグランゾン(ブラックホールクラスター)やヒュッケバイン(ブラックホールキャノン)が装備していたり、『銀河鉄道999』に登場する「戦闘用車輌」にも取り付けられている。
なお、スティーヴン・バクスターのジーリー・クロニクルにおいては、「特異点砲」が宇宙戦争の際の主要兵器として用いられている。
また、人間サイズの架空兵器としても、『サイレントメビウス』のグラビトン等の形で用いられることもあり、SFを離れてファンタジー作品の魔法の一種にまで超小型ブラックホールを用いるものがある等、強力な攻撃として応用される。