モバイルデータ通信定額制
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モバイルデータ通信定額制(-つうしんていがくせい)とは、通信回線の利用料金がどれだけ使っても一定額となる、移動体通信事業者(携帯電話・PHSなど)の料金制度である。
なお、携帯電話・PHSのパケット通信料金に関する定額制のうち、音声通話用の端末(音声端末)を、音声端末単体で利用するものについては、パケット定額制を参照のこと。
本項目では、移動体通信のうち携帯電話・PHSのパケット通信に該当しないもの、また、PC・PDA[1]において携帯電話・PHS端末を利用する形態[2]する場合などの料金体系など、さらにMVNOによる定額制データ通信に関しても扱う。
また、料金制度以外の側面に関しては移動体通信や無線アクセスの項目も参照のこと。
目次 |
[編集] 概要 (日本)
2007年3月31日現在、携帯電話・PHSについては以下の事業者が提供中。
- PHSによるもの
- 第三世代携帯電話によるもの
- NTTドコモ(FOMA)- Biz・ホーダイ(同社製スマートフォンのみ)
- ソフトバンクモバイル(3G ハイスピード)- PCサイトダイレクト(SoftBank X01HTのみ)
- イー・モバイル - PDA内蔵型端末(EM・ONE)およびデータ通信専用型端末
- MVNOによるもの
- b-mobile(日本通信) - ウィルコム網
- Secure PBビジネス定額(日本通信)- SoftBank 3G網
- mobile+(富士通) - ウィルコム網
- Arcstar IP-VPN モバイルアクセス(NTTコミュニケーションズ) - ウィルコム網
- bitwarp / bitwarp PDA(So-net)
- KWINS(KCCS) - ウィルコム網
なお現状、携帯電話・PHSに関しては、通信方式はPHSおよび第三世代携帯電話(3G)に限られ、第二世代携帯電話(2G)での定額制のサービスは日本国内では存在しない。
現状、PHSおよびイー・モバイルによる定額制サービスでは、接続・内蔵端末がPC・PDAの別なく、定額制が適用される。NTTドコモとソフトバンクモバイルによるPDA専用の定額制サービスでは、PCによる通信は定額制の対象外である。
また、PC・PDAに設定するアクセスポイントや料金プラン・定額オプションなどの設定・選択を間違えると、定額制が適用されないなど高額課金を請求される場合もあり、注意が必要である(パケ死も参照)。
なお、国際ローミング等による通信は定額制の対象外である事が多いため要注意である。
音声端末におけるフルブラウザについては、パケット定額制の項目で扱う。
[編集] 過去のサービス
撤退済みのサービス。
- 旧アステルグループ(PHS独自網事業者)
- (北海道)北海道総合通信網 - 「定額ダイヤルアップ接続サービス」、
- (東北)東北インテリジェント通信 - 「おトーク・どっと・ネット」
- (北陸)北陸通信ネットワーク・(四国)STNet - 「ねっとホーダイ」
- ドットi : 端末(AJ-51)単体でcHTML・POP3・SMTPの利用ができた。前述の旧アステルグループでのデータ通信定額制(一部地方のみ)と組み合わせることにより、定額制で音声端末によるウェブ・メールアクセスが可能であった。
[編集] 歴史
適宜、モバイルデータ通信に関する事項を含む。
- 2000年3月1日 北海道総合通信網(旧・アステル北海道)、モバイルデータ通信定額制として、「HOTCN定額ダイアルアップ接続サービス」を開始。(2004年3月25日、サービス停止。)
- 2000年3月15日 アステル四国、「ねっとホーダイ」を開始(2005年5月26日、サービス停止)。22~翌1時に接続制限時間帯があった。
- 2000年5月1日 アステル北陸、「ねっとホーダイ」を開始。(2004年5月26日、サービス停止。)
- 2001年6月1日 ケイ・オプティコム(旧・アステル関西)、「eo64エア」を開始。
- 2001年8月29日 DDIポケット(現ウィルコム)、PCカード型のAirH"(現AIR-EDGE)対応データ通信端末向けにパケット定額制を導入。
- 2001年9月17日 東北インテリジェント通信(旧・アステル東北)、「おトーク・どっと・ネット」を開始。(2006年3月31日、事実上サービス停止。)
- 2002年2月頃 中国情報システムサービス(現・エネルギア・コミュニケーションズ、旧・アステル中国)、「MEGA EGG 64」を開始。(2007年2月28日、新規契約受付停止。)
- 2002年3月1日 STNet(旧・アステル四国)、「ねっとホーダイ24」を開始(2005年5月26日、サービス停止)。24時間定額制。
- 2006年2月1日 ウィルコムが2xパケット方式を標準化、従来の1x[5]と同等料金(パケット定額制を含む)で使用可能に。
- 2006年2月23日 ウィルコムが高度化PHSサービスW-OAMを開始、対応データ通信専用型端末も発売。パケット定額制も適用。
- 2007年3月31日 イー・モバイルがPDA内蔵型端末およびデータ通信専用型端末によるパケット定額制サービスを開始。
- 2007年4月5日 ウィルコムが高度化PHSサービスW-OAM typeGを開始。対応データ通信専用型端末も同日発売。
- 2007年春 NTTドコモがiモード非対応のスマートフォンでのパケット定額制サービスBiz・ホーダイを開始予定。
[編集] 各キャリア別料金等の比較比較
[編集] 脚注
- ^ ここでは、スマートフォンはPDAに含める。
- ^ 携帯電話・PHSの通信端末(データ通信専用型端末を含む)をPC・PDAに接続して利用する、通信端末を内蔵したPC・PDAにおいて利用するなど
- ^ [1]
- ^ 『MEGA EGG 64』新規申込受付終了について
- ^ nxのnは束ねるマルチリンクの数。